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クロメート処理のRoHS指令対応について
- クロメート処理のRoHS指令対応についての問題と対処方法について質問します。
- クロメート処理の代替手段やニッケルメッキの使用について情報を求めています。
- 黒色クロメートの代替策についてのアドバイスをお願いします。
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遅ればせながら・・・ ?クロメート処理 亜鉛めっきの3価クロメートは、浴を立てた直後は、現行有色クロメートに近い性能がでますが、液に不純物が蓄積するにつれ、性能が悪くなります(外観や耐食性)。現状、この不純物を十分に管理し、また、皮膜についているクロムやコバルト量を十分に管理できないめっき専業者がおおいことから、性能が十分でない、という判断になるのではないか、と思います。また、耐食性を維持するためには、かなり早いタイミングで液を更新せねばならず、結果としてコスト上昇につながります。アルミの3価クロムによる化成処理や、ノンクロムタイプもかなり良いものがでており、大手M電器などでは採用を決定している品種もあります。 ?ニッケルめっき ニッケルめっきは膜厚にもよりますが、塩水噴霧試験の結果が良くありません。また、変色や防錆の対策から後処理工程で6価クロム溶液に浸漬されているので、結局、代替にもなにもなりません。ただし、このニッケルめっきのクロメート処理を「管理された状況下」で承認し、製品へのクロム付着も「残渣」である、と認識されているところもありますので、一概には言えません。コストも当然高くなりますが。 ?前にも書いたことがあるのですが、だいぶ良いものが出来ています。私の評価では、現行の黒クロメートと同等の耐食性のあったものもあります。 予断ですが、6価クロムが一段落し始めており、今は、無電解ニッケル中の鉛でおおもめになっています。
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下の続きですが・・・ 電気ニッケルめっきも、通常、めっき専業者さんの工程では、めっき後にクロメート処理があります。亜鉛-ニッケルやスズ-コバルトのような黒色合金めっきなどにも、まず、間違いなくクロメート処理が施されています。 ただし、これらのクロメート処理は、亜鉛めっきのクロメート処理のように0.5μm程度の厚みのものではなく、数十ナノメートルオーダーの皮膜(というか拡散層のようなもの)であり、1個の製品で見たときには、含有量10-100ppmのオーダーになります(当然、水洗工程が管理されていなければ、もっと増える可能性はあります)。 よって、RoHSの「意図的使用」ということについては、「皮膜に酸化皮膜をつけるための工程で、6価クロムは不純物として製品に含有される。よって、意図的含有ではないため、1000ppm以下の閾値が適用される」といった解釈で進めているところもあります。ただ、6価クロムは有害物質であることには変わりありませんので、いずれは、規制されるか、管理された状況下でのみ使用可能、というふうになってくると思います。
お礼
詳しい解説を頂き、ありがとうございました。 めっきの現状と動向に関しましては、基本的なところは、みなさんのご説明で何とか理解できました。書籍を発注しましたので、届きしだい、もう少し勉強してみます。
ニッケルアレルギーに関する情報は以下を参照して下さい。 軽く検索しただけなので、もっといいところあるかもしれませんが...
お礼
基本的に装身具類が対象でネジ類への使用であれば問題なさそうですね。ありがとうございました。
表面処理業の立場からいわせてもらいます。 1.亜鉛めっきの3価クロメートは自動車部品に関してはかなり量産体制で動いています。現状は6価の場合の2割UP程度ですが、来年度末ぐらいをめどに同等の価格になるように、原材料代などの価格調整を行っています。アルミのクロメートは確かに試験段階ですが、かなり良いものも出来上がっています。当社でお付き合いしているメーカーなどは、アルマイトに代わった品物もあります。あとは、カップリング処理なども検討されているみたいです。 2.ニッケルめっきですが、亜鉛と比較して耐食性がかなり落ちます。その辺の問題があるのではないでしょうか?コスト的には大きな差はありません。 3.私も電着塗装が一番だと思います。コストは高いですが。 外観上黒く見せるネジなどは黒ニッケル、黒染めなどが良いのではないですか?いづれも耐食性に難ありですが。
お礼
詳しい内容のご回答ありがとうございました。三価クロメートへの代替も思ったより進んでいるようですね。代替めっきの選定については一度再検討してみます。
自動車業界では既にネジ・ボルト類は6価→3価に切替要請が出ているメーカもあります。その際に留意する点としては、同じ3価クロムクロメートにおいても、製造メーカ毎に耐食性などが異なる点です。また3価と6価では表面の摩擦係数が微妙に異なること、また3価の方が摩擦係数のばらつきが大きくなることなどから、締結部品においては、緩みやすさやトルクの管理値など、再確認した経験があります。 2については、やはりニッケルの生体・環境への影響の問題から、ニッケルの削減を要求するメーカがあるため、広まっていないものと考えます。 但し、ニッケルを全廃してしまうと、ステンレスなどのニッケル合金までも削減するといった、実現性に乏しい話になるので、使用禁止としているメーカが無いと理解しています。 3についてはカチオン電着塗装などはいかがでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 取引先の三価クロメートについて耐食性等を再確認したいと思います。 トルク管理値などは再確認の結果、大きく変わったのでしょうか。変わるのであれば、そのあたりの十分な検討も必要ですね。 3については、手軽な代替案はないかなと思っていましたが、皆さんのご意見を参考にするとコストの問題が大きく簡単には行きそうにありません。
自動車メーカーと同問題に取り組んでまいりました。略結論に達しています。 個別案件に対応できるメーカーのアドレスを記載します。
お礼
ご回答ありがとうございます。 自動車業界はELV指令で経験が豊富におありのようですね。 参考にさせていただきます。
2.について。 ニッケルへの代替が進まないのは、おそらく価格のせいでしょう。はっきりとした、価格は知りませんがZn+6価クロメートからNiめっきにするとだいぶ高くなると思います。 余談になりますが、アクセサリー類等肌に触れるものについてはNiが溶け出して肌が荒れるニッケルアレルギーの問題があります。 現在のメーカーの環境規制は、ヒステリックになりすぎている面があると思います。
お礼
朝早くのご回答ありがとうございました。 価格について当社が調べた限りでは、部品形状にもよるかと思いますが、ネジ類では三価クロメートとニッケルメッキでそれほど変わりませんでした。当社は関西ですので、対応工場の状態や流通の問題などもあるかもしれませんが、三価クロメートは品質がいまいちの割には非常に高いです。 金属アレルギー対策でニッケルフリーの動きは装身具(アクセサリ類)以外では、ほとんどないと思いますが、詳しくご存知でしたらアドバイスいただけると助かります。
大手さんのグリーン調達には苦労させられますね。 閾値に関わらず六価クロム全廃の動きが主流だと感じますね。 RoHSの閾値はあくまでRoHSを満たすかでありグリーン調達に 積極的な大手メーカーとしては「全廃」という看板を挙げたい ところでしょうね。お客さんあっての商売ならよほどの技術的 理由がない限り抵抗しても無駄な気がします。 メーカーによっては「工程内で六価クロムを使うから」という 理由でクロムメッキまで禁じているところさえあります。 大変な事態になってきたものです。 3番に関してはここのNo9131で同様の質問があります。 参考URLも見てはいかがですか?
お礼
早速のご回答ありがとうございました。 黒色クロメートの代替案ですが、三価クロメートの黒色品しか今のところ有効なものがないのですね。コーティングで耐食性を上げているものがあるとは知りませんでした。勉強になりました。ありがとうございます。 三価クロメートは耐食性に問題があり、将来的にクロム全廃の動きもあるので…と取引先から聞いており、コストも非常に高い為敬遠しております。 製品の外観上黒色を求められるネジがありますので困ったものです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 三価クロメートの工程は勉強になりました。 以前調べた際には、無電解ニッケルめっきはめっき後に六価クロム溶液漬と載って、ニッケルめっきも同じ処理をするとは知りませんでした。ということは、ニッケルめっきも六価クロム規制の対象になるのですか?