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もし、現代の戦争でレーダーの機能が失われた場合。
仮定の話です。 もし今後、電子対抗手段(ECM)の技術が格段に発達し、レーダーなどによる索敵の効果が薄れてしまった場合、戦争はどんな風に変化していくのでしょうか? ミサイルが陳腐化することで艦船は砲撃戦が主体、戦闘機では目視からのドッグファイトが主体、という風になるのでしょうか。 変な質問で申し訳ありません。レーダーやECMに関する書籍を読んでいるうちにふと疑問に思ったので質問してみました。 もしわかる方がいれば、回答よろしくお願いいたします。
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潜水艦の世界がそれに近いですね。アクティブ式のものは自分の位置を知らせることになるので、パッシブ式が中心となっています。しかしまあ驚くことに、今の軍事用のパッシブソナーは上空を飛んでいるヘリコプターの高度まで分かるそうですよ。 戦車であれ飛行機であれヘリコプターであれ、何らかの動力で動くものはそのエネルギーを放出しています。エンジンの熱源だったりプロペラの音だったりしますよね。パッシブ式でそれを辿っていけばそれはそれなりのところまで探索できますし、ある程度まで近づいたらアクティブ式の媒体も使えるでしょうし、カメラのようなものを使って確認もできます。既にデジタルカメラは人間の顔を認識してそこにピントと露出を合わせるなんて芸を持っています。つい10年くらい前までは背景の木のウロを顔と認識して「背後霊認識機能」なんて揶揄されましたが、今は雑誌の顔まで認識するほどの性能です。 他の方と同じような回答となりますが、パッシブ式の精度向上と、カメラなどの他の方法の組み合わせで発達していくということになるでしょうね。 ただ現実の戦争は、そういうハイテク兵器がブイブイいわせるかと思ったらテロ・ゲリラ戦が主力になってAK銃とRPGが幅を利かせるむしろローテクなベクトルに向かっています。第一次大戦のとき、機関銃陣地が無双となって防御側絶対優位になるとは事前に想像できた人は皆無といっていいほどでした。また、第二次大戦で戦車(電撃戦)があれほど革命的な効果があるとはあのグデリアン将軍でさえ思っていなかったでしょうし、その戦車が大戦初期は機動力がモノをいったのに、末期には重装甲重武装の重戦車志向になるとも誰も想像していませんでした。 未来の戦争の姿を想像するのは非常に困難ですよね。それこそ、通信手段が断たれて赤く塗って目立とうとする時代が来るかもしれません。
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- kagakusuki
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母艦や早期警戒機に搭乗しているオペレータの人数には限界がありますから、多数の無人機を同時に運用するためには無人機の人工知能を一層高度化する必要があり、敵の攻撃を回避する程度事は無論の事、敵の存在が疑われる場所はどの辺りなのかという事を判断し、そこを重点的に偵察するという事も、ある程度は自動的に行われるようになるのではないかと思います。 その人工知能によって自動化されている事を逆手にとって、無人偵察機を誤った方向に誘導する手段や、そういった無人機を惑わす技術に対抗するための手段も発達するかも知れません。 例えば、携帯用の格子状のバーコードの様に、特殊なパターンを描いたパネルやシート、或いは特殊なパターンで明滅する光源などを、無人機にわざと撮影させると、そのパターンによって無人機の人工知能の中にコンピューターウイルスが形成されるなどというのは、フィクション作品の設定としてならばありではないでしょうか? 又、通常時に運用される常時監視用の無人機は、航続距離と航続時間を確保するために大量の燃料を搭載可能な大型の機体となり、オペレータによる遠隔操縦が無くとも自動で空中給油を行う事が可能になると思います。 空中給油中は回避起動など行う事が出来ませんから、敵機が存在する所で空中給油機を運用するには危険が伴いますので、もしかしますと、空中給油機の方も無人化が図られるかも知れません。 又、通常時に運用される常時監視用の無人機とは別に、緊急時に監視用の無人機が存在していない空域の偵察が必要となる場合に対応するために、ロケットかラムジェットで推進するミサイルをベースとしたブースターで目標空域に撃ち込まれて、現場ではブースターを切り離して超音速巡航も可能なターボファンエンジンで滞空する、比較的小型の無人偵察機も登場するかもしれません。
- kagakusuki
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ECMとは電子的な探知手段に対する対抗策の事で、幾つもの種類があるECMの手段の中にはEPMの様な極端に強力な電磁波を一瞬だけ放射する様なものもありますが、その様なものは特殊な例で、多くのECMは妨害電波の様に、連続して使用する事で相手のレーダーに探知"され難く"するものです。 広義にはステルスなどもECMの一種(パッシブECM)と見做されます。 【参考URL】 ジャミング - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0 基本的には妨害電波は相手のレーダーが受け取るレーダーの反射波よりも強力な電波を、相手のレーダーに照射する事により、相手のレーダーが反射波を識別できない様にするものですので、レーダの反射波の方が強力な場合には効果が得られません。 又、相手側レーダーと同じ波長の電波でなければ妨害する事は出来ませんので、相手のレーダーが次から次へと波長を変えるような機能を持っている場合には、十分な効果を得る事は非常に難しくなりますす。 一方、対レーダー用のステルス技術は主にレーダー電波が送られてきた方向に反射する電波を可能な限り減らす事で、相手のレーダーに感知され難くするというもので、距離が近過ぎたり、送られて来る相手側のレーダー波が極端に強力な場合には、レーダーに探知されてしまう事もあります。 この様にECMには必ず何らかの短所がありますから、将来においてもレーダーが完全に無意味になる様な事は考え難いと思います。 例えガンダムに登場するミノフスキー粒子の様に、電波を完全に吸収してしまう様なものが発明されたとしても、山や海などといった背景から電波の反射波が全く得られない方位に電波を吸収してしまうものが存在するという事は判りますから、その方向に向かって機関砲を撃つなり、赤外線誘導ミサイルを撃ち込むなりすれば良い事になります。 従いまして、 >今後、電子対抗手段(ECM)の技術が格段に発達し、レーダーなどによる索敵の効果が薄れてしまった場合 というのは、現実世界では考え難く、あくまで「機動戦士ガンダム」の様なフィクションでのみ成り立つ設定を持つ作品中で、どの様な展開とすれば良いのかという事に関する御質問であるものとして回答する事に致します。 まず、 >ミサイルが陳腐化することで艦船は砲撃戦が主体、戦闘機では目視からのドッグファイトが主体 という状況になる事はあり得ません。 レーダーが使えなくとも、機関砲と比べて格段に高い命中率と何倍も長い射程距離を持つ赤外線誘導ミサイルがあるのですから、空中戦においてミサイルが主役となる事に変わりはありません。 ドッグファイトに関しても、現在の最新鋭ミサイルは、ヘルメットに備えられた装置によって、戦闘機の操縦士が見ている視線の方向を検知し、操縦士が発射ボタンを押せば、前方に発射されたミサイルがベクタードスラストノズルを使って、発射直後に急ターンして真横に居る敵機であっても撃墜する事が可能となっています。 【参考URL】 空対空ミサイル - Wikipedia > 3.3 オフボアサイト射撃能力の獲得 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E5%AF%BE%E7%A9%BA%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB#.E3.82.AA.E3.83.95.E3.83.9C.E3.82.A2.E3.82.B5.E3.82.A4.E3.83.88.E5.B0.84.E6.92.83.E8.83.BD.E5.8A.9B.E3.81.AE.E7.8D.B2.E5.BE.97 オフボアサイト - 航空軍事用語辞典++ http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php?%A5%AA%A5%D5%A5%DC%A5%A2%A5%B5%A5%A4%A5%C8 AIM-9X Sidewinder サイドワインダー http://eaglet.skr.jp/MILITARY/AIM-9X.htm こちらの動画を見れば現代のミサイルが如何にとんでもないもので、敵機の後からでなければ撃つ事が出来ない機関砲の出る幕など殆どない事が解るかと思います。 【参考URL】 AIM-9X Sidewinder test fire - You Tube https://www.youtube.com/watch?v=KpBpzuDRt0A 更に、F-35に搭載されているAN/AAQ-40 EOTSの様に、(非ステルス機に対する既存のレーダよりは探知距離は短いものの)数十kmもの距離にいる戦闘機ですら探知可能で、自機の全方位を監視する赤外線画像センサーも実用化されており、これと先述のオフボアサイトミサイルを組み合わせて自動化させれば、赤外線画像センサーが捕らえた複数の目標の中でどれとどれに対して攻撃を加えるのかを操縦士が選択してボタンを押せば、例え真後ろに居る敵機に対してであっても、複数機を同時に撃墜する事が可能となる事でしょう。 【参考URL】 F-35 (戦闘機) - Wikipedia > 3.4 センサー https://ja.wikipedia.org/wiki/F-35_(%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F)#.E3.82.BB.E3.83.B3.E3.82.B5.E3.83.BC この様に、レーダーを使う場合と比べて交戦距離は多少短くなるものの、ミサイルを用いた中長距離戦闘が主体となる事に変わりはありません。 そして、アフターバーナーなどをふかしますとエンジン排気の温度が高くなり、比較的遠距離からでも敵の赤外線サーに発見される恐れが高くなって不利ですから、エンジンの出力を抑えたまま地形の陰に隠れながら飛行し、如何に敵に発見されずに敵を先に発見し、先制攻撃を加えるのかという事が重要になりますので、「互いに至近距離になるまで相手の接近に気付かずにいながら、互いに同時に相手に気付いて初めて交戦に入る」などという極めて考え難い状況でもなければ、ドッグファイトが行われる事は無いと思います。 水上艦の場合もミサイルが主体になる事に変わりはありません。 大体、目標の位置が判らなければ攻撃できないのは艦砲射撃であっても同じなのですから、ミサイルを使えないのなら、砲も使えないという事になります。 戦艦大和の九四式四十サンチ砲(46cm×45口径)ですらその最大射程は42km前後に過ぎませんし、何十秒かごとに9発ずつ斉射するという事を何度となく繰り返し続けて、その内の1発が中る事を期待するという程度のものです。 現代であれば砲弾にセンサーと誘導装置を組み込んで命中率を向上させる事も不可能ではありませんが、そんなコストの高いものを使うのであれば、最初から射程の長いミサイルを使った方が有利です。 例えば航空自衛隊が保有しているASM-2 93式空対艦誘導弾は、射程が170kmと大和の主砲の4倍以上もありますし、目標の将来位置を予想してそちらへ飛んでいくようにセットして発射すれば、慣性誘導装置によって風の影響も受けずに正確に飛んで行き、目標に近づいた処で赤外線画像センサー(要するに赤外線カメラ)を作動させて、目標地点の近くにいる艦船を自動的に見つけ出して命中します。 【参考URL】 93式空対艦誘導弾 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/93%E5%BC%8F%E7%A9%BA%E5%AF%BE%E8%89%A6%E8%AA%98%E5%B0%8E%E5%BC%BE 海上自衛隊が装備している艦対艦ミサイルも、目標近くまでは同様に慣性誘導で飛行するものの、最終誘導方式は、ミサイル自体に搭載されているレーダーを使うようになっていますが、この最終誘導をASM-2 93式空対艦誘導弾と同様の赤外線画像誘導に変更する事は、技術的には不可能ではありません。 又、ミサイルが目標近くにまで飛行して行く途中で、目標の位置が大きく変わった場合にも、母艦や偵察機から通信で送られて来るデータを受け取って、目標地点を変更する指令誘導という技術も昔から存在しています。 従って、海上戦では敵艦の将来位置を予想して長距離ミサイルを撃ち込むという、現代と殆ど変わらない攻撃方法が主体となります。 唯一違うのは、赤外線はマイクロ波と比べても空気中の水蒸気や塵によって減衰されやすく、レーダーと比べて探知距離が短いという点です。 ですから、敵の位置を探知するために、早期警戒管制機(AWACS)は、現実のものが大型のレーダーを備えているのと同様に、大口径の赤外線ズームカメラを備えていて、その他に全方位をカバーするために、それよりは多少小型の赤外線カメラを多数備える様になるかも知れません。 又、遠距離における敵の存在を警戒・探知したり、敵位置の正確な情報(ミサイル誘導に必要なデータ)を得るために、高性能の全周囲赤外線画像センサーを備えた無人機を、多数同時に運用する事になるでしょう。
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現代にはとんでもないミサイルがあるんですね。そりゃミサイル主体の戦闘になるわけですね。 参考URLまで貼っていただいてありがとうございます。勉強になりました。 回答ありがとうございます。
- foomufoomu
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機動戦士ガンダムの元祖の話の最初のほうで、「長距離探査の無効化がすすんで、接近戦中心の戦争になった」みたいな事を言ってました。 >艦船は砲撃戦が主体、戦闘機では目視からのドッグファイトが主体、という風になるのでしょうか。 そのようです。 また、探査が無効になるという事は通信も無効になるので、集団での連携プレーも難しくなり、わざわざ機体を真っ赤に塗った、目立ちたがりやも出てくるのでしょう。
お礼
あのロリコン野郎が機体を赤くしていたのはそういうわけだったんですか。 回答ありがとうございます。
- kimamaoyaji
- ベストアンサー率26% (2801/10379)
薄れるという意味では現在のステルス戦闘機、潜水艦、戦車などがそうですが。 ECM攻撃など一瞬でしか有りませんまた高高度30Km EPMではECCM対策してある危機には無効で民生用のテレビ・ラジオ等壊れるだけで、それに対向できる量の核爆弾もしくは低高度1000mとかでも、地下などにバックアップを保管してあり壊れたレーダーなどと交換すれば良いだけです、それに地表に放射能の影響がない高高度でも、現在は実感する禁止されています、空中で核爆弾を使うわけですから、使った国はそれでおしまいです。 戦争に勝っても、タブーをやってしまったら、世界中から攻撃を受けます、広範囲のECMは莫大なエネルギーが必要で、現状では核爆発でしか行えません、しかも実際効果のある上空1000mとかでやってしまったら、世界中に放射能が降り注ぎ、そんなことされて黙っている国などありません、そして2回めをやらせないために、世界中から総攻撃をうけると言うことになるでしょう。 また戦闘機など不要、世界全土にECMなど不可能ですから、大丈夫な国から通常兵器のあらゆる攻撃を受けるでしょう、ですから現在は、その逆のステルスなのです。
お礼
確かにEPMなんて引き起こしたら世界中からたこ殴りにされますよね。 回答ありがとうございます。
- fujic-1990
- ベストアンサー率55% (4505/8062)
ECM(レーダーに対する電波の目つぶし)より、レーダーの使用が不可能になったダケ、という仮定ですよね? 電磁波攻撃などによってCPUやメモリ、センサーなど一切が機能不全になった、なんて所まで仮定されると、そもそも今時の飛行機は飛べないし、船も動かないでしょうから、使えないのはレーダーだけ、という話にして考えてみました。 空対空、地対空のような、動く物相手では、「基本的」には人間の目視によるドッグファイトになるでしょうね。 しかし、ゼロ戦対ヘルキャットの空中戦のような、完全なドッグファイトになるかというと、そうはならないと思います。 機関砲の銃弾はまっすぐ飛ぶだけですが、ミサイルには熱を追尾するとか、特定の形を追尾するとかのセンサーを乗せることができるはずだからです。いわゆる「パッシブ・ホーミング」という方式です。 相手がそのセンサーの視界に入るようにして(そこまではドッグファイト)発射したら、あとはミサイル任せでも当たるだろうと思います。 さらに、都市などは動きません。攻撃側からすると、自分から見てどの方角の、どれくら離れた所にその都市があるかという記録は持っているわけですよね? となれば、「だいたい」そのあたりに向けて、大型ミサイルを発射すれば良いわけです。 ある程度まで行けば、それこそセンサーによる目視で、例えば「左方向に、この映像の大きさの富士山が見えたら進路を北北西に採り・・・ 」的なプログラムで目的地に到着できるだろうと思われますから。 他方、防衛側は、レーダーがナイとミサイルなどが飛んできても感知できません。目視した時点で対応を始めても手遅れでしょ。 監視衛星からの画像で発射は確認できても、ミサイルのような小さな物をレーダーなしで迎撃するのは難しいでしょう。 したがって、「一撃必殺。さきに攻撃した側が圧倒的に強くなる」、たぶん最初に多数の核ミサイルをぶちかましたほうが勝ちとなるんじゃないでしょうか。 核ミサイルなどを使わず、局地戦をやるとしたら、レーダーが使えなくても戦闘の大筋は変わらないだろうと思います。くどいですが、パッシブ方式でなんとか(不正確になるがだいたい)代替できそうに思えます。
お礼
ミサイルにも色々なタイプがあるんですか。 そりゃあ今の戦争がミサイルの撃ちあいになるわけですね。 回答ありがとうございます。
>電子対抗手段(ECM)の技術が格段に発達し いたちごっこですから、ESMにはECMを。ECMにはECCMをと、対抗していきます。 ガンダムの世界になるのかなぁ・・・ ミノフスキー粒子とかいうやつで、レーダが無効になるという設定だったと思う。 と、いうわけで。 光学装置がレベルアップしていくんじゃ無いのかな。 IRミサイルも最近はTVカメラを搭載して、赤外線だけを追っかけるわけでは無く、画像も解析して「本物」を追うようになっています。 レーダも工学も同じ直進波を使います。 よって、水平線・地平線の陰には及びません。 >艦船は砲撃戦が主体、戦闘機では目視からのドッグファイト どちらも光学装置を使うことで、変わらないと思います。 すぐには切り替わらないかもしれませんが、そのうち開発するでしょう。
お礼
なるほど、いたちごっこですか。 やっぱりそうそうガンダムみたいになったりはしないんですね。 回答ありがとうございます。
お礼
パッシブソナーは上空のことまでわかるんですか。初耳です。 確かに未来を想像するのは難しいですね。兵器の世界では基本的に矛のほうが優勢だと聞きますが、盾が優位となる日が来るかもしれないと考えるのは楽しいです。 回答ありがとうございます。