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ネーターの定理の直観的なイメージ
ネーターの定理の直感的なイメージを持ちたいです。 何かご存知の方、教えてください。オリジナルのものでも結構です。 例えばスーパーサイエンスガールのページ http://dreistein.hatenablog.com/entry/2015/02/13/090000 にそれらしいものを見つけたのですが、 > 一様でどこにも特別な場所がない空間中を物体が運動していた場合、 > どの位置から見ても物体の運動が全く同じように見え、区別することができません。 の部分がイメージできませんでした。。
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- ddtddtddt
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#4です。 別に誤解してないと思います。それに仰る通りで、力が質点の相対位置だけで決まるというだけなら、系は平行移動に対してだけ対称性を持ち、回転移動に関してはちゃんと見分けが付きます。 前回は省略しましたが、ネーターの定理は力そのものではなく、力のポテンシャルに対して考えます。この前の力F(r2-r1)を導く力のポテンシャルは、やはりU(r2-r1)の形をしています。Uと、m1からm2への力F12および、m2からm1への力F21との関係は、 F12=∂U/∂r1 F21=∂U/∂r2 という怪しげな書き方をするのですが(^^;)、U=U(r2-r1)であるために、 F12=∂U/∂r1=-∂U/∂r2=-F21 となって(1次元で考えれば、すぐわかります)、作用・反作用の法則まで同時に出てくるという、出来の良さです。 角運動量保存則も成り立つ場合は、U=U(|r2-r1|)です。m1とm2の相対位置ベクトルr2-r1の長さ|r2-r1|は、明らかに任意の回転で不変です。かつ相対位置ベクトルのみの関数でもあるので、並進不変性も持っています。これの例は、理想化された太陽系です。 古典力学以上であっても、こんなに単純には行きませんが、発想は同じです。
- ddtddtddt
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#2さんの回答が、たぶん妥当だと思いますよ。 ネーターの定理を理解するためには、もうちょと具体的に考えた方が良い、というのが自分の意見です。ネーターの定理はもともと、古典力学の中で提唱されました。 古典力学において力は、位置のみによって決まる保存力Fです。いま簡単のため2質点:m1とm2を考え、それぞれの位置ベクトルをr1,r2とします。古典力学ではm1とm2の運動方程式は、以下です。 m1×dr1/dt^2= F(r2-r1) (1) m2×dr2/dt^2=-F(r2-r1) (2) (1)+(2)をとれば、 m1×dr1/dt^2+m2×dr2/dt^2=0 (3) となります。何故右辺がちょうど0になるかと言うと、それが「作用・反作用の法則」です。で、左辺を次のように変形します。 (m1+m2)(m1/(m1+m2)×dr1/dt^2+m2/(m1+m2)×dr2/dt^2=0 (4) (4)左辺の掛け算の長い()の2項目の方はちょうど、重心加速度の定義式になります。こうして(4)より、系に外部から力が働かない限り「系の重心は、静止するか、一定速度で動く」という運動量保存則が得られます。 以上の過程を見直してみましょう。先の導出過程には、一つの不変性があります。それは力F(r2-r1)が、質点m1とm2の相対位置(r2-r1)で決定される点です。 F(r2-r1)が質点m1とm2の相対位置だけで決まるなら、r2とr1を任意に並進させても(r2-r1)は変わりません。当然ですよね?。座標原点をaだけずらしても、 (r2+a)-(r1+a)=r2-r1+a-a=r2-r1 だからです。そしてそれは観測事実と一致します。 座標原点の取り方は人間の勝手であり、それによって物理効果が変化する訳ないからです。言い換えると座標原点の取り方によって、物理系は変化しないという事であり、見分けは不可能という事です。 古典力学における力が、質点の相対位置の関数であるという事は、その観測時事の反映であると考える事が出来ます。ネーターさんは逆を考えたんです。 座標原点を任意にaだけずらした時、それでも物理系が変化しない力Fのありかたとは?・・・と。すんげぇ~頭良いと思う(^^;)。 結果だけ述べると、力Fが質点の位置だけによって決まる保存力である限り、「力Fは質点の相対位置だけよって決まらなければならない」という事を、数学的に示せます。 量子力学に移行しましょう。 量子力学に移行すると、もはや力という概念はあやふやになり、ほとんど使えない状態になりますが、とにかく質点m1とm2は相互作用するんですから、作用は並進普遍性を持つという言い方になります。逆に系に並進普遍性があれば、それは作用の並進普遍性に由来するはずなので、「保存則があるに違いない」という話になります。 だってそういう系しか見た事ないからですよ。よって量子力学でも運動量保存則は成立します。 以上の流れを徹底的に一般化したのが、ゲージ理論です。古典力学のところで言ったように、物理系の各種の不変性から、作用の関数形をかなりの確かさで決め得るとわかったからです。 本当にプロは、可能性があるとなると何だってやりますね(^^;)。
- paradigm170614a
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運動量保存則->空間の均質性 エネルギー保存則->時間の均質性 ということで、つながりはありません。 例のブルーバックスの言葉を使うなら。 運動量保存則->空間並進対称性 エネルギー保存則->時間並進対称性 他に 角運動量保存則->回転対称性 電荷の保存則->ゲージ対称性 が記載されてましたね。 ちなみに、気がついてるかもしれませんが。 保存量のディメンションと該当対称性空間のディメンションを掛けると「作用」になります。 エネルギーと時間の積は作用 運動量と位置の積は作用 作用とはプランクの定数のディメンションです。 質量には面積速度を掛けると作用になりますが、 これは、保存量と対称性の関係になっているのかな?
お礼
> ということで、つながりはありません。 このつながりの部分をなんとかイメージしたいんですが難しいですかね。。
- paradigm170614a
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わかりにくいHPです。 「このように、系に連続的な対称性が1つ存在するとき、それに対応する保存則が1つ存在します。これをネーターの定理と呼びます」 の1行だけで十分ですが。 逆のほうがイメージしやすい 「ある保存則が存在するとき、その物理系には対応する連続的対称性がある」 例をあげれば、 運動量保存則は高校物理で学んでいて知っています。 この場合、対応する連続する対称性とは、我々が住んでいる3次元空間で、「座標はどこを原点に設定しても物理法則は不変」ということです。つまりゼリーでいえばダマのない均質なゼリーですよということです。 エネルギー保存則では、時間が関係し、対応する連続対称性とは「時間の始点はいつにしても物理法則は不変」 ということです。 運動量保存則もエネルギー保存則も、ネーターの定理によれば実は「時空の均質性」を主張するものであるわけです。 「超対称性理論とは何か」小林富雄(講談社ブルーバックス) を読んでみましょう。33ページぐらいからネーターの定理について解説があります。 掲題のHPよりわかりやすいかと。
お礼
ありがとうございます。 > ゼリーでいえばダマのない均質なゼリー なるほど。こういう例えはありがたいです。 ご紹介いただいたブルーバックスの本も読んでみました。 しかしまだ 「空間的に」平行移動しても同じ系 ⇔ 「時間的に」運動量が変わらない のつながりの部分がイメージできていません。 空間的なことと時間的なことがどうつながるのでしょうか?
- sunabo
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質問文のリンク先の定義だと下記か。 ーーーー引用しますーーーー ネーターの定理(Noether's theorem) 系に連続的な対称性が存在するとき、それに対応する保存則が 存在する ーーーー引用終わりーーーー 系 連続 対称性 対応 保存則 ってのがキーワードか。質問 文で引用されてる部分は下記か。 ーーーー引用はじめーーーー 一様でどこにも特別な場所がない空間中を物体が運動していた 場合、どの位置から見ても物体の運動が全く同じように見え、 区別することができません。 ーーーー引用終わりーーーー 対応関係を見る。系→一様でどこにも特別な場所がない 連続→ 空間中 対称性→を物体が運動していた とき→場合、 対応→どの位置から見ても 保存則→物体の運動が全く同じよう に見え、区別することができません。 たしかイメージできない。どの位置からみてもが嘘。たとえば、 ビリヤードの玉がビリヤード台の上を転がってるのを横から見る か、球の向かってくる正面から見るかで運動の様子は違う。ビリ ヤードの玉がビリヤード台の上を転がってるという運動には、真 上、真横、真下の同じ距離離れたところからからみた場合同士は 対応して同じに見えるから、対称性があって運動が保存則する。 ただし玉の回転は無視してビリヤード台の上をすべらかに滑って いくものとする。どの位置からみてもっていうのがなんか変。 質問文のリンク先の、場所(位置)、形、運動のうち、最初の円の例 では、形の保存?が言われている。円の一点に印をつけると対称性 が崩れるのだろうか?、物体の場合では、運動の保存?が言われて いる。運動に方向があって、3次元だと3つのパラメータに分かる から、対称性が無い。回転運動だと、回転の方向が右ねじ方向な ら、どこから見ても右ねじ。鏡像異性体? 何が保存するのだろうか?。位置だろうか?形だろうか?運動だろ うか?上記のうちのどれか一つだ。円の場合は、位置と形、物体 の運動の場合は、運動だ。つまり、円の場合は、系が空間なのか 位置と形なのか不明確、物体の運動の場合は、系が空間なのか、 運動なのか不明確。 相対性理論では、視点で相対なので対称性が無かろう。と思って 参考URLを見ると、成り立つみたい。 量子力学では、連続じゃ無いので、成り立たないだろうと思って 下記pdfを見ると、成り立つみたい。 http://www.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~tanimura/paper/mathsci2002.pdf
お礼
ありがとうございます。わかりにくいと感じるのは私だけではなかったんですね。
お礼
きちんと理解できているかわからないのですが、前半の説明を下記のように理解しました。誤解などあればご指摘ください。 ・「運動量が保存するなら、平行移動しても元の系と区別できない(対称)」例を示す ・複数の質点からなり、物体間の相対位置だけで力が決まる系は、作用・反作用の法則により重心の運動量が保存する ・相対位置は平行移動しても変わらないので、平行移動した系でも重心の運動量は保存する。 系の特徴が「重心の運動量が保存する」だけならこれでいいですが、そうでないなら、これで平行移動した系が完全に元の系と区別できないことを示せているのか、少しモヤモヤがが残ってしまいます。 私、何か勘違いしているのでしょうか?