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確率密度関数の求め方について

1.X~N(0,1), f_X(x)=\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\exp(\frac{-x^2}{2})のとき、 X^2の確率密度関数を求めよ。 2.X^2の平均と分散を求めよ。 試みてみましたが1からやり方があっているのかよくわかりません。 普通にf_X(x)*f_X(x)=\frac{1}{2\pi}\exp(-x^2)でよいのでしょうか? よろしくお願い致します。

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回答No.1

\documentclass{jsarticle} \usepackage{amsmath,amssymb,bm} \begin{document} %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% \paragraph{問1} \begin{verbatim} > 普通にf_X(x)*f_X(x)=\frac{1}{2\pi}\exp(-x^2)でよいのでしょうか? \end{verbatim} 全然だめです。それは $x$ が2回連続で出る確率密度です。「$X^2$の確率密度関数」が何を意味しているかを理解かつ意識しましょう: 求める確率密度を $f_Y(y)$ とするとこれの意味するところは「$X^2$ がある値 $y$ になる確率密度」です。間違えるにしても「$X^2$ が $y$ になる確率は、$X$ が $\sqrt y$ になる確率だから、$f_X(\sqrt y)$ だろうか」ぐらいまでは辿り着きたいところです。 答えを先に書くと \begin{align}  f_Y(y) &= f_X(\sqrt y)/\sqrt y \\   &= \frac{1}{\sqrt{2\pi y}} \exp(-y/2) \end{align} になります。 \subparagraph{いいかげん(=テストで書くと×)だけど楽な方法} $x$ についての確率密度関数 (PDF) $f_X(x)$ が与えられている時、$y=\phi(x)$, (ただし $\phi$ は微分可能とする) についての PDF $f_Y(y)$ を求めるには、$f_X(x)|dx|$ を変形($x\to y$ に変数変換)していって $(\dots) |dy|$ という形にして $(\dots)$ の部分を読み取る方法です: \begin{align}  f_X(x) |dx| &= f_X(\phi^{-1}(y)) |dx/dy| |dy|, \\  \therefore f_Y(y) &= f_X(\phi^{-1}(y)) / |\phi'(\phi^{-1}(y))|. \end{align} ただし、ここで注意しなければならないのは $\phi^{-1}(y)$ に対応する値が複数ある場合は、それぞれについて足す必要があるということです。実際に今回の $y=\phi(x)=x^2$ の場合には $\phi'(x) = 2x$, $\phi^{-1}(x) = \pm \sqrt y$ なので、 \begin{align}  f_Y(y) &= f_Y(\sqrt y)/|2(\sqrt y)| + f_Y(-\sqrt y)/|2(-\sqrt y)| \\   &= f_X(\sqrt y)/\sqrt y. \end{align} \subparagraph{もっと一般的な方法} 基本的に $\bm{Y}=\bm{\phi}(\bm{X})$, where $\bm{Y} = (Y_1, \dots, Y_m)$, and $\bm{X} = (X_1, \dots, X_n)$ の PDF は、ディラックの $\delta$-関数を以て、 \begin{align}  f_{\bm{Y}}(\bm{y}) &= \left\langle\prod_{i=1}^m \delta(Y(\bm{X}) - \bm{y})\right\rangle_{\bm{X}} \end{align} で計算できます。ただし $\langle\dots\rangle_{\bm{X}} := \int_\Omega f_{\bm{X}}(\bm{X}) dX_1\dots dX_n$ は期待値です。この方法は、表式が直感的であること・変数の個数が異なっていても使えることなどが便利です。今回の場合($n=1, m=2$)に適用すると、 \begin{align}  f_Y(y) &= \int f_X(X) \delta(X^2 - y) dX \\   &= \int \frac{f_X(X)}{|2X|} [\delta(X - \sqrt y)+\delta(X+\sqrt y)] dX \\   &= \left.\frac{f_X(X)}{|2X|}\right|_{X=\sqrt y} + \left.\frac{f_X(X)}{|2X|}\right|_{X=-\sqrt y} \\   &= f_X(\sqrt y)/\sqrt y. \end{align} %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% \paragraph{問2} $X^2$ の平均と分散 色々やりかたはあると思いますが…例えば: \begin{align}  \langle y^n \rangle &= \frac1{\sqrt{2\pi}}\int_0^\infty y^{n-1/2} e^{-y/2}dy \\   &= \frac{2^{n+1/2}}{\sqrt{2\pi}} \Gamma(n+1/2) = (2n-1)!!, \\  \therefore  \langle y \rangle &= 1, \\  \langle y^2 \rangle &= 3. \end{align} \end{document}