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錫メッキによる濡れ性改善とウィスカの抑制
- 質問者は、現在使用している部品の濡れ性を改善するために錫メッキに変更することを検討しています。
- また、質問者はウィスカの発生についても心配しており、下地にNiメッキを行うことでウィスカの発生を抑制できるのか知りたいとしています。
- さらに、Niメッキと比較して錫-銅メッキがどのような処理方法であり、どちらがより適しているのか知りたいとしています。
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はじめまして。 私の知っている範囲ですが回答させて頂きます。 Snのウィスカですが、発生の要因の大半はめっき皮膜内部の圧縮応力です。この応力を緩和する過程でウィスカが発生します。従って、皮膜中に応力を溜めない事がウィスカの防止になります。 Niめっきを下地とするとウィスカが発生しないという話は良く聞きますが、発生し難いというだけでしないという事では無いと思います。それも、端子や半導体の様に部品材料がCu系の材料の場合で、Niめっきをしないよりもした方が良いというレベルと思います。Cu材にSnめっきを行うと、条件にもよりますが、Snの結晶粒界にCuが拡散し合金を形成します。この合金は元のSnよりも体積が大きい為、粒界に挟まれたSn結晶に応力が発生しウィスカが出易いというものです。NiもSnと合金化しますが、Cu系に比べてめっき後に応力が発生し難いという事だと思います。部品材料がSUSで有れば余りNiめっきは関係無い様な気もしますが、この点は申し訳有りませんが解りません。 Sn-Cuめっきですが、一般的に半導体などに使用される外装めっきでは、Sn中に数パーセントのCuが点在しているめっきで、めっきした状態ではSnとCuは合金化していません。前述の様にこのめっきも大半がSnの為、何もしなければSn同様ウィスカが発生します。よって、熱処理を行う事が多い様です。(合金化、応力緩和)ウィスカ発生を完全に無くそうと思えば、SnとCuを完全に合金化すれば発生しませんが、半田濡れ性は悪くなる為お勧めできません。 Sn-Cu以外にも半導体の分野ではSn-Agめっきが有りますが、これは、別のメカニズムでウィスカが発生し難く半田濡れ性も良好ですが、値段がちょっと高いのと、めっき液管理が難しいのがネックです。 以上ですが、参考になりますでしょうか?
素人です。 たまたま見かけた文献に「Snめっきのウイスカ発生メカニズム」というのがありました。 素人なので内容は良く理解できません。転記も問題ありそうなので、載っていた技術書を紹介します。 アグネ技術センター編「金属 Vol.74 No.12(2004)」 URLで「書籍-金属」→「Vol.74」と飛んで下の方にNo.12のタイトルの中にあります。 詳細はここには載っていません。本書入手が必要です。
- 参考URL:
- http://www.agne.co.jp/books/