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IC1円単位を見送った関西以外のIC普及率は?
昨年4月からの消費税値上げに伴い、首都圏のJRや私鉄、バスではIC1円単位を導入しましたが、他の地域ではICも現金と同じ運賃(10円単位)になっています。 関西ではIC乗車券が普及していないから現金と同じ運賃にしたという理由は解りましたが、北海道や中京圏、四国や九州など、首都圏以外の他の地域でも関西と同じくIC1円単位を見送っています。 そこでふと疑問に思ったのですが、IC1円単位を見送った関西以外の地域のIC乗車券の普及率はどのくらいでしょうか?やはり関西と同じくあまり普及していないのでしょうか? あと、なぜIC1円単位はJR東日本と首都圏の私鉄やバスだけ採用したのでしょうか?
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まず、IC乗車券の普及率ですが、定期や回数券もIC化され、それはIC乗車券でしか買えない場合(地方都市の単独交通カードで多い)は50%を超え80%程度になることもあります。 これはある意味当然で、一般にある程度通勤通学がみられる交通機関の場合、全利用者のうち定期券が50-60%、回数券が10%程度、普通切符などその他の切符(定期外客)が残りと言われています。 ですので、定期・回数券がすべてIC化された場合は50%を超えないほうが不思議なのです。 この利用率、正確な統一定義による一覧データが見つかりません。まあ正確に書けば書くほどその会社の収入に関する内情がばれてしまうので当然と言えば当然ですけどね。 松山「ICい~カード」の例 http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0709/11/news036.html#l_ay_4407.jpg 交通分野での利用は利用率50%強で落ち着いています。 IC利用率78.4%。IruCa(イルカ)の街 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0709/14/news030.html この高松市に、78.4%という高い利用率を誇るICカード乗車券システムがある。それが高松琴平電気鉄道(ことでん)の「IruCa(イルカ)」だ。 JR西日本の場合、以下のような状況ですので、関西私鉄もほぼ同様でしょう。 http://toyokeizai.net/articles/-/27234?page=2&utm_source=goo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back JR西日本の場合、全体で6割程度、定期のみだと8割まで浸透しているが、定期外では3~4割にとどまる。関西では割引切符などで乗る乗客が多く、チャージなど運賃を先払いすることに抵抗感を持つ人も少なくないという。 つまり、JR西日本は全利用者の6割程度と言うことですね。 上述のように定期券は通常50-60%、これの8割以上がICになったということですので、40-50%はIC定期。 回数券はIC化に関係ないからそのまま、ということは10-20%程度が定期や回数券を使わずにICを使っている客となります。 全体の30%程度と思われる定期外客のうちのIC利用率が「3~4割にとどまる」のですから、計算すると18-21%程度、見事辻褄があいます。回数券利用者は標準的な10%より減っている(またはもともと少ない)という感じなのかもしれません。(首都圏ではICカードの普及により回数券の利用が減っているそうです。割引客が無割引客になるわけで、鉄道会社にしてみたらおいしい話です。) ちなみに、関西私鉄の場合、磁気カードスルッとkansaiが健在でその普及率は定期外客の大半、阪急など早くから導入していた会社では全体の30%以上が磁気カード客だったとされています。(この場合、定期約50-60%、回数券約10%とすると、乗車の度に切符を買っていた定期外客は10%以下10人に1人もいないということになります。そら。自動券売機を減らしますよね。) ピタパはクレジットカード方式なので、普及が進まないとはいえ、元々磁気カードを使ってた人がICカードも磁気カードも使わないということはないので、乗車の度に切符を買う人は全体の10%以下、普及が少ないところでも20%以下と思われます。 で、1円単位を採用しないのは本当に、ICカードの普及だけが原因でしょうか? そもそも、上述のように地方で単独に導入したICカードは、廃止する回数券の代替として発行されるので、購入金額より利用可能金額が多かったり、利用ごとに付くポイント等があったり、特定の条件で割り引いたりと、普通に切符を買うより有利になっている(いわゆるプレミアがついている)ところが多いです。そういう社では1円単位の運賃を別途設ける必要性自体がありませんし、説明も付きません。首都圏で導入した二重運賃は「ICカードは無割引」が前提だから導入できる話です。 実際は、「普及率が云々」でというよりは、「運賃制度が2本柱になるということを客観的に説明して納得させるのは困難」と言うのが本音でしょうね。首都圏でも一部会社は、1円単位の運賃を導入していませんが、そういうことでしょう。逆に導入した会社は、客へのサービスより自社の利便性(この場合消費税率への対応の簡素化)を優先しただけとも考えられれます。(1円単位運賃は必ず乗客が得しているのではなく、JR東日本の郊外部の一部などでは1円単位の運賃の方が高い場合もあります。) 先ほどと同じ出典ですが、違う場所を引用します。 http://toyokeizai.net/articles/-/27234?page=2&utm_source=goo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back なぜ、1円単位運賃について東西で対応が分かれたのか。その理由として、ICカードの普及率の差が指摘されている。関東では旅客収入全体のおよそ8~9割がICカード利用者となっているが、ほかのエリアはICカードの普及率が5割程度という鉄道会社が多い。 そうした切符利用の根強さから、ICカードの1円単位運賃導入を見送ったとみられる。 だが、実はICカード普及が進む首都圏のPASMO加盟各社の中でも対応は分かれている。大手以外では10円単位の運賃のみで改定の申請をしている鉄道会社が多くあり、その理由もさまざま。増税分の転嫁への対応の違いは、単純にICカードの普及率だけが理由ではなさそうだ。 埼玉高速鉄道 http://www.s-rail.co.jp/ticket/fare.html
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- DJ-Potato
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直接の普及率のデータは存在しないと思いますので、参考までに。 国土交通省のデータで、ICカードの発行枚数(H25.3末)と地域別の旅客輸送量(H26.10)です。 KitacaおよびSAPICA 842千枚 北海道地域 30,156千人 Suica(首都圏Suica、仙台Suica、新潟Suica)+PASMO 64,740千枚 東北+関東+北陸信越 1,349,010千人 TOICA+manaca他 4,952千枚 中部地方 137,532千人 PiTaPa+ICOCA他 11,008千枚 近畿地方 413,406千人 IruCa+ICい~カード+ですか 898千枚 四国地方 7,142千人 nimoca+はやかけん+SUGOCA他 4,053千枚 九州地方 54,606千人 ICカードのエリアと地方は一致していないので、あくまで参考に。 とにかく、首都圏の人はほぼ電車やバスで移動するからですかね。 あまり自家用車の利用率は高くないので、みんなICカードを持ってるんですね。 ちなみに東京のお年寄りはシルバーパスで都バス乗り放題なんで、この数字に入ってこないですが、それは全国同様ですかね。
お礼
なるほど、全国各地のIC乗車券の普及率がよく解りました。
お礼
なるほど、首都圏のIC1円単位はただ普及率が高い事に加えてそもそもIC乗車券が無割引であるという事から導入されたのですね。 で、首都圏以外の地域でIC1円単位が導入されなかったのは、地方のIC乗車券はそこそこ普及しているものの、首都圏のIC乗車券にはないお得なプレミアや割引が付いている事が多く、切符の場合と異なる運賃にする必要性がないことから見送ったのですね。 どうもありがとうございました。