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SKロッド材の特徴と選び方
- SKロッド材はセンターレス品でも、黒皮材の脱炭層により表面層の硬度が入りにくいとされます。焼き入れによる硬度向上の方法も考えられますが、材料からの検討も重要です。
- 脱炭層の問題は黒皮材の厚さや熱間圧延~冷間引き抜きの部分での除去具合、仕上げセンターレスでの除去具合によって異なるため、メーカーや径によっても様々です。
- センターレス材メーカーや製作しているセンターレス材に焼き入れの工程があれば、公差の出ている外径部分を研磨せずに使用できる場合も考えられます。しかし、引き抜き材である場合は脱炭層が残っている可能性もあるため、注意が必要です。
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センターレス加工は、母材の表面きずや脱炭層を除去する工程であり、もし、これらの欠陥が残存している場合は、不良品として取り扱われます。一方、熱処理後の表面硬さ試験では、たとえば、表面硬さHRC58に対し、試験材径5mmの場合、測定値はマイナス2.3 径6mmの場合、マイナス2.0程度の低値を示しますので測定値の補正が必要です。熱処理方法については、設備や処理数量などにより焼き入れ焼きもどしの過程で空気中にさらされて軽度の脱炭を生ずることが考えられます。ご使用条件が不明なのではっきり申しあげかねますが、熱処理後に仕上げ研削を行うのが一般的ではないかと思います。同様な事例に対する対応策を確認するため、いちどメーカーにご確認されたら如何でしょうか。 下村特殊精工(株)技術部 TEL,0479-80-7230,を紹介しておきます。以上。
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回答2に補足します。引き抜き材(冷間引抜棒鋼)には母材(熱間圧延材)の脱炭層がそのまま残存しております。センターレス材(センターレス研削棒鋼)は、上記の引き抜き材を研削加工したものです。脱炭層は研削によって除去されるが研削代の設定は、引き当て母材の脱炭深さに関連しますので、熱間圧延--焼きなまし--デスケーリング--冷間引抜きの各工程に亘って一貫管理された母材を用いることが前提条件です。製鋼メーカーで製造された黒皮母材が、みがき棒鋼メーカーに渡り二次加工されるケースが多いので、市中品の中には、上記の一貫管理が十分でないものが混在することも推測されます。購入前にメーカーにたいして仕様確認することが必要と考えられます。chinheitsuomihさんがおっしゃられるように焼き入れの際に浸炭を考えるのも対応策の一つと考えられます。以上。
外径側も加工したほうが懸命だと思います. センタレス/引き抜き材で脱炭層ののこり方には違いがあり,センタレスは引き抜きに対して脱炭層がのこりにくい方向だとは思いますが,「脱炭層がのこっていない」という保証はありません. 素材メーカーが表面脱炭を保証した材料をいれてくださるのなら問題ないと思いますが,そうでないのなら外径を素材ままで使用するのは一種のギャンブル(いいすぎかもしれませんが...)のようなものだと思います. 手間かもしれませんが,脱炭で硬度不足なってロットアウトするよりは安心....
表層脱炭の無い材料を探す苦労をされるよりも、どうせ加工後に行う焼入れで浸炭焼入れをされる方法も有るのでは?