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戦艦大和を撃沈できる戦艦はあるか
戦艦大和は航空攻撃の魚雷被弾で沈みました。 建造当時はそんなことは想像もしなかっただろうが、 主力艦の打ち合いで勝敗を決する従来の戦法では 攻撃、防御両面で大和、武蔵を凌駕する艦はありません。 では1対1で大和と遭遇してしまった米英艦は絶対勝てない のでしょうか。
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>主力艦の打ち合いで勝敗を決する従来の戦法では >攻撃、防御両面で大和、武蔵を凌駕する艦はありません。 日本人でミリタリーに興味を持った人なら「戦艦大和はァァァァ世界一ィィィィィ!!」と誰でも一度は思うのですが、日本人としては非常に悔しいことに、海外で「世界の戦艦ベスト10」を選ぶと大和が10位以内に入ることそのものがまずありません。 まず海戦というのはカタログスペック通りにいかないことは日常茶飯に起こります。遡ること日清戦争(!)。誕生したばかりの日本海軍は清海軍を相手に黄海海戦を行いますが、このとき清海軍には「定遠」と「鎮遠」というアジア最強の戦艦を2隻も持っていました。カタログスペック上は、日本海軍には定遠と鎮遠に対抗できる軍艦を持ち合わせていなかったのです。パソコンゲームなら、100回やっても100回日本が負けるでしょう。しかし黄海海戦は日本の勝利となり、定遠と鎮遠は沈むことはなかったものの、戦闘は不可能の状態になるまでボコボコにされました。 第二次大戦でも、38センチ砲しか持っていない戦艦ビスマルクがイギリスの巡洋戦艦フッドを一撃で轟沈しています。これはいわゆるクリティカルヒットが決まったからではあるのですが、海戦ではこのようなクリティカルヒットが決まると一気に大逆転が決まることがあります。つまり海戦というのは一度に1点しか入らないサッカーのようなものではなく、満塁ホームランが出ると一気に4点入る野球に近いものだといえると思います。 戦艦大和の46センチ砲は、最大射程が37キロもあります。これは皇居の辺りで撃つと八王子辺りまで飛んでくるというとんでもないものになりますが、そんなに遠距離になるとそもそも砲弾が届くのに時間がかかります。大和の最大射程でだいたい100秒くらいかかったそうです。もし、相手の戦艦が22ノット(時速約40キロ)だったとすると、着弾するまでに1キロも先に進むことになります。37キロも先にいる相手を秒速11メートルで動いてるものに対して1キロ先の位置を予想して、しかも風の影響を考えると「狙って当てるのは現実的に不可能」になります。 実際の砲戦はもう状況によりけりで教科書どおりの「何メートルで射撃開始」ってなることはありません。ビスマルクがフッドを轟沈させたときは距離2キロくらいですが、夜戦である第三次ソロモン海戦(戦艦霧島と戦艦ワシントン)では9000メートルという至近距離での撃ちあいで、最後にはワシントンは距離5000メートルで射撃したそうですから、これはもう戦艦なら零距離射撃みたいなものです。 世界戦史上でも、「戦艦と戦艦が1対1で戦ったこと」はないですから、艦これ的な楽しみ方としてはあっても、現実味がない以上シミュレートしてもあまり意味はないでしょうね。 あととても悲しいことだけど、いくら我が軍に名人がいたとしても、その名人が戦死してしまえば穴埋めはききませんが、レーダーのような機械は交換すればいくらでも穴埋めがききます。実際、暗闇の中でも目視で敵艦を発見できるような名人がいた第一次ソロモン海戦辺りでは米軍を圧倒できた帝国海軍も、そういう名人が戦傷死していくとその芸(?)が失われて昭和19年辺りになるとスリガオ海峡沖野戦で一方的に虐殺されるという状態になってしまいます。「スリガオでやられた西村艦隊は、旧式戦艦だから(震え声)」という声もありますが、待ち受けた米戦艦隊も旧式戦艦ばっかりなんだよな。実際には、戦艦が射撃する前の米駆逐艦隊の突入で西村艦隊は大混乱してその時点でほぼ勝敗が決しています。
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体当たりで自爆はどうでしょうか。
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日清、日露戦争時代では船首下部に”ラム”という 突起があって、体当たりで喫水下に穴をあけるという 戦法もあったらしいですが、大和に対してそういう 攻撃は衝突する前に頭を張り倒されてあっけなく 終わりそうです。 回答ありがとうございました。
どんなに装備が優れていても、それを使う人間と指揮を執るリーダーがヘボだと、十分な力は発揮できません。 当時の大和の艦長と乗員のレベルが低いと言ってるのではありませんよ。大和の艦長より優れた艦長、大和の乗員より優れた乗員が載っている艦だったら、大和は負けるかもしれません。 あるいは戦法しだいでは、駆逐艦にも負けるかもしれませんね。 要するに指揮官の能力と乗員の練度に大きく依存することになるので、やってみないと分からないとしか言えません。
お礼
おっしゃる通りです。でもその機会がなかったのが 皮肉ですね。 回答ありがとうございました。
- mm058114
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1対1では、まず99%大和の勝ちでしょう。 可能性があるとすれば、夜間遭遇で、アメリカの『アイオア』型の夜間のレーダー射撃が、 大和の零観の弾着観測を上回り、 かつ、日本海軍一の成績を誇った大和の名射撃手の村田特務少尉を上回った時でしょう。 村田特務少尉とは、日本海軍コンテスト一番の成績で、 これ以上の者は居ないと、選ばれて一番艦の大和の就工時に配置された人です。 就工から沈没に至るまで、異例なこととして配置異動なく、 大和の同じ射撃手として配置され続けた人です。 事実上、日本海軍一の秘宝です。
お礼
レーダー射撃をされると当時の帝国海軍は手も足も 出ませんね。 回答ありがとうございました。
- ZX4
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時期と対戦相手にもよると思いますが・・・ 確かに砲塔前面装甲は米軍装備の40.6cm砲では実戦においては事実上貫通不可能と戦後行われた射撃試験で結果が出ています。 http://www.ships-net.co.jp/detl/201002z/140-141.pdf (米国に現存する信濃に搭載予定だった主砲塔前面装甲の角部分。かなりの至近距離で40.6cmを発射して貫通させたらしいが詳細は不明) ただ当然、船体の全てをこの装甲で覆っている訳では当然無く、大和の場合は前後主砲塔の回転基部より先(船首部分と艦尾部分)は軽防御としていますし、機銃座などは元々が爆風除けの為で弾片防御程度の装甲しかありません。 http://s7.photobucket.com/user/Brad_R/media/SB%20Photos/JPN_BB_Yamato_LD-protection.gif.html (大和型船体装甲の略図。太線で囲まれた艦体中央部以外は25~35ミリ程度の軽装甲も多用されているのが解る) 第三次ソロモン海海戦における比叡の例では、防空巡洋艦アトランタを含む駆逐艦群から至近距離より撃ちまくられ電線や通信ケーブル断線(各砲塔に射撃データや目標を指示する為の物で以後統制射撃が出来なくなった)、艦上に火災が発生、艦尾喫水線付近を巡洋艦に貫通され、操舵室水没で操舵不能となり自沈を余技なくされています。 また戦艦との単艦同士での戦闘と言う事であれば索敵が重要ですが、荒天時に索敵機は出せません。日本海軍の夜間見張り員は昼間でも真っ暗い部屋に閉じ篭り夜目に慣らしてたと言いますが、昭和18~19年頃はレーダーなどの電子戦装備が、そう言った個人の能力を上回りつつあった時期です。 想定する戦闘が大戦末期、荒天もしくは夜間でアイオワ級などの新型艦が相手で彼我の乗員の練度も同等であれば、電子装備の性能と安定性に勝る米艦に先手を取られる確率は増します。それが艦首や艦尾、電気系統の集中する場所に命中すれば大和型が勝てる可能性はかなり低くなるでしょう。(逆も同様ですが) また米軍はSHS(大重量砲弾)や高性能炸薬の開発など砲の口径や炸薬量以外の部分で性能の底上げをしていて、当然対応防御もこれに対しての物です。つまり対応防御と一言で言っても米軍艦艇の場合、求められる防御力が日本のそれより幾分高い訳です。 こう言った周辺技術も含めた開発力が当時の日本とアメリカでは比較にならないほど大きかったと言うのが実情だと思います。 また建造時期的に仕方ないのですが、大和型は船体構造に鋲接を用いています。鋲接は旧式ながら確実な接合法ですが、着弾・至近弾などのショックで鋲がゆるみ、浸水を許してしまうと言う欠点があります。 回航中の大和が潜水艦からの雷撃を受け、魚雷1発を被雷した事がありますが、見た目ではペンキが剥げた程度と言われるくらいで被害は無かったのですが、この時の鋲のゆるみによる浸水は実に3000トンにも及んだと言われています。 これらは排水ポンプで掻き出す訳ですが日本軍艦艇の場合、抗堪性が高まる代わりにスペース効率が悪く建造の面倒な缶(動力。この場合重油燃焼缶と蒸気タービン)のシフト配置を嫌い、松型駆逐艦を除き缶とタービンは同一箇所に配置しています。 シフト配置を採用した米軍艦艇のタフさは太平洋戦争で嫌と言うほど思い知らされる訳ですが、日本軍艦艇の場合、排水ポンプの動力も缶から貰っています。(米軍艦艇は別動力) つまり動力室への直撃があった場合、松型を除外した大和型含む日本軍艦艇は艦の推進力・電力、油圧や水圧ポンプで動かす兵器全ての能力を一度に喪失する上に排水ポンプも使えません。これに加え大和型の浸水隔壁は長門型と同一の23、注水可能範囲は全長の22%ほどに過ぎず、ダメージコントロールに対する考えが非常に遅れている事を示唆しています。(同時期の米軍戦艦は艦全長の半分ほどの範囲に注水が可能だった) 大和型に限った話では無いのですが、旧日本軍艦艇は予備浮力と装甲のみに防御を頼っていて、受けたダメージをどう現場で回復させるか、と言う考えには至っていなかったように思います。 大和型は平賀譲造船中将が設計に携わっていた事が知られていますが、彼は新技術に対して懐疑的で非常に古風な艦の設計を好んだ人物です。 彼が直接指示したとは思いませんが、新造時の大和型は艦橋左右にも副砲を配置した副砲4基12門の構成でしたが、この配置はドレッドノート以降の設計としては非常に古めかしい物です。(主砲を艦橋左右に配置したドレッドノート級登場以前の薩摩型と同一配置) 対して友鶴事件で更迭され、平賀の職務復帰のきっかけとなった藤本喜久雄造船少将は新技術を取り入れる事に意欲的で、ダメージコントロールなどにも良く研究していたと言われます。 アクの少ない藤本に比べ、平賀は軍の要求を無視して突っ走る傾向があり搭載を要求されていた魚雷を全廃、代わりに主砲の数を増やしておいたぜ、のような事を度々やらかし、これが左遷の遠因ともなります。ちなみにこの二人は犬猿の仲だったそうですが、藤本の方が顧客である軍と部下の受けが圧倒的に良かったそうです。 ダメージコントロールについての不見識に加え、復職した平賀が搭載を進めた中央隔壁も手伝い、魚雷一本の被雷で重巡が転覆沈没するなど、戦局が傾くにつれ旧日本軍艦艇は意外なほどの打たれ弱さを露呈して行きます。 大和型戦艦は確かに最強に属する戦艦だと思いますが、狙って撃てる物では無いにしろ艦首部など弱点も内包しており、何より第一次大戦のような旧来の艦隊決戦思想で設計された艦です。(条約開け第一世代の戦艦なので仕方ないですが) 大和の沖縄特攻に際して、スプルーアンス提督は大和を戦艦同士の撃ちあいで沈めたいとの意欲を見せていたらしいですが、幾ら大和の砲弾が37キロ先まで飛ばせると言っても、当時の戦艦では2万メートル先の目標への射撃では命中率が3%に届くか届かないか、と言ったところで結局は互いの射程内に入っての撃ちあいにしかなりません。 米軍では終戦まで大和型を41cm砲搭載艦だと誤認していたようですので、一戦目は大和が勝利するかも知れませんが相手は米軍ですからね。例え単艦縛りであっても次は何らかの対策を取ってくると思いますよ。
お礼
重装甲は機関部や弾薬庫などの重要部分のみで 全体を覆ってしまえば重くてスピードが出ません。 それ以外の急所にラッキーパンチが当たると大和とて、 ということですね。 回答ありがとうございました。
- kagakusuki
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後、大和級戦艦は船体中央付近の重要区画のみ舷側装甲厚410mmの重装甲を施したバイタルパートの概念が採用されていますが、大和よりも主砲口径が小さい戦艦の中にも、18km以内の近距離であれば、その410mmの装甲をも貫通する事が出来る主砲を搭載している艦は多数存在していました。 前回の回答でも少し触れましたが、遠距離での艦砲射撃というものはなかなか中らないものであり、例え主砲射程が42kmと言われる大和級であっても、命中弾を得るためにはそれなりに近距離まで接近しなければなりませんので、14インチ~16インチ砲弾で致命傷を受ける恐れはあるのです。 【参考URL】 艦砲と装甲から見る最強の戦艦 > 第二回 新戦艦編 http://kingenchs.web.fc2.com/sonota/NAaBtest3.html
お礼
自分が長刀で相手が短刀でも、何メートルも離れた 所で振り回していては傷一つ付けることはできません。 踏み込みすぎれば相手の短刀が届いて脛をざっくり やられて身動きが取れなくなりなぶり殺し。 そういうことでしょうかね。 回答ありがとうございました。
- kagakusuki
- ベストアンサー率51% (2610/5101)
艦砲射撃というものは絶対に当たるという訳ではありませんから、大和の攻撃が当たらなければ大和に接近する事が出来ますから、そこで魚雷を発射して多数の命中弾を叩き込む事が出来れば大和を沈める事も不可能ではありません。 ですから、例え駆逐艦であっても >絶対勝てない とまでは言えません。 勿論、これは駆逐艦の方が強いという事ではなく、単に「絶対に勝てない」という訳ではないというだけの事です。
お礼
旧海軍の妄想的な考えで、史上最強だったのですね。 回答ありがとうございました。
- ithi
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popps さん、こんばんは。 戦艦アイオワ級ですと、30ノットを超える速力を武器にできるかもしれませんね。また、40cm砲の威力は大和の46cmには及びませんが、相当のダメージは期待できると思います。 戦艦アイオワ級 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AF%E7%B4%9A%E6%88%A6%E8%89%A6
お礼
沈めることができなくても、浮かぶスクラップに されていかも知れませんね。日清、日露戦争の日本海軍の 戦闘方針ということですね。 回答ありがとうございました。
お礼
引き合いに出そうとした事例をことごとく回答され 何も言えません。 定遠、鎮遠然り、ビスマルク対フッド然り。フッドは 弾薬庫に被弾して大爆発、真っ二つに折れて轟沈したそうですね。 大和とて急所に命中弾を受ければ、ということですね。 回答ありがとうございました。