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確率密度関数の定義とは?
- 確率密度関数の定義を理解するために、Radon-Nikodym定理の応用を考えます。
- 確率密度関数は、確率変数の累積分布関数の導関数として定義されます。
- 具体的には、確率変数Xの確率測度Pによる確率密度関数fは、P(X^(-1)((-∞,r])) = ∫_(X^(-1)((-∞,r])) f dP の式を満たします。
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ANo.1 のお礼について 「ここでλをR上のボレル測度としても成り立ちますよね(完備化は要りますかね?)」 失礼しました。ANo.1 に間違いがありました。「Λを、R 上のルベーグ可測集合全体からなる集合族」の所を「Λを、R 上のボレル集合族」に訂正してください。ご指摘のとおり、λをR上のボレル測度として成り立ちます。完備化は要りません。 「almost everywhereの意味がいまいち分かりません」 (Ω,Σ,μ) を測度空間として、 r をΩの元とします。○○を、 r に関する何らかの命題とします。「ほとんどいたるところ(almost everywhere)の r に対して○○が成立する」とは、 「Σの元 Z でμ(Z) = 0 なるものが存在し、Ω\Z の任意の元 r に対して○○が成立する」 という意味です(Ω\Zは、ΩにおけるZ の補集合)。あるいは、 「○○が成立しないような r 全体は、Σのある元 Z でμ(Z) = 0 なるものの部分集合である」 と言っても同じことです。 Ωが実数全体の集合 R のとき、往々にしてΣやμが省略されます。このときは、Σがルベーグ可測集合全体で、μがルベーグ測度とみなされます。なお、ここで、Σがボレル加法族でμがボレル測度とみなしても、almost everywhereの意味は、結果的に変わりません。 ANo.1 の記述に即して言えば、次のようになります。 「次を満たす R から R への関数 f が、「ほとんどいたるところ(almost everywhere)」の意味で、一意的に存在する: Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) for A ∈Λ」 とは、ルベーグ測度が0の集合 Z が存在し、 (1) R\Z の任意の元 r に対して f(r) が定義され、 (2) Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) for A ∈Λ、 (3) もし、「Q(A) = ∫[A]g(r)dλ(r) for A ∈Λ」なる g が存在したら、R\Z の任意の元 r に対して f(r) = g(r) を満たす、という意味です。 また、「F(r) がほとんどいたるところ微分可能」とは、ルベーグ測度が0の集合 Z が存在し、R\Z の任意の元 r において F(r) が微分可能という意味です。 さらに、「dF(r)/dr = f(r)(a.e.)」とは、ルベーグ測度が0の集合 Z が存在し、R\Z の任意の元 r において dF(r)/dr = f(r) ということです。 なお、 これらの例で「ルベーグ測度が0の集合 Z」の部分を「ボレル測度が0の集合 Z」と言い換えても同じことです。 ちなみに、質問者さんが挙げられた「Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) a.e.」について、「Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) 」の部分は、 r に関する命題ではありません(r は、単なる積分変数として現れているだけ)。したがって、このような場合、「a.e.」は使わないと思います。
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- ramayana
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多分、次のようなことだと思います。(Ω,Σ,P) を確率空間、R を実数全体の集合、X:Ω→Rを確率変数とします。 (induced measure) X を使って、R 上に確率空間を構成できます。 Λを、R 上のルベーグ可測集合全体からなる集合族とします。Λから R への関数 Q を、次のように定義します。 Q : Q(A) = P(X^(-1)(A)) for A ∈Λ (確率変数の定義により、X^(-1)(A) ∈ Σ であることに注意) すると、(R, Λ,Q) が確率空間になることが、容易に確かめられます。引用サイトの induced measure とは、この Q を指すものと思われます(この部分は質問者さんの解釈に同意)。 (Lebesgue measure、絶対連続、Radon-Nikodym の定理、確率密度関数) λを、R 上のルベーグ測度(Lebesgue measure)とします。(R, Λ, λ) は、R 上の測度空間です。さて、R 上に、(R, Λ,Q) と (R, Λ, λ) の2つの測度空間が構成されました。ここで、次の仮定を置きます。 仮定 「Q は、λに関して絶対連続(absolutely continuous)である」 すると、Radon-Nikodym の定理により、次を満たす R から R への関数 f が、「ほとんどいたるところ(almost everywhere)」の意味で、一意的に存在します: Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) for A ∈Λ = ∫[A]f(r)dr (普通のルベーグ積分) この f のことを、X の「密度」あるいは「確率密度関数(probability density function)」と言います(∫[A] は、A を積分範囲にするという意味)。 (引用サイトの記号との関係) 引用サイトを確率密度関数の文脈で読むとすれば、記号が次のように対応すると思われます。 上のR と、引用サイトの X 上の Λ と、引用サイトのΣ 上の Q と、引用サイトの ν 上の λ と、引用サイトの μ 上の A と、引用サイトの A 上の f と、引用サイトの f 上の X に対応する記号は、引用サイトに現れない (分布関数との関係) R から R への関数 F を、次のように定義します。 F: F(r) = Q((-∞,r]) for r ∈ R この F を、X の「分布関数」あるいは「累積分布関数」と言います。絶対連続の仮定により確率密度関数が存在することから、F(r) は、ほとんどいたるところ微分可能で、 dF(r)/dr = f(r) (a.e.) が成立します(a.e. は、ほとんどいたるところ等式が成立するという意味)。
お礼
遅くなりまして大変申し訳ありません。 お蔭様で明るくなりました! > (Lebesgue measure、絶対連続、Radon-Nikodym の定理、確率密度関数) > λを、R 上のルベーグ測度(Lebesgue measure)とします。 ここでλをR上のボレル測度としても成り立ちますよね(完備化は要りますかね?)。 > すると、Radon-Nikodym の定理により、次を満たす R > から R への関数 f が、「ほとんどいたるところ(almost > everywhere)」の意味で、一意的に存在します: ここのalmost everywhereの意味がいまいち分かりません。 Q(A) = ∫[A]f(r)dλ(r) a.e. は,つまり, R⊃∃Zは測度λでの零集合; Q(A)\Z = ∫[A]f(r)dλ(r)\Z という意味なのでしょうか?
お礼
有難うございます。お蔭様で漸く解決できました。\(^o^)/