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国立大と私立大、働く立場から

はじめまして。 国立大学の理科系学部で働いています。 これから受験する立場の学生さんで、国立大学と私立大学の選択に悩む方は時々おられるようですが、 一方、働く立場から、両者の長所、短所を比べるとどのようになるか知りたいと思いました。 実は私の知り合いで最近、国立大学から私立大学に移った人がいました。その人から詳しい事情は聞いてないのですが、一般に、国立大の教官、私立大の教官、お互いに相手の土俵の現実については知らない部分が多いのではないでしょうか。国立、私立だけでは なく、都会、地方の違いや、入学偏差値の方が大きい、という方もおられるかもしれませんが、お互いに、経営システムの違いから生じる避けられない問題点や悩みがあると思います。個人的なうっぷんでも結構ですので、自分は国立大または私立大の、ここがいいと思っている、またはここが不満だ、みたいなことをおっしゃって下さいませんか? どうぞよろしくお願い致します。

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  • kgu-2
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回答No.6

学生は、国立では居候、私立はお客様です。  国立では、学生がいなくても給与はでます。私立は、給与がでません。  私が学生時代に、学生運動が流行しました。私立もあったようですが、授業料の不払い運動をすれば、要求は通ったはずですが・・。  私学は、授業料が入ってこないと、潰れます。ですから、学生がくるように「学生はお客様。サービス第一」です。  授業料が高いのは、申し訳なく感じています。90分の授業が4600円になりました。映画2回分以上に面白くないと、「詐欺になります」。そこで、「お父さんやお母さんには、申し訳ない。しかし、君たちの答案を見ると、授業料は倍にしたい」と話して、居直っています。

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  • kgu-2
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回答No.7

 大学の経営は理事会、教学は教員、というのが建前です。合格者数を理事会が示し、教授会がその案に沿って合否判定をする、というのが一つの姿です。  文部科学省が理事会、という位置づけでしょう。国立の事務に教授が頭を下げるのは、事務員は文部科学省と結託できるからです。経費を下げるには、教授の頭を抑のが早道です。   理事会は、経営を担います。人事権があるので、組織内では力が一番あるはずです。たとえば入学者数は、大学経営の根幹ですから、規則上は口出しすることも出来るはずです。  予算を教員が申請します。しかし、決定権は、理事会にあります。ですから、私大は理事会が強いのです。ワンマン理事長に事務職員が従えば、鬼に金棒です。最終的な決定権は、全て理事会にあるます。理事会が干渉できないものは、研究テーマと成績評価くらいでしょう。  制度上は、理事会が強いのですが、実際の原案はどこが作るのか、そして実質的な決定権がどこにあるのか、ということです。理事会と教授会の間にあります。どちらの方に傾いているかで、すなわち、実質的な運営をどこが担っているかです。本学は、教授会が一番強い、というのが現状で、教員にとつてはありがたい、ということです。  しかし、ある教授会が首を横に振れば、議事が進まない、という弊害もあります。  その結果、委員会が多い、という不満もありますが、私は当然だと考えています。  ただ、本学でも、最初からうまくいったわけではありません。理事会と対立したこともあるようです。そのときに、事務職員は、理事会側ではなく、教員側にたった。なにより、創設者は、著名な大学教授で、理想に燃えて創られた精神も生きていました。  その結果、予算のみならず、人事まで実質的には評議会で決定されます。評議会で議決権があるのは、教員がほとんどですから、理事会は「君臨すれど統治せず」になっています。また、理事会自体も、大学の教職員や関係者が過半数近く占めているはずです。  経営的な余裕ができたのは、18歳人口の増加による臨時定員増によるものです。今後はどうなるかの不安はあります。受験者数の減少が気になります。  それに、「PRが下手」とコンサルタントの結果ではてます。しかし、何をやっても、マスコミは取り上げてくれません。たとえば、ある大学が奨学金を4億出す、というのは報道されました。本学は、1億近く以前から出していました。学生数からいうと、ほぼ同じになりますが、どこも・・・。  独立行政法人化については、馬鹿なことをはじめた、というのが感想です。「私大がつぶれる」という人もいますが、国立は学生にサービスをする、という姿勢があるのでしょうか。経営のノーハウもありません。ですから、私は少しも気にしていませんが、含み資産が多いようなので、その点は脅威です。

noname#84286
質問者

お礼

1つ1つ質問にお答え戴き、ありがとうございます。私学は会社のようなシステム、と聞いた事がありましたが、実質的な運営を教授会側が握る事もあるという点は大学ならではでしょうね。KGUさんの大学は例外的に違う様ですが、教員は何をされても文句言えないという私学も多いようですね。国立大学の独立法人化で私大がつぶれるなんて心配する声もあるのですか。旧帝大系や都市部の有名大学は別として、貧乏な地方大学は絶対にその心配は無用だと思いますよ。サービスのこと、人事選考をくぐって来るような「立派な」業績の教官の中には学生時代に「千尋の谷底に突き落とす」ようなシゴキを受けた人もいて、そういう人に明日から急に学生の接し方を180度変えよといっても無理でしょうね。経営の事、文科省は始めは少し改革のお金をばらまく様ですが、3年、4年と経つにつれ大学の財政が窮乏するのは眼に見えてます。で、学費を上げるのは選択の余地のない問題になるかもしれません。学生にとって国大の魅力は授業料が安い事と(私学に比べれば)授業クラスの人数が少ない事(理系の分野によりますが、私の場合で40~50人)だと思います。そのうちの1つが崩れることに、。教育の問題、国立大の人数少ないクラスがいいか、私立大の豊かな設備がいいか、は学生が選ぶことでしょうね。私にも正直、わかりません。まあ、少し前までは、研究者としての精神を植え付けるには最低限の設備でも可能、という考えもあったようですが  (^_^;)、、。

noname#84286
質問者

補足

今までのすべてのお返事、御意見に感謝致します。全般的に見て、私学はトップダウン形式になりやすいのですね。それが良いのか悪いのかいろんな観点がありますが、迅速な改革が要求されるような局面ではある意味で「有利な」スタイルなのかも知れません。一方、働く立場からは将来どう扱われるかわからない職場で働くのは相当な不安感があるでしょうね。学生に対する考え方、接し方には大きな違いがあるようです。この点、国立大の教官は見習うべき点があるような気がします。国立大も私立大も、どちらも自分達の組織の存続に血眼になっているわけですが、そのビジョンの中で学生が占めるウエイト、私学と国大に大きな違いを感じました。極端な表現をすれば、国立大は常に「お上」を見続け、私学は必死に学生を追いかけ続けるわけですね。どちらが良い悪いの二者択一はしません。大学人の理想は2つの極の間のどこかにあるのでしょうね。 今までのコメントに御礼申し上げます。 皆様が少しでも幸福な環境で働ける日の来る事をお祈り申し上げます。

  • takkochan
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回答No.5

No1.3です。 外部資金は、現在とだえていますので、本年度および次年度は、まさに、途絶えた時に、首の皮一枚つなぐだけの資金が恒常的にどこかから出されるか、が研究者として生死の分かれ目の状態です。本年度は、個人研究費20万+卒研費6万(学生1人に着き1万)が、公式な予算で、あと、必要に応じ、数万円程度、学科費(学科全体で100万程度)から支出させてもらっています。論文書いたり学会出張はほぼ自腹状態です。学科費は学生実験を理由にしており、次年度が最終になる予定、平成17年度は、個人研究費+卒研費のみになるでしょう。 首になるということに関しては、通常ありませんが、はっきりした理由も無いのに解雇された教員はいます(私の知っている限り1名)。2年後に私の居る学科(応用化学系)は、学生が居なくなる(学部全体で募集しており、今年の1年生からある程度行かないように恣意的操作が行われている)のが、ほぼ確実であるので、結果的に居場所がなくなるのではと思っています。 この4月に当学科の教員が退職(とりあえず行き先無いのに退職金年収1年分程度上積みによる)、他学科、教養、学園内移動により半数以上削減されます。残った教員は、事実上、3,4年生を卒業させるための残務整理に近いものを感じています。 全員が何らかの委員会に所属しておりますが、一切手当てはありません。組合も無い、給料が下がるのも、お達しで、いやなら辞めろ状態です。居るためには黙って仕事をするのみ。 次年度から2年生が居なくなるので、2年生の学生実験の負担が無くなるくらいです(その翌年には3年生が居なくなるが、同時に学生実験を理由にした学科費の使用ができなくなる)といったところです。

noname#84286
質問者

お礼

お返事ありがとうございました。国立大もこの春の独立法人化とともに理事制が導入され、人事権を含めた学長権限の強化、評価システムの徹底などへと向かいます。国立、私立にかかわらず、日本の大学はみな同じ方向に流れていくのですね。未来への切符といわれるCOEなどの土俵では、むしろ大学としての組織力を問われている気がします。結局、強い集団を作ったものが勝つ、という局面に入るのかもしれません。国立大の善し悪しは、そのような団体戦に対応しにくい体質になっている点かもしれません。国立の現時点の最大の問題は、なんといっても財務ですね。収入源による組織のカタルシスがどのようになるかは「夜明け前」ですが、もし国立大に良い点があるとすれば、何ごとも私学の後手後手で、「いまは」まだそこまで追い詰められてない、という所でしょうか。  これから研究を志す者は、どこを目指せばいいかというと、、、。そういえば研究所関連の人からの情報がありませんね。大学以外の分野の人からの投稿もお願いしたいものです。

  • kgu-2
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回答No.4

No2です。少し続きを書きます。  本学の自慢は、隠しごとがない、すなわち、クリーンでクリアな大学です。「隠し事は、今年の入試問題だけ」と公言しています。入試の正解や合格最低点は、15年も前から公開していました。でもマスコミは取り上げてくれません。大学の相互評価で、最初に合格した11校の中に入っていますが、世間では知られていません。  「先生の給与は」と聞いても、「言えません」との答えが返ってきます。どうも、理事者の胸先三寸で、教員の給与は決められる大学もあるのかと・・・。  研究費については、講座で私の印鑑がいるのが年に約500万円です。私大助成で大型機械を買う場合は、別途の予算です。  ただ、私の友人のいるS薬科大学、友人のいたK里大学も同じくらい講座費があるようです。 >委員会の仕事  何事も民主的に決めるので、すぐに委員会をつくり、その数が多いのです。教育・研究に関連する部局ごとに委員会があります。理系だけのものもあります。年に2回程度の委員会もありますが、一昨年は10枚の辞令を持っていました。そのうえ、学部内の委員は、辞令が出ず、別です。 手当ては、教務委員と学生委員が月に1万円ほど。教員組合では、「手当てを出せ」と要求しますが、給与がいいので真剣にはやっていません。  手当ですが、入試センター試験の監督をすると、一日に1万円ほどつきます。昼は、1000円程度の駅弁がでます。しかし、誰も手を上げず、監督者の割り当てに担当委員が苦労しています。    定期昇給はありますが、純ベアは3年ストップしています。それも、評議会で「給与を上げると、授業料の値上げにつながる」とある教員が発言し、事務が「0.5%程度なら3千万ですむ」というような説明をしたのに、純ベアはありませんでした。自己規制は、出来ています。  定年は、70才です。25日が来ると家内が「きちんと給与をくれて、リストラもないし」と言います。これだけならまだしも、「大したこともしないのに」と付け加えてくれますが、反論できません。  いやだった経験は、マスプロです。学部の教育は問題ないのですが、教養の科目の順番が回ってきて、履修者が600人いました。教室の座席は400人でしたから、ジヘタリアンと教室の外の者も。授業中の教室内も自由通行で、「なんとかせえ」と教務に言いました。「ゴールデンウィークが過ぎれば半分になるので」と説得されましたが、嘘でした。注意は無効で、最後まで教室内を歩道にされました。  以来、その科目は、4時過ぎから始まる5時限にしています。とたんに希望者は3割になりました。  

noname#84286
質問者

お礼

とても詳しい情報をありがとうございました。KGU-2さんの大学はとてもうまくいっているようですね。結局は経営者の方々の性格や方針などに左右されるのでしょうね。ところで、私学には理事と学長がおられますが、その役割や関係はどのようになっているのですか?国立大は制度上は学長とその下の評議会や教授会などでいろいろな議事が決定されてきたわけですが、理事という役職(?)の感じが今一つつかめません。

  • takkochan
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回答No.3

No.1です。「回答に対するお礼」に答えておきます。 もっとも、No.2さんとは、あまりにも対照的ですが。 国立が下がったと書かれていますが、一号俸上がるので、実質ある程度は上がっていますよね。うちは、まったく同じで、かつ賞与は、年々月数が減ってきています。 研究費数万円とはいいませんが、20万円ですね。 授業は、半期3こま(年6こま、各90分)で2,3年生の学生実験を各4こま(計8こま)を通年で持っています。これ以外の時間に4年生のみの卒業研究(院生なし)を持っていますので、ほとんど年中無休でやっています。 それでも、名はまったく通っておりません(大学、私とも)が、毎年査読論文は出しています。競争的研究資金は昨年は300万ほど持っておりましたが、現在はありません。ほしいところです。あと2年以内に出ようと思っていますので必死です。 海外留学などありえません。

noname#84286
質問者

お礼

再度の投稿、重ねてありがとうございます。授業と実習をたくさん抱えて、奮闘されておられる様ですね。そんな状況で、競争的研究資金獲得はご立派です。私学はどうか存じませんが、これからほとんどの国立大学は、研究するお金は自分で外から取ってこい、という状況になると思います(今までが甘過ぎた?)。毎年取れれば良いのですが、途絶えた時に、首の皮一枚つなぐだけの資金が恒常的にどこかから出されるか、が研究者として生死の分かれ目になるのではないかと個人的に考えます。今現在、校費に赤字を出している国立大教官は少なくないようです。それがいつまで許されるか、は未知ですね。ところで、最初の投稿で、「クビになる」と書かれてますが、私学では教官が解雇されることは、ままあることなのですか?

  • kgu-2
  • ベストアンサー率49% (787/1592)
回答No.2

私大の理系に勤務しています。  まず給与は、国立より3割くらい高く、日本一にランキングされたことがあります。研究費も、大学から国立並にあります。  さらに、個人研究費が年額50万ほどあり、旅費や図書費に自由に使用できます。もちろん、パソコンの購入も。コピーは、年間1000枚ということですが、実際は取り放題です。  事務が親切です。国立のように、教授が事務に頭を下げにいく、という感覚はありません。  やろうと思えば、なんでもやれる、という感じです。ちなみに、教育に必要なソフト300万を入れもらいました。現在1700万円のものを申請中ですが、1年以内には実現すると想っています。  外国留学は、2年が基本で、2年目は給与の80%はでます。もちろん、ポスドクの給与は当然ですし、大学から1年目は250万の留学制度を得れば、3重取りも可能です。個人研究費を使えば、外国の学会は、毎年でも行けます。 国立に劣る点  授業の担当は、年間5コマが基準です。毎日90分授業を1回という程度です。  学生のレベルは、やや劣るという印象です。でも、まじめに聞いてくれます。私語は気になりません。  委員会が多い。これは、なんでもできる、という裏返しです。  研究室が狭いのは致命傷で、個人の専用の実験台は、1メートルの幅くらいしか確保できません。  研究成果は、名がとおっていないので、注目されません。  というわけで、能力不足の私にとっては、日本一の大学です。

noname#84286
質問者

お礼

メールありがとうございました。はっきり申し上げて、う、ら、や、ま、し、い。私学はピンキリとは伺いましたが、とても恵まれた大学にお勤めのようですね。「研究費も、大学から国立並に」この国立なみというお言葉、きっと数年前の感覚をお持ちなんでしょうね。地方国立大では、これからは「とても少ない」の意味で用いられます。「事務に頭を下げにいく、という感覚」よくわかります。教育ソフトの話、桁が違いすぎて、どんなものなのか想像つかないほどです。個人の実験台面積がせまいそうですね。でも昔ある公立大学で、2メートルくらいを片側4人で使っているのを見た事ありますよ。授業をたくさん抱える、のは私学の宿命みたいですね。私学では授業を多く抱えたり委員会の仕事をすると手当てがつくそうですが、本当でしょうか?

  • takkochan
  • ベストアンサー率28% (205/732)
回答No.1

国立大学に7年半勤務し、私大に移って5年半になります。 私の場合、国立大学にいた時は、昇任の可能性がありませんでした。教授の退任時に、しばらく空席期間があり、他大学から教授がこられましたので、当時の助教授は、今も助教授です(これは、別に国立に限ったことではありませんが、私のいたところはそうだったというだけのです。おまけに、単科大学だったのですが、学長の個人的意見(その場の雰囲気としては個人的意見ではなく、大学の方針と感じられたが)で、他への移動を要求されました。 しかし、居座れば居座れたと思うし、定年まで居るたと思います。 私大に来てからは、研究予算が1/3になりました。給料は5年経っても全く上がりません。来年は下がるかもしれない。うちの学科は後2年で学生がいなくなるでしょう。大学の意思的操作があり、多分つぶされます。人気の無い学科をを廃止して、大学の倒産だけは防ごうとしていると思います。 私の結論。国立の方が良いでしょう。私も後2年後に首になることを覚悟して、研究に邁進しています。

noname#84286
質問者

お礼

貴重な体験にもとづく御意見、ありがとうございます。このような情報をもとに2004年現在における大学の実態がわかってくればいいと思います。研究予算、地方国立大もきびしいですよ。平成15年度は校費数万円という理系学部も出てきました。給料の事、昨年からすでに下がってますよ。文科省からの国大補助金はこれから毎年、数億の単位で削減されるそうです。大学経営の不足赤字分を教官の給料から出さないように紛糾しているくらいです。普通にしていれば国立大の方が私立大より良い、という時代は曲り角に来たように思うのですが、如何なものでしょう?授業の負担などは私学では如何ですか?