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地方自治法179条1項について

法律初学者です。 地方自治法179条1項「普通地方公共団体の議会が成立しないとき、第百十三条ただし書の場合においてなお会議を開くことができないとき、普通地方公共団体の長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、又は議会において議決すべき事件を議決しないときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができる。」 とあるのですが、その「議会において議決すべき事件を議決しないとき」とは、どのような場合でしょうか。

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  • btngg082
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回答No.2

 「どのような場合」か?とのことだったわけですね。  質問の趣旨を勘違いしており、すみませんでした。  地方自治法の「長の専決処分」それも、「法律の規定に基づく専決処分」のことでした。  立法趣旨を素直に考えると、前3つの場合、つまり、「議会が成立しないとき」「会議を開くことができない場合」「緊急な場合」は立法者の想定の範囲ですが、それら以外に「議決しない」場合があっては地方自治体の運営に支障をきたすので、長が専決することができるようにしたものだと思います。  常識的には、自然災害などの外的要因により議決できない場合や議会が意図的に議決しない場合が想定されます。  しかし、最近では鹿児島県の阿久根市長が議会を召集せずに意図的に議決案件を専決処分した事例もあります。  ですから、ご質問の内容は一般的な回答は難しいので、個別具体的な事例を検討するしかないともいます。  グーグルで「長の専決処分」で検索されると、ウィキペディアの「専決処分」をご覧いただくと、下のほうに事例が8つほどあります。そのどれが前3つの場合で、どれが「議決しない場合」にあたるか、明確に区分はしていません(179条で専決したことが重要で179条のどれに該当させたかは明確にしなくても効果は同じだからです。)が、参考になるのではないでしょうか。  また、その検索で「PDF長の専決処分 - 島根県立大学 浜田キャンパス」があります。そこに『総合政策論叢』第21号(2011年3月)島根県立大学総合政策学会で岩本浩史氏の論文があります。それを読まれると、細かなこともわかると思います。

参考URL:
http://hamada.u-shimane.ac.jp/research/32kiyou/10sogo/seisaku21.data/seisaku2102.pdf
tenacity
質問者

お礼

ご親切にさらなる回答をいただき、感謝申し上げます。 大変助かりました。 またよろしくお願いします。 本当にありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • btngg082
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回答No.1

地方自治法179条1項は、長の専決事項についての記述です。 学陽書房の地方自治6法より抜粋 「議決すべき事件」とは、第96条各号の事項を指す。(S22.11.29通知)とあります。 96条各号とは次のとおりです。 第九十六条  普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない。 一  条例を設け又は改廃すること。 二  予算を定めること。 三  決算を認定すること。 四  法律又はこれに基づく政令に規定するものを除くほか、地方税の賦課徴収又は分担金、使用料、加入金若しくは手数料の徴収に関すること。 五  その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること。 六  条例で定める場合を除くほか、財産を交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けること。 七  不動産を信託すること。 八  前二号に定めるものを除くほか、その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める財産の取得又は処分をすること。 九  負担付きの寄附又は贈与を受けること。 十  法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、権利を放棄すること。 十一  条例で定める重要な公の施設につき条例で定める長期かつ独占的な利用をさせること。 十二  普通地方公共団体がその当事者である審査請求その他の不服申立て、訴えの提起(普通地方公共団体の行政庁の処分又は裁決(行政事件訴訟法第三条第二項 に規定する処分又は同条第三項 に規定する裁決をいう。以下この号、第百五条の二、第百九十二条及び第百九十九条の三第三項において同じ。)に係る同法第十一条第一項 (同法第三十八条第一項 (同法第四十三条第二項 において準用する場合を含む。)又は同法第四十三条第一項 において準用する場合を含む。)の規定による普通地方公共団体を被告とする訴訟(以下この号、第百五条の二、第百九十二条及び第百九十九条の三第三項において「普通地方公共団体を被告とする訴訟」という。)に係るものを除く。)、和解(普通地方公共団体の行政庁の処分又は裁決に係る普通地方公共団体を被告とする訴訟に係るものを除く。)、あつせん、調停及び仲裁に関すること。 十三  法律上その義務に属する損害賠償の額を定めること。 十四  普通地方公共団体の区域内の公共的団体等の活動の総合調整に関すること。 十五  その他法律又はこれに基づく政令(これらに基づく条例を含む。)により議会の権限に属する事項

tenacity
質問者

お礼

早速にごていねいな回答をいただき、誠にありがとうございました。 感謝申し上げます。 「議決すべき事件を議決しないとき」というのが、具体的によくわからないのですが…。