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蛍光X線分析装置の違いについて
蛍光X線分析装置にはエネルギー分散型と波長分散型とがあるそうですが、いまいちそれらの違いが分かりません。 メーカや機種にもよるのでしょうが、極微量成分の定量分析を行う際の有利・不利等はあるのでしょうか。 宜しくお願いします。
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specialtroupeさん 一応、簡単にこれらの原理を書きます。 エネルギー分散型・・「半導体検出器」という全元素範囲を同時に検出 出来る検出器を備えているため、短時間で、元素の定性が出来 ます。その反面、ピークの分解能が悪いので、複数元素が共存 する試料では、問題が出る場合があります。また、一般的には 感度は良くないです。 波長分散型・・用いている検出器自体の分解能が良くないため、検出器 の手前に分光結晶を設置して、この分光結晶の角度を変えていく (スキャンする)ことで波長(元素)を走査します。その結果 ピークの分解能はよくなっています。 パワーの大きなX線を用いるため比較的感度が良いのですが、 定性分析には分光結晶を走査する時間を要します。 (でも最近の装置は走査速度が速いのであまり問題になりません) 「極微量というと蛍光X線では無理ではないか」とも思ってしまいます が、通常、試料が有機物であれば、波長分散型を用いれば、重金属(Cr, Fe,Cu,As,Seなど)なら、1ppm位にも挑戦できるのでは無いかとも思いま す。 # 軽元素は、感度がおちます。また無機物試料なら更に感度が落ちます。 エネルギー分散型は、波長分散型よりも1桁は、感度が落ちると考えてくだ さい。但し、高額になりますが、高感度(1ppmレベル)を測定できる装置 を出しているメーカーもあります。
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- y_swe
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サンプルによって適不適がありますが一般的に 微量分析には波長分散の方が適しています。 その他に、元素のピークの分解性能をとっても 波長分散が有利です。 一方でたとえばどんな元素があるかを分析(定性 分析)する場合等はエネルギー分散に比べてとて も時間がかかり効率が悪いです。
お礼
試料に含まれている元素はほぼ既知のものなので、波長分散型に利がありそうですね。 参考URLも有益でした。 ありがとうございました。