- ベストアンサー
電流帰還バイアス回路についての質問
- トランジスタを使用した電流帰還バイアス回路の実験について質問です。
- 実験1では、Rcが大きいほど入力電圧に対して出力電圧が大きくなり、比例関係が乱れる現象が起こりました。
- 実験2では、Rcの大きさによって波形が歪む現象が起こり、Ieの値によって上歪みまたは下歪みが生じます。これらの現象の原因を知りたいです。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
今晩は。 パラメータをVBEに取った場合のトランジスタのIc-VCE特性を添付しました。VBEのステップは10mVずつです。この特性から、 (1) VBEが一定ではVCEが変化してもIcは殆ど変化しない。 (2) VBEが小さくなる方向ではIcの減少の仕方がどんどん少なくなる。逆にVBEが大きくなる方向ではIcの増加の割合はどんどん大きくなる。 事が分かります。これをもとにroad1123さんの質問を考えます。 【実験1 トランジスタ増幅器の入出力特性】 >Rcが大きいほど入力電圧に対して出力電圧が大きくなり、Rcが大きいほどきれいな比例関係でなくなりました。これはなぜでしょうか? 入力の振幅は同じですので両者ともにコレクタ電流の変化はほとんど変わりません。コレクタ電流の変化量も同じですからRcの値に比例してRcに発生する電圧降下も大きくなります。したがってRcを大きくすればコレクタ電圧(出力電圧)も大きくなります。それから、「Rcが大きいほどきれいな比例関係でなく」なるのは振幅が大きくなって歪が見かけで悪くなったと感じたせいでは無いかと思います。 【実験2 出力歪みの観察】 >Rcが大きいと下歪み波形になり、Ieが小さいと上歪み波形になりました。これはどうしてでしょうか? これはRcが大きい場合だけでなく小さい場合も歪は同じ程度に起きてると思いますが、Rcが大きいと振幅が大きくなるので強調される傾向になります。波形の下側方向は電流が増える方向ですのでVbeの単位変化当たりのIcの増加割合が増加方向ですので波形の下側の方が振幅が大きくなる方向になります。 Ieが小さい場合、これはIcが小さい場合ということになります。この場合は波形の上側が上に行くほどIcが下がる方向です。Icが下がる方向はVbeが下がる方向でこの方向ではVbeの単位変化当たりのIcの変化幅は小さくなってゆきますので波形の上側が詰まってゆく上歪み波形になるはずです。 ちなみに、Rcを390Ωと1.7kΩの場合についてシミュレーションした波形を次のURL(こちら → http://yahoo.jp/box/GC6lGC )に載せておきます。参考にしてください。
その他の回答 (1)
- 中村 拓男(@tknakamuri)
- ベストアンサー率35% (674/1896)
>次に、R1のみを調整して、正弦波、上歪み波形、下歪み波形が出力されるよう >Rcと入力電圧を設定しました。 調整したのは R1のみ?, Rcと入力電圧? 全然わからないです。もっと整理しましょう。 それと、交流での帰還はかけてないのだから、トランジスタの Vbe-Ibの 非線形性や他の非線形性が増幅器の特性としてもろに出ます。 あまりよい音は期待できないでしょうね。 なので線形性などあまり無いのは当然です。
補足
>tknakamuriさん ご回答ありがとうございます。実験手順はテキストに書いてあることを丸写ししています。なので、細かいところはあまり気にせず読み飛ばしてもらえたらと思います。入力電圧vxがVbeの特性を表していて、出力電圧がvzがVceの特性を表していると思うのですが、このVbeとVceとRcの特性が分かりません。Rcが大きいとなぜ出力vzが大きくなるのかが全然分からないです。
お礼
>xpopoさん 大変詳しいご回答ありがとうございます。 実験後テスト週間でしたので、質問後しばらく放置状態になっていて、返信がだいぶ遅れてしまいました。 疑問な点に的確に答えて下さり、図まで添付されて下さったので、大変参考になりました。 時間がなかったこともあり、ご回答を見る前にレポートは出してしまったのですが、またこちらを参考に復習させていただきます。