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未収還付所得税等の別表上の処理について
会社の法人税申告書の作り方についてご教授ください。 会社は前期、繰越欠損金額があるため法人税はゼロだったのですが、当期に預金利息や配当金にかかる所得税や道府県民税利子割が還付されました。 会計上、この還付される金額を前期末に、「未収金」として資産勘定に計上し、還付されたときは、その資産勘定の取崩の仕訳をしました。 現在、別表5に未収還付都道府県民税、マイナスの仮払税金(所得税)が記載されています。 当期にはどのような処理を、別表四、別表五(一)、別表五(二)にすればよいのかご教授ください。 よろしくおねがいします。
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#1,#2です。 あと、別表5(2)への所得税の記入ですが、「その他」の「損金不算入のもの」の欄に、「源泉所得税」として、利子割の欄に記入したと同じ要領で、「(4)仮払経理による納付」の箇所に150(前期別表)、△150(当期別表)を記入しておいた方がよいかと思います。 (参考) 還付ある場合、別表4に仮払税金や仮払税金消却、別表5(1)に未収還付○○、仮払税金など、ややこしい科目が出てきて混乱するのですが、先ずは、還付のない普通のケースでの別表4、別表5(1)における利子割・所得税の振舞いを十分理解しておくことが必要です。これなくして、還付ある場合の別表記入を理解することは不可能です。 で、上記"ややこしい科目"との付き合い方ですが、「還付」=「マイナスの納付」ですね。 別表5(1)に記載する「未収還付○○」というのは「マイナスの未納法人税等」なんです。従って、敢えて「未収還付○○」などという欄を設けずに、28欄乃至30欄の未納法人税等の欄(利子割の場合は29欄ですね)の確定額のところに「プラス記入」すればよいのです。そして、未納法人税等に記入する場合と同様、別表4とは係りなく直接記入します。別表4から転記するのではありません。 同じ考えで、別表5(1)の「仮払税金」というのは「マイナスの納税充当金」なんです。これも「仮払税金」などという欄を設けずに、27欄の納税充当金の欄に金額をマイナス記入すればよいのです。こちらは未収還付○○とは違って別表4からの転記となります。 ただし、以上はあくまで原理を説明しただけで、実際の記入は、「未収還付○○」や「仮払税金」という項目を設けて記入します。名称に惑わされないことです。金額の符号が変わっただけです。別表5(1)での「未収還付はマイナスの未納税金」、「仮払税金はマイナスの納税充当金」と思えば混乱は和らぐことでしょう。
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#1です。 (訂正) 回答中、「償却」は「消却」の誤りでした。
具体例でいきましょう。 前期、受取利息が1000あり、所得税が150、利子割が50であったとします。 貴殿仰せに沿えば「現在、別表5に未収還付都道府県民税50、マイナスの仮払税金(所得税)150が記載されています。」となりますが、これがそもそも間違っています。正しくは「現在、別表5に未収還付都道府県民税50、マイナスの仮払税金(所得税)150及びマイナスの仮払税金(利子割)50が記載されています。」でなければなりません。 先ず、正しい別表記入を示します(項目は適宜略して記述するのでご容赦)。 〔前期末〕 【別表4】 ・損金経理した利子割=50(加算・留保) ・仮払税金(利子割)=50(減算・留保) ・仮払税金(所得税)=150(減算・留保) ・法人税から控除される所得税額(仮計の下方)=150(加算・流出) 【別表5(1)】 ・仮払税金(利子割)=△50((3)増) ・仮払税金(所得税)=△150((3)増) ・未収還付道府県民税=50((3)増)(別表4からの転記に非ず、直接記入) ・未納道府県民税=△50((2)減) ・未納道府県民税=△50((3)増)(別表4からの転記に非ず、直接記入) 【別表5(2)】 ・8欄(利子割)=50((2)当期発生・(4)仮払経理による納付) ・10欄(確定)=△50((2)当期発生・(6)期末現在未納税額) ・11欄(計)=8欄と10欄の合計 〔当期末〕 【別表4】 ・仮払税金(利子割)償却=50(加算・留保) ・仮払税金(所得税)償却=150(加算・留保) ・法人税等の中間納付額に係る還付金額=50(減算・留保) ・所得税等の還付金額等=150(減算・流出) 【別表5(1)】 前期末の仮払税金(利子割)△50、仮払税金(所得税)△150、未収還付道府県民税50が(1)期首現在欄に記載されているので、別表4からの転記にて、(2)減欄に同額を記入すれば、結果、翌期首現在額は差し引きゼロとなる。 【別表5(2)】 ・7欄(前事業年度)=△50((1)期首現在未納税額・(4)仮払経理による納付) ・11欄(計)=7欄に同じ で、御社の場合は、前期末別表5(1)で「マイナスの仮払税金(利子割)」50が欠落していたわけなので、当期の処理もそれには触れない形で各別表を作成し、当期末の正しい金額に辻褄を合わせればよいと思います(ゴミみたいなことで修正申告する必要もないことでしょう)。 (蛇足) 同じように法人税等の前払い扱いされる利子割と所得税であっても、それが還付される場合、別表5(1)でいう利益積立金に対する効力が異なります。つまり、本例でいうと、前期末に200(=50+150)払って当期に200(=50+150)戻ってくるのですが、別表5(1)で計算される利益積立金は、前期末に150減って、当期にそれが回復されてプラマイゼロとなるんです。前期末に200減って当期に200が回復されるのでもなければ、前期末に何も減らず当期に何も増えない、というのでもありません。うまく言えませんが、お分かりですか?。比喩的に申せば、所得税は利益積立金に対しては"現金主義的"扱いとなるのに対し、利子割は"発生主義的"扱いです。
お礼
詳しい解説ありがとうございました。 なかなか難解なので、自分の能力で理解できないところもあります。本来なら、理解して納得して処理をするのが良いのでしょうがとりあえず、処理方法を覚えてみようと思います。 今後もいろいろとご教授していただけたらと思います。