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材質・熱処理選定のポイント
- 高精度部品に向いた材質・熱処理は何か?
- 材質:S45CまたはNAK55、熱処理:応力除去焼なましが推奨される。
- セラミックや石の材質はコストや温度膨張の問題から避けられる。高精度のためには応力除去焼なましが重要。
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?『部品組立後の残留応力、変形を防ぐ』のが±0.005またはそれより若干良い程度なら、経験上それほど気にすることもないかと思います。ブロックゲージ級なら別ですが。 ?既出ですが焼入れ性の悪いS45Cは好ましくないでしょう。 ?NAK55は有り得るでしょうが、経験ありません。 ?焼き入れ性の良いSKS31などが普通だと思いますし、加工性は良くないですがSKD11もあります。またSKD11は高クロム鋼ですから錆びにくく、良環境なら表面処理を省ける利点もあります。SKD61も選択肢かと。 ?それと気になるのが、S45C、NAK55なら硬さHRC45~。中途半端なカンジです。精密部品なら、耐力よりも耐摩耗性が必要と思えるのに、なぜこの硬さが要るのか?もっと硬くするか、チタンコーティングなどで耐摩耗性をアップさせるほうが良いのではないですか?
高度が必要ないようでしたら、測定機のテーブルを作る際、 鋳物材料→応力除去(炉内で冷やす)→外部環境で放置(1ヵ月)→加工 でやっています。 応力除去の前に荒加工入れても問題ないとは思いますが、大きくひずむことも考慮に入れた取り代にしてください。
お礼
軽量化を目指して薄肉+リブ形状にしています。 剛性を保つにはヤング率の小さい鋳物より、鋼を削りだそうと考えています。 鋳物のテーブルも製作する事があるので、1ヶ月放置は 納期の問題もあるのですが、参考になります。 ありがとうございました。
そうですね。 ウチで高精度、残留応力、変形を防ぐためを目指すならば 荒削り→焼き入れ→応力除去(焼き戻し3回)→精度仕上げ でしますかね。 「荒削り→応力除去焼なまし→精度仕上げとするのは正解でしょうか」 (ややこしいですが、なましではなくて戻し) これでは焼き入れをすると精度が保たれません。 材質がS45Cなので焼きいれをするとかなり歪みますので 焼きいれをしてから戻しをして仕上げ加工。 ですが、S45Cは戻しをすると硬度がかなり落ちます。 硬度に対して別に問題がなければ良いのですが、50後半の硬度が必要ならば S45Cは避けたほうが良いと思います。 硬度、精度共に安定させようとするとダイス鋼(SKD11)が良いのではないでしょうか? ただし、S45Cに比べて硬いです。 工具の選定が必要になってきます。 参考になれば幸いです。 どちらでもいいのですが、ちょっと確認をしておきましょうか。 焼きいれ=鋼材に熱を加えて硬度をだす処理。 焼ならし(焼準)=微細な組織にする。(ウチの感覚では加工前に行うこと) 焼き戻し=焼入れ後、鋼材の組織を安定させるための処理。 焼なまし(焼鈍)=焼入れをした硬度の高い鋼材を元の加工しやすい硬度に戻す処理。 今回はあえて加工をした後なので「戻し」という言葉を使っています。 といっても熱処理業者には「ならし」でも「戻し」でも通じますけれどね。 お礼を見て思ったのですが、焼入れ硬度はそんなに必要ないのですか? 焼き入れをすることであればSKD11とかS-マジックとかをお勧めしますが、 焼き入れが必要でないのであればS45C(角材であればS50Cになると思います)で十分と思います。 ただ、SKD11にするとS45Cと比べて費用がかなりかかります。 (ウチではS50Cの約4倍がSKDの価格です) こちらとしては焼き入れをするかしないでは答えが変わります。 とりあえずはっきりさせてください。 「有る程度硬度は有った方が良いような気もします。」 正直これでは答えようがないので、両方の回答をさせていただきました。
お礼
使用上は硬度は必要ないのですが、 精度品なので、組立時に傷も入りやすいでしょうから、 有る程度硬度は有った方が良いような気もします。 回答頂いた、SKD11について調べてみます。 ありがとうございました。 なお、焼き鈍し(ならし)について調べると以下でした。 ? http://www.tobu.or.jp/yasashii/book/gj08.htm 冷間鍛造や圧延、溶接、鋳造品などの残留応力を除去し、軟化させたり、ひずみを少なくするための処理で、一種の低温焼なましです。加熱温度は鋼の再結晶温度(約450℃)以上、A1変態点以下の温度です。通常は550~650℃が多く用いられています。冷却は徐冷(炉冷)が良いが、450℃以下は空冷でも効果的です。また、焼入変形を少なくするための前処理としての効果もあります。 ? http://nekken.net/NetuY.HTML (イ)昇温 50~100℃/h 特に形状複雑なものについては 50~60℃/h。 (ロ)保持温度 鋳 鉄 品 570±10℃ 溶接構造品 620±10℃ (ハ)保持時間 肉厚30?につき1時間を原則とする。 (ニ)冷却 炉冷とする。 50~60℃/hで特に形状複雑なものについては20~30℃/h。 (ホ)取出し 250℃以下で炉外へ取出す。
補足
訂正します。 焼き鈍し(「やきならし」ではなく、「やきなまし」と読む) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%BE%E3%81%97
お礼
私は設計しか経験が無いのですが、 S45Cは、柔らかいのでカッターに切り屑が食い込んで加工し難いと聞きました。 やはり、S45Cは良くないのですね。 SKD11の錆びにくさ。 チタンコーティングも調べてみます。 ありがとうございました。