河野談話について
河野談話について政府の対応に疑問があります。
河野談話が平成5年8月4日に発表された後、発表から4年後の
平成9年3月石原信雄元官房副長官が「日本政府が集めた
二百数十点に及ぶ公式文書の中には強制連行を裏付ける資料は
なく、談話発表の直前に行った韓国人元慰安婦16人からの聞き
取り調査だけで強制連行を認めた」と証言しており、同じ月の参院
予算委員会で、当時、内閣外政審議室長だった平林博氏は、
元慰安婦の証言の裏付け調査が行われなかったことも明らかにして
おります。
さらに安倍内閣の下で、平成19年3月、「政府が発見した資料の中には、
軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示す記述は見当たらなかった」
との政府答弁書を閣議決定しており、また安倍首相は「官憲が家に押し
入って人さらいのごとく連れていくという強制性はなかった」と狭義の強制性
を否定もしております。
しかし、野田佳彦首相は27日の参院予算委員会で「(日韓請求権協定
が締結された)1965年に法的には決着がついている」「強制連行した事実
を文書では確認できないし、日本側の証言はなかったが、いわゆる従軍
慰安婦への聞き取りを含めて談話ができた」としながらも、
「歴代政権が踏襲しており、わが政権としても基本的には踏襲する」
と答弁しております。
これは河野談話の「甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して
集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したことも
あったことが明らかになった。」といわば強制連行があったと認めるような
発言と矛盾するように見えるのですが、
1.なぜ政府は河野談話の見直し、撤回をできないでいるのでしょうか。
2.談話の元になった韓国人元慰安婦の証言をいまだに公開していない
のはなぜでしょうか。
以上2点、どなたかご教示願います。
単にお役所等のメンツの問題のみでなのでしょうか。