Lebesgue測度μではμ(S\T)=μ(S)-μ(T)と変形できるの?
Cantor集合の説明で
[0,1]を3等分して(1/3,2/3)を取除くと[0,1/3]と[2/3,1]が残る。次に[0,1/3]と[2/3,1]を3等分して
(1/9,2/9),(7/9.8/9)を取除く。
n回目には長さ1/3^nの区間2^(n-1)を取除いた事になるので取除かれた区間全体Gの長さμ(G) (μはLebesgue測度)は
Σ[n=1..∞]2^(n-1)/3^n=1 …(1)
従って μ([0,1]\G)=μ([0,1])-μ(G)=(1-0)-1(∵Lebesgue測度の定義と(1))=0
でこの差集合[0,1]\GをCantor集合という。
でμ([0,1]\G)=μ([0,1])-μ(G)となぜ変形出来るのか分かりません。
Lebesbue測度の定義は下記のとおりだと思います。でもどうしても差集合のルベーグ測度が夫々のルベーグ測度の差になる事が導けません。μ([0,1]\G)=μ([0,1])-μ(G)となぜ変形出来るのでしょうか?
[定義]Aを全体集合,B⊂2^Aとする。BがA上でσ集合体をなす時,AはBの可測空間をな
すと言い,(A,B)と表す。
[定義] (A,B)を可測空間とする。写像f:B→R∪{+∞}は(A,B)上で測度をなす。
⇔(def)
(i) ∀A∈B,f(A)∈{r∈R;0≦r}∪{+∞},f(φ)=0
(ii) ∀m,n∈N\{0} (m≠n), b_m,b_n∈B且つ
b_m∩b_n=φ⇒f(∪[k=1..∞]b_k)=Σ[k=1..∞]f(b_k)
[定義]f:B→R∪{+∞}を可測空間(A,B)上の外測度をなす。
⇔(def)
(i) f(2^A)⊂[0,∞],特にf(φ)=0
(ii) C⊂D(C,D∈2^A)⇒f(C)≦f(D)
(iii) f(∪[n=1..∞]C_n)≦Σ[n=1..∞]f(C_n) (C_n∈2^A (n∈N))
[定義]f:B→R∪{+∞}を可測空間(A,B)上の外測度とする。E(⊂A)は(A,B)上でf-可測
(集合)。
⇔(def)
∀C∈2^A,f(C)=f(C∩E)+f(C∩E^c)
[定義] R^nのm次元区間全{Π[i=1..m](a_i,b_i]\
{∞};a_i,b_i∈R∪{∞}(i=1,2,…,m)} (m≦n)をI(m,n)で表す。
[定義] R^nのm次元区間塊全体{∪[j=1..k]I_i;k∈N\{0},I^m∋I_1,I_2,…,I_k:互い
に素}をC(m,n)で表す。
このとき,C(n,n)はR^nで有限加法族をなす。
[定義] 写像g:∪C(n,n)→R^nを
C(n,n)∋∀∪[i=1..k]Π[ji=1..n](a_ji,b_ji]→g(∪[i=1..k]Π[ji=1..n](a_ji,b_ji]):=
Π(b_i-a_i) (k=1且つΠ[i=1..n](a_j1,b_j1]は有界の時)
sup{Π[i=1..n](d_i-c_i);(Π[j1=1..n](a_j1,b_j1]⊃)Π[i=1..n](c_i,d_i]は有界}
(k=1でΠ[j1=1..n](a_j1,bj1]は非有界の時)
0 (k=1でΠ[j1=1..n](a_j1,b_j1]=φの時)
Σ[i=1..k]g(Π[ji=1..n](a_ji,b_ji]) (k>1で
∪[i=1..k]Π[ji=1..n](a_ji,b_ji]∈C(n,n) (但し
,Π[j1=1..n](a_j1,b_j1],Π[j2=1..n](a_j2,b_j2],…,Π[jn=1..n](a_jn,b_jn]は互
いに素)の時)
と定義するとこのgは可測空間(R^n,C(n,n))での有限測度をなす。
そして写像h:2^(R^n)→Rを2^(R^n)∋∀A→h(A):=
inf{Σ[k=1..∞]g(E_k);A⊂∪[k=1..∞]E_k (E_k∈C(n,n) (n∈N\{0}))}
で定義するとこのhは可測空間(R^n,C(n,n))で外測度をなす。
この時,このhをLebesgue外測度という。
[定義] 写像h:2^(R^n)→R∪{+∞}はルベーグ外測度とする。
L:={E∈2^(R^n);Eは可測空間(R^n,2^(R^n))上でh-可測}をLebesgue可測集合全体の集
合という。
[定義] hをLebesgue外測度とする。制限写像h|Lは測度をなす。
この時,この制限写像h|HをR^n上のLebesgue測度という。