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言語学はなぜ人文科学に分類されているのですか?
言語学は人文科学に分類されるのが一般的なようですが、なぜでしょうか?私の感覚では自然科学のほうがしっくりきます。 ところで、言語学カテゴリがないようですね?
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>言語学は人文科学に分類されるのが一般的なようですが、なぜでしょうか?私の感覚では自然科学のほうがしっくりきます。 ⇒言語学を表わす英語は、linguisticsとphilologyの2つがありますね。後者philologyは「文献学、言語学」とされるように、民族学や文化人類学と近い関係があって、明らかに人文科学の1つと言えます。が、前者linguisticsは、文字通り「言語の学」で、その研究分野は確かに人文科学と自然科学の両面にまたがります。 音声学、形態論、意味論など、言語学のどの下位分野をとっても、自然科学的なアプローチと人文科学的なアプローチとがあります。特に、「言語の体系」に注目する際には、それはまさしくおっしゃるような自然科学で、例えば音声学はオシログラフや音響スペクトログラフなどの解析を通じて調音法、合成音の作成、声紋の研究などがなされます。これらはすべて、自然科学的手法で研究するしかありません。 しかし他方では、言語は心理的存在でもあります。音素とその異音、母音調和、相補分布、中和など…、つまり音韻的弁別特徴などを研究する分野である「音韻論」は人文科学の守備範囲に入ります(ありのままの音声単位の分類と意味を表わす単位としての音素の分類とはまったく違ったものです)。そして、自然科学の音声学と人文科学の音韻論とは、言語の音声研究における車の両輪にたとえられます。どちらか一方だけでは、人間の用いる言語音声の「総合的研究」にはならない、ということでしょうね。なお、この音声学に対する音韻論のように、形態論に対しては形態素論が、意味論に対しては統語論などが組み合わさるだろう、と思います。 別の術語で言えば、paradigm「パラダイム、構成素」の研究は主として自然科学的に、syntax「シンタックス、構文法」は主として人文科学的に研究される、と言えるのではないでしょうか。以上を要するに、「言語の学」は優れてinterdisciplinary「学際的」な研究テーマである、ということになるものと考えます。 以上、ご回答まで。
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- ultraCS
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ソシュールやその後を継ぐ構造主義や記号論で言語の解析が進むと、文化人類学などとの融合が進み、自然科学的なアプローチが行われるようになりました。 しかし、それ以前の言語学は人間の行動の一部を表現するものとしての言語が対称でしたから人文科学に分類されていたのです。
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ありがとうございます。
言葉は、仰るように人間に共通のものですが、言語として深く追求するには人類一般として考えるよりも、それぞれの民族に特有の文化との関連で調べていくのが便利で適当だと考えられて居るのでしょう。 なぜなら、言語はそれぞれの民族に特有のもので、しかも民族が異なれば言語どうしの共通点や関連性はまるで無いことが多いからです。もちろん世界的に言語は共通のものから始まったという説もあって、その方向でも研究は行われていますが、それも各民族の文化の共通点を研究するという意味があって、やはり人文科学の分野で行われていると思います。 人間に近い類人猿に、人間の言語に匹敵する言語が見つかったら、自然科学との接点が開けるかもしれません。
お礼
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