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スウェーデンの国民投票について教えてください
- スウェーデンでは諮問型の国民投票が行われ、『脱原発』の決断がされています。
- 国民投票は決定権のないアンケートのような形で実施され、予算を伴う議案は議員の可決が必要です。
- スウェーデンを含む諸外国では、重大なテーマに直面した場合に民意が反映される仕組みがあります。
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質問者が選んだベストアンサー
スウェーデンの議会のしくみは日本と同じ議院内閣制ですが、任期3年の一院制、実質的な2政党、全国組織の労働組合、オンブズマン制度、などいくつか特徴的なところがあります。 質問者の仰る、議会だけでは決められないと判断された重大テーマの決断の仕方「国民投票制度」もそのひとつです。 過去6回の議案は、禁酒問題、右側通行問題、年金問題、そして、1980年、原子力に関する国民投票、それに、1995年のEU加盟、2003年のユーロ導入です。 目的はもちろん間接民主制を補完する意味での直接民主制の導入。ですので、議会主導で、民意が却下されることももちろんあり得ます。しかし、そもそも議会から市民へ要請される形で行われます。スウェーデンの議会は90%の投票率で選出されており、民意の疎通が充分になされているという土台もしっかりしています。 投票に至るまで、市民は積極的な議論を尽くすことが前提となり、公平な情報を精査することはもちろん、経済、産業、工学、倫理、関連の専門家を交えて質疑、討論の機会を持つことになります。目的は『投票』ではなく、議論の機会を得ることと言ってもいいかもしれません。 翻って日本はどうでしょうか?法では認められている、拘束力のない『国民投票』が議員の否決によって施行できない、『民意の総意を計ることは、予算をかけるに値しない』と判断される構図は、いかに私たち市民が政治への監視を、選挙を、専門家に丸投げにしてきたか(衆愚を実践してきたか)ということの弊害と見えて仕方ありません。 ちなみにドイツでは、「科学と倫理」のバランスを常にチェックし、技術の進歩が道徳や倫理に触れないかどうかを問うことが、極めて重要な課題となっています。原発についての決断も首相(アンゲラ・メルケル女史)が二つの委員会を召集して決定されました。
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- 森 蔵(@morizou02)
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実は、似たような質問を受けていたのじゃが。。地方自治レベルじゃけども http://okwave.jp/qa/q7532588.html もちろん、国家レベルにおいても、質問者のご説のとおり「拘束型」住民投票は、憲法が間接民主制を採用していることが、41、43条により明らかであるから違憲となる。 しかし、諮問型は法的拘束力がないからOKである。 >スウェーデンに限らず、諸外国が重大テーマに直面したときの決断の仕方、民意はどのように反映されるのか まあ、スウェーデンやスイスのように人口が少なく、国民の均質性があるような国では直接民主制のような制度を採用することもよろしかろうと思うが、日本とはまるで環境が異なる国であるから、別になんでもスウェーデンのようにすればよいというわけでもないじゃろうなあ。 実際問題として、直接民主制は、マスコミに踊らされ衆愚政治に陥りやすいとか、少数派の意見が反映されず彼らの人権が確保できないとかそういう問題もある。憲法が間接民主制を採用したのは、それなりの合理性があるわけである。 また、地方自治レベルの住民投票条例も、失敗例が多いため、はたして公務員一人当たり5万だかの休日手当てだしてまで、こういう投票を立法化するかどうかは、議論がありそうじゃろうな。
- manoppai
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「拘束型」の国民投票は、違憲です。憲法41条見ればおわかりになると思います。 地方自治レベルでも、「拘束型」の住民投票は違憲です。憲法94条をご覧になってください。
補足
『原発の可否を問う』国民投票は、日本では「拘束型」は現行憲法下でできないが、決定権のない国民大アンケートのような「諮問型」の投票は法律さえ作れば実施できる、と聞きました。
- bismarks0507
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回答するお >『原発の可否を問う』国民投票は、日本では「拘束型」は現行憲法下でできないが、決定権のない国民大アンケートのような「諮問型」の投票は法律さえ作れば実施できる、と聞きました。 若干間違いがある 原発の適否などの国政事案を問う「国勢調査的性質」の国民投票は、法的拘束性を認めない限りは、憲法には論及はない。 つまり、『出来ない』という明確な論拠など存在しない 後段は既に国民投票法附帯規定に盛り込んである、とも言えるし、指摘されるように立法によって可能であろう >どれだけ署名を集めても、議員の可決がなければ国民投票ができない、という制度の矛盾を感じている次第です。 国民投票制度を立法する際に『請願権』による投票発議にすれば解決する このタイプの国民投票はスイスを始め、存在しないわけではない 存在しないように論及している人がいるが、存在している そもそも、国民投票は間接民主制との緊張関係があるが、そもそも、憲法が間接民主制を大前提にする由来は、主権者の主権制限論になるのだが、そのような政治理論的正当性がどこに存在しえるのだろうか? >間接民主制を補完する直接民主制が日本では事実上、できないんじゃないの?と‥‥。 住民投票で地方自治レベルでは可能である 「補完」の意味については意味次第の部分があるが、直接民主制の正統(当)性を大上段から信奉するべきではないだろう。逆のことは、間接民主制にも言えるわけだが・・・ 国政レベルでは、外国との関係性から直接民主制に馴染み得ない領域が広い・・というのが小生の立場 >スウェーデンに限らず、諸外国が重大テーマに直面したときの決断の仕方、民意はどのように反映されるのか、というところが知りたいです。どうかよろしくお願いします。 スイスは、直接民主制に近い。しかし、スイスは国単位ではなく、カントンという州(自治体)レベルで直接民主制度に依拠した投票が行われて、カントンの意思として、国政で諮問する・・というケースが多い 基本的には、国民投票による採決は多くはない。小泉総理の郵政解散のようなワンテーマ選挙になる事例も多いことを考えれば、現状の間接民主制度前提の政治体制は、政局好きな諸氏向けなのだろう・・・・・皮肉であるが ちなみに、EU諸国では、条約批准の適否を国民投票する・・というケースがあるのだが・・まぁ、仔細は補足請求があれば回答しませう 以上
- kumap2010
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その「重大な議案」が現在のところ憲法改正のみだってことですよ。 「重大」という主観的な要素についてどこに線引きを置くべきか? 世の中の法律改正に関わることはすべて「重大」とも言えますよね? 原発だけが重要な議案だというのはあなたの主観でしかありません。 原発というカテゴリのみ重大だとするのなら、 憲法改正の国民投票と同様に「原発に関わる法律の国民投票法」を立法するしかありません。 それには当然、衆参議員の賛成が必要です。 だから結局はそれに賛成する議員に総選挙で投票する以外に方法は無いんです。 スウェーデンの国民投票法だって全事案について無差別に実施出来るわけではなく、 限定された事案について国民投票を行える法律をまず作ったから実施出来るんですよ。
補足
原発の問題はモラルの問題を抱えています。地震国である日本の短命な政権与党が決められる問題なのか?事故を起こした日本を世界が注目している時でもあり、政治的にまさに高度な問題であるといえるのではないでしょうか? 「原発に関わる法律の国民投票法」は、議員20人以上で議員立法を提出可能とのことですが、提出後、衆参両院で議員の可決が必要となってくるそうです。現状だと、衆院は、民主が賛成するだけで過半数で可決、ただし参院は、さらに他の党の議員の賛成が必要だそうです。 総選挙で判断を仰ぐと、政党政治自体が機能不全になる可能性があります。原発だけでなく、外交、TPPや財政、社会保障などの他の問題も争点となるからです。国民の民意の所在が曖昧になります。原発が争点になれば、他の問題が注視できませんし、増税や外交が焦点になれば、原発への関心がかすんでしまう‥‥‥。 直接民主制である『国民投票』を上手く組み込んでいくことは、間接民主制の補完のために不可欠な作業ではないか?と思う次第です。
- kuroneko3
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間接民主制のもとでは,国民の投票によって選ばれた政治家が国の政策決定に責任を持つのが大原則であり,議会を無視して国民が直接特定の政策について意思表示をするようでは間接民主制はとても成り立ちませんし,議会が自分の責任で政策を決めずに国民投票を行うというのも,いわば議会の任務放棄です。 つまり,間接民主制における国民投票は,議会が自らの判断に自信を持てないという場合に限り,あくまで例外的に行われるものですから,議会が国民投票の必要性を認めないのであればやっても意味はなく,税金の無駄遣いにしかなりません。 重大テーマだからというだけでいちいち国民投票をやるような国は,間接民主制の国ではまず存在しないと考えてよいでしょう。
お礼
国民投票への予算を拠出することは無駄遣いでしょうか? 私は国民の利益を考えれば大変必要な予算だと思います。 原発の問題はモラルの問題を抱えています。地震国である日本の短命な政権与党が決められる問題なのか? 事故を起こした日本を世界が注目している時でもあり、政治的にまさに高度な問題であるといえるのではないでしょうか? 総選挙で判断を仰ぐと、政党政治自体が機能不全になる可能性があります。原発だけでなく、外交、TPPや財政•社会保障などの他の問題も争点となるからです。国民の民意の所在が曖昧になります。 原発が争点になれば、他の問題が注視できませんし、増税や外交が焦点になれば、原発への関心がかすんでしまう‥‥‥。 直接民主制である国民投票を上手く組み込んでいくことは、間接民主制の補完のために不可欠な作業ではないか?と思う次第です。
- kumap2010
- ベストアンサー率27% (897/3218)
日本でも憲法改正についての国民投票法はちゃんと可決されたでしょう。 現政権がどういう判断をするかは間接民主制による結果なんだから それに文句言ったってしょーがないですよ。 今の分裂しまくりの民主党が全員賛成や反対するとも限らないですし。 国民投票法を作って欲しいなら総選挙でそれに賛成する議員に投票してください。 その民意が一定数集まったらそれが議席になり、国会での立法になります。 勝手に集めてる署名になんか何の強制力もありません。 あんなのは頼まれて断り切れず書くような人もいるし国民の意思が反映されてるとは言えないですからね。 平等である選挙の投票こそが唯一の「権利のある署名」なのです。
お礼
諮問型国民投票は議会に対して拘束力を持ちません。議会が民意に対して緊張関係を受け入れるということだと理解しています。 直接民主主義は間接民主主義を否定するものではなく、ふたつが両輪となって民主主義を成熟させていくことだと思いますが、日本では片輪のみと感じます。現状では重大な議案について、議論をつくし、民意を表明する場がどこにもありません。同じしくみを持つスウェーデンの実績を知り、日本とはどう違うのかを理解したいと思い、質問をさせていただいた次第です。
お礼
デモ活動も素晴らしいですが、法律で可能ならば、日本でも国民投票ができればいいな!と思いました。ありがとうございました!