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英文の和訳と社会調査における個別性の重要性
- この質問では、英文の和訳と社会調査における個別性の重要性について説明します。
- 英文の和訳は翻訳サイトでは意味がおかしくなるため、質問しました。
- 社会調査では個別性を重視し、統計データだけではなく、個人や社会の多様性を伝えることが重要です。
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本の後半では私が別の情報源から得た情報について述べています。サンプルに選ばれた12人の高齢者は有難いことに1955年春、1週間にわたり彼らが何をしたか記した日記を持っていました。これらのうち4つの日記は本の巻末に付属情報として複製されています。特別アンケートは、社会サービス(※1)の助けを必要としている高齢者の社会的および家族的背景について行われました。東部ロンドンではロンドン州議会(※2)の取り組みで立てられた住宅に長期間住んでいた約200人がサンプルグループとなり、最終的にはホームヘルパーがベスナル・グリーン地区の400人を訪問しました。このアンケート調査の目的は、まず、血縁者それぞれの役割と高齢者のニーズにあった援助という意味での社会サービス個々の役割についての考察であり、次に法的および任意による支援を最も大量に必要としているグループを特定することでした。 結果を明らかにする過程において、私は最初から最後まで一個人としての人々を常に前面に出すように心がけました。調査員は彼が簡単に答えられる質問を考えたり、自分のレポートが大部分、分類リストや統計表使用に限定された結果、ある種のパターンや同一性、社会的行為のシステム化などが出来上がることを非常に恐れています。これに関しては、各個人、個別の家族が完全に唯一無二であることはおそらく無理なことです。しかしながら研究された人々は年齢、家庭状態、職業はもとより、階級、以前誰かが逢ったことがあるか、その際の行動、かかわり合い、態度、そして理解度においても類似点に基づいて選別されています。 あらかじめ用意された標準的質問は人によってまったく違った意味合いを持ちます。つまりそういった質問は時に適切であったり不適切であったりするのです。質問が複雑であればあるほど、質問された人々だけでそのテーマをきちんと考察する方法をみつけることができなくなります。質問にあわせて答えの信頼性をあてはめたり説明したりするよりも、人はもっとも重要な人間関係や行動、自分に近づいたそれぞれの人や大事なそれぞれの人の特徴などについて正しく考えることが必要なのです。つまり、自分でそういう人々を判断するということです。さもなければ、あまりにも多過ぎる社会生活の本質的内容は見逃されたり事実を曲げて述べられる可能性があります。 私は、インタビューの仕方は臨機応変であるべきだし、社会調査における報告書は、個人と社会的行動の質や多様性を伝えるべきであると確信を持って信じていますが、統計的分析ならびに統計的相関関係を介しての様々な行動パターンの調査もまた重要だと提案します。私は単に一度だけ、ひとつの社会調査が、簡単な説明や例えば一般的人工統計学のたぐいに関する測定などの枠を超えた事実であると述べていますが、統計の蓄積と人間の行動パターンのインデックス化(※3)は、社会が危惧する幅広い関心事との関連でのみ継続可能な微妙で複雑なプロセスなのです。そして研究を続ける人々との直接かつ持続的な面識なしではそのような関心を引き起こすことも出来ないのです。 ※1:イギリスでは日本の社会保障に近い用語として、Social policy:社会政策もしくはSocial service:社会サービスがあります。 ※2:L.C.C.:ロンドン州議会 ※3:後にデータ検索するための索引情報のこと