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表面処理全体の重量算出方法
- 表面処理の中に含まれる有害物質の算出基準において、表面処理全体の重量を分母とする方法について教えてください。
- ニッケルの含有量を計算することはできましたが、含有量をppmで表現する場合の分母の計算方法が分かりません。
- 質問文章からは、表面処理全体の重量を算出する方法についての具体的な条件や要望が含まれていません。
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厳密に計算しようとすると不可能ですね。 めっき皮膜中には炭素や硫黄、更に言えば水素も含まれています。それらすべての質量を計算で求めることは不可能。 実際的には、たとえばNiめっき中のPbなどは皮膜を溶かしてNiとPbを測定してppm換算する。%を一万で割ればppmになります。(多分) 皮膜中に含まれるのは、NiとPbのみとして近似計算するわけです。 私も、依頼されたりするんですが規格を作った人間を問い詰めたくなります。 「自分で測定したことあるのかぁぁぁ」
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ところで,Niの密度として8.9を使ってらっしゃいますね。 ちょっと気になったので,以下は,測定方法も含めての補足説明です。 長くてごめんなさい。 1.密度(比重) Ni 8.9g/cm3 というのは,純Niのかたまりの密度です。 しかし,膜の場合は,かたまりの金属とは異なることが多いのです。 その上,#1の方が書いていらっしゃるようにいろんな不純物が含まれていることが多々あります。 なので,膜そのものに対して8.9という数値はおそらく使えません。 2.蛍光X線などの元素分析 サンプルにX線を照射→サンプル内部の原子から元素毎に異なる蛍光X線が発生→この蛍光X線の強度を測定 あらかじめ膜厚のわかっている膜(標準試料)を測定し,その強度を把握しておく。 膜厚数種類分を用意すると,検量線が引ける。 サンプルの蛍光X線強度と検量線を比較して,膜厚を求める。 (最近の装置は標準試料なしで理論的に出せるらしい) でも,実際の表面処理膜は色々です。そういう場合は,純Niに換算する場合もあると思います。 標準試料なしで理論的に膜厚を出す場合も純Niに換算した場合の膜厚になると思います。 (ちょっとあいまいになってきました・・・) なので,〇〇μmという膜厚で表示するか,〇〇g/cm2という形でNiの量を表現することになります。 X線を当てる時は,サンプル全面に当てるのではなく,ある範囲(スポット径などという。例えば0.5mmφ)に絞って当てます。 この範囲にあるNi元素からの蛍光X線を集めます。 純Niなら1μm相当の蛍光X線が検出されたとします。 純Niであれば,密度が8.9g/cm3なので,1μm x 8.9g/cm3 = 8.9x(10^-2)g/cm2 という形で表すことができます。 あるいは,#1の方のように,全部を溶解して,そこに含まれるNi量を出すことも可能です。 こちらも表面積で割れば,〇〇g/cm2という形式で得られます。 ※10^-2とは,10のマイナス2乗というつもりで書いています。 3.実際の質量と表面積 これらを実測する必要があると思います。 例えば, 膜の質量:0.1g (処理前後の質量差) 膜の表面積:100cm2 4.考え方 前提条件として以下の2点を挙げます。 ・蛍光X線で測定したときに,下地の素材まで検出できる (膜を深さ方向に全部測定できている) ・下地にNiが含まれていない ある強度(例えば1000カウント)のNiが検出されました。 これは,5μmの厚さ(やはり1cm2)の純Niと同じ強度でした。 たとえば,本当は10μmの厚さがあるのに,純Ni5μm分の強度が検出された,というようなことがありうるのです。 Niだけを考えると,純Niよりスカスカです。 (本当にスポンジ状にスカスカなのかもしれないし,あるいは他の元素が入り込んでいるのかもしれない) 蛍光X線で測定した範囲の単位面積あたりの質量は, 0.1g(膜全体の質量の実測値)÷100cm2(膜の表面積) = (10^-3)g/cm2 そこに純Ni5μm分のNi原子が含まれています。 Niだけの質量を出してみます。 5μm(純Ni換算の膜厚値)x8.9g/cm3(純Niの密度) =5x(10^-4)cm x 8.9g/cm3 = 44.5x(10^-4)g/cm2 ということで,膜とNiの単位面積あたりの質量が出ました。 1cm2あたりにNiの含まれている割合は, 44.5x(10^-4)g÷(10^-3)g = 44.5x(10^-1) です。(このままだとグラム分のグラムという単位) ppmに直すと, 44.5x(10^-1) x(10^6) = 44.5x(10^5)ppm 蛍光X線で測定したときに,下地の素材まで検出していない場合は,私にはよくわかりません。 膜を薄くつけて,それで測定するとか,溶解する方法しか思いつきません・・・ なお,実際の膜厚を実測すると,膜の実際の密度を求めることができます。 計算だけでは実際の膜厚は出ません。
お礼
詳細なご回答ありがとうございました。大変参考になります。この回答を参考に、早速現物の測定をやってみます。又、何か解らないことがありましたら宜しくお願い致します。本当にありがとう御座いました。 (御礼が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。)
実際に仕事上でやっているわけではないので,参考にしかならないと思いますが・・・ ・ppm parts per million 100万(10の6乗)分の1 質量の場合は mg/kgや,g/10^6g つまり,表面処理膜全体の質量とNiの質量が必要になります。 ちなみに体積の場合は, m3/10^6m3 となりますが,お話されているのはおそらく質量の方でしょう・・・ ようするに,処理前後の質量差から膜全体の質量を求めればいいのでは,ということです。 これを分母とすればいいはずです。 (つまり,挙げていらっしゃる数値では足りない,ということです)
お礼
ご回答ありがとうございました。又、御礼がおそくなってしまい申し訳ありませんでした。 やはり、全て計算でけで答えを出すのではなく、現物の実測が必要ということですね。早速明日にでも工業技術センタ-で測定してみようと思います。 本当にありがとう御座いました。
お礼
ご回答ありがとう御座いました。やはり、現物を測定する方法が一番手っ取り早いようですね... 早速工業技術センタ-にでも相談してみます。本当にありがとう御座いました。 (そうですよね、そう言いたくなりますよね...)