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宇宙はおおむね平坦である?
観測によると、宇宙はグレート・ウォールと超空洞が複雑に入り組み、あたかも石鹸を泡立てたときにできる泡の集まりのような構造をしていて、泡の膜面(グレート・ウォール)に銀河が存在し、泡の空洞(ボイド)には、銀河が存在しない。とのこと。 一方である雑誌で、「宇宙はおおむね平坦である」と書かれてありました。 どういうことなのでしょうか? 泡構造をもつものが平面上に並んでいるというイメージなのでしょうか。 宇宙は風船のように膨らんでいると考えていたのですが。 よろしくお願いします。
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- s_hyama
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近場では空間の縮みは観測されていません。 宇宙の形でも空間は平坦に観測されています。 近場では空間の縮みが観測されていたら、ああ空間は伸縮するんだねで納得しますが・・・ おおむね平坦というのは、空間が膨張していると仮説を容認するための言い訳ではないでしょうか? ただし宇宙論的に昔の光が赤方偏移して時空が変容していることを否定しているのでありません。
- iapetus
- ベストアンサー率60% (248/413)
もう既に既出の皆さんのご回答で、100点満点の正解だと思います。 ですが、まだ質問が開いていましたので、私なりの補足をさせて頂きます。長いです。 もし宇宙に、十分な物質が存在し十分な重力があったときは、ビッグバンによる膨張が減速傾向を示し、宇宙は誕生後間もなく、加速度的に膨張速度を減じて収縮に転じ、短い時間で1点に収縮するビッグクランチという爆縮を起こすはず、という計算結果が得られます。 この場合、宇宙空間は、正の曲率を持ち、3次元から1次元を除外して考え2次元平面に例えるなら、コンタクトレンズのような形をしている、と考えられます。 これに対し、負の曲率を持てば、宇宙は短時間に膨張して星間物質が拡散し、ここまで多くの天体はできなかったであろう、とされていて、この時同様に考えると、馬の鞍のような形をしているとされます。 しかし現在、宇宙は存在し、相当数の天体が夜空を賑わせています。 さすれば、宇宙は全く平坦なのではないか?という疑問を持つ学者がいたのでしょう。 但し、これを3次元に戻して考えようとしても、我々には4次元空間を意識する能力がないので、3次元空間が正負何れかの方向に曲がっていることを、イメージし辛いだけです。 重力のある場所とは、空間は正方向に曲がっていることと同義なのであって、相対性理論で証明済みです。 一方で、空間の曲率を負にする力とは、宇宙を膨張させる力のことで、ビッグバンで発生した慣性力と、宇宙のインフレーションを起こした原動力である真空のエネルギーの合力です。 (真空のエネルギーは、ビッグバン発生直後に起こった、宇宙の指数関数的膨張である「宇宙のインフレーション」を引き起こした力の源です。) 「宇宙が平坦である」ということは、その力が完全に拮抗し、1枚の平たい板のように、宇宙空間の曲率が0であるということです。 これについては、他の方が記述しておられる、Wikipediaの「平坦性問題」を参照してください。 ここにある、「密度パラメータ(Ω)」を、我々の宇宙について計算すると、ほぼΩ=1(1が平坦を示す)であり、小数点以下10の-15乗桁まで0なのですが、宇宙が誕生する際、Ωが1である必然性は全くなく、なぜここまでわが宇宙の密度パラメータが極限に1に近く(或いは完全に1)、平坦であることを示している理由が全く不明なのです。 これを、「平坦性問題」と言って、天体物理学における、大きな謎のひとつになっています。 (但し、遠方の天体の観測により、どうもわが宇宙の膨張は、減速するどころか、加速をしている証拠が見つかり、この問題は、単純ではなくなっていますが。) 宇宙が平坦か否か、というのは、宇宙空間の曲率についてであって、銀河等の物質の粗密についてを問題にしているのではありません。 無論、星間物質の密度が高い場所では、局所的にその物質の質量が曲げる空間の曲率は高くはなるでしょうけど、この議論の根拠とは違います。 一方、余談かもしれませんが、「宙全体が、本当に、化学における周期律表にある物質だけで出来ているのか、最遠方にある宇宙は、太古の姿を垣間見ているのであり、今とは違った物理法則で成り立っているかもしれない」、という疑問があります。 これに対する反証としては、やはりどんなに遠い宇宙にあっても、我々の空間と同じ元素で構成されているはずだ、ということになります。 なぜなら、最遠方の銀河から届いているのも、やはり「光(電磁波、光子)」だからです。 電磁波とは、原子に放射線が当たったり、原子が熱で激しく揺さぶられることで、エネルギーを受け、殻電子の電子軌道がエネルギー順位の高い軌道に移り、再び安定しようとして元の軌道に戻る際に放出されるエネルギーのことです。 電波や光が出ているということは、物質が原子(原子核と殻電子)から構成されていることの何よりの証拠になり得ます。 よって「宇宙は例外なく、周期律表にある物質だけで出来ているはず」なのであり、よって「物理法則は宇宙全体で共通だ」という「平坦性」も宇宙の特徴の一つと言えます。
- 中村 拓男(@tknakamuri)
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>宇宙はおおむね平坦である これは宇宙「全体」の大域的な構造(曲率)のことを言っていて、 「泡」レベルの構造ではありません。 空間の「曲がり具合」を0(平坦)とか正とか負とか言うことを正しく理解するには、 微分幾何の知識が必要ですが、 平面の「曲がり具合」を空間に拡張したものです。 できれば、数学の書籍を読むことをお勧めします。啓蒙書の類では中途半端な 理解しか得られないと思います。
- SPROCKETER
- ベストアンサー率26% (2125/7982)
「宇宙がおおむね平坦である。」という意味は、時空の歪みが平坦に近いという意味で、宇宙が平坦ではなく、馬の鞍のように反り返っていれば、宇宙は開いている(膨張を続ける)と言えますし、宇宙が内側に曲がっているのであれば(膨張が止まり、収縮する)と言えます。 現在の宇宙論では、宇宙は平坦に近い馬の鞍型だと考えられていて、今後も膨張を続けるのだそうです。 宇宙の泡構造はビッグバンが起こった後に宇宙の相転移が起こって生じたものと考えられるようで、たとえば、鍋の水が沸騰しているとすれば、鍋の上は開いていて、鍋の下は熱源があって加熱している状況にないと沸騰は起こりません。 宇宙も同じで、鍋が開いているのは宇宙は膨張しているのと同じで、鍋の下の熱源があるのは、宇宙が超高温に達していたのを意味しています。 つまり、宇宙が超高温状態から膨張を始め、急速に温度や密度が下がっていく段階で、宇宙のあちこちで沸騰のような現象が起こり、泡構造が出来上がったと考えられるわけですが、詳しい事は、まだわかっていないようです。 泡構造の中心に平凡な渦巻銀河が1つだけあったり、銀河が無い泡構造の部分には何が満ちているのかとか、謎が多いようです。 泡構造が2つ並んでいれば、隣の泡構造の周辺にある銀河が、他の泡構造の中に侵入していても良いはずですが、そういう様子は観測されていないようです。
- Wr5
- ベストアンサー率53% (2173/4061)
>一方である雑誌で、「宇宙はおおむね平坦である」と書かれてありました。 それは… このまま膨張を続けるのか? いつか収縮に転じるのか? とかのハナシではないですかね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9D%A6%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C 宇宙の大規模構造とは別の話かと。