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イオン化エネルギーの疑問について
- イオン化エネルギーについての疑問を解説します。
- 同一周期の原子と同族の原子のイオン化エネルギーの比較について疑問があります。
- 現在の知識では疑問が解消できないため、質問を投稿しました。
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>同一周期の原子なら原子核の正電荷が大きいほど電子(1つ)は取り除きにくい。それは正電荷が大きいほど価電子が核に強く引きつけられているから。 >同族の原子なら原子半径が大きいほど電子(1つ)は取り除きやすい。それは半径が大きくなると価電子に働く引力は弱くなるから。 例を出します。 Na 0.38 Mg 0.56 K 0.32 Ca 0.46 (Hのイオン化エネルギーの値を1.00とした時の比較の数値) あなたの言っていることは分かります。 NaとMgで正電荷は+11から+12に変わっています。 NaからKでは+11から+19への変化です。 正電荷の値だけでは決まらないのです。これは電子の配置には構造があるということを反映したものです。「同一周期」とか「同族」という言葉自体,電子の配置に構造があるということを前提にしています。(歴史的には逆ですね。「周期」とか「族」という考えで元素を整理、分類することができるということが分かっていたからこそ「周期表」が出来上がったのです・・・メンデレーエフ。それを説明できたというのが量子力学の成果の1つになったのです。) 同じ周期に属する原子では最外殻の電子の原子核からの距離はあまり変わりません。 距離があまり変わらないということで電荷の違いの影響が強く出ています。 周期が変わると最外殻の電子と原子核の平均距離ががらっと変わります。 それでぎりぎり、正電荷の増加による引力の効果を打ち消したということになります。 (静電気的な引力の大きさは距離が2倍になると1/4になります。距離の変化の影響は強く出ます。) でもそれだけの説明では納得できないでしょうね。 電子に働く力は原子核との間に働く引力だけではありません。周囲にある電子からの反発力の影響も大きいのです。この反発力は原子核からの引力を打ち消す働きをします。周囲の電子がどういう配置で存在しているかによって打ち消しの具合が変わってきます。簡単な計算では求めることはできません。全てを合わせた時の力がどれくらいになるかの値がイオン化エネルギーになっているということで測定にかかってくるのです。(近似を使った複雑な計算はあるようです。三体以上の計算は出来ないというのは電子の場合でも天体の場合でも同じ事情です。) 同族の場合、周期が変われば平均距離が大きく変わります。最外殻にある電子の配置は共通です。 最外殻の電子以外の電子がたくさんあるはずですが一段内部に存在しています(これを内殻電子と言うことにします)。内殻電子は最外殻電子から見ると原子核の正電荷を打ち消す働きをしている(完全に打ち消しているのではありません)存在だということができそうです。NaでいえばNeの電子配置に等しい部分です。イオンの表現で考えているNa^+に相当する部分に対応します。Kで言えばArの電子配置に相当する部分です。K^+の表現に対応する部分です。 Na=(Na^+)と電子1つ・・・この電子を1つ取る K=(K^+)と電子1つ・・・この電子を1つ取る Na^+とK^+では大きさが異なりますから引力に違いが出てきます。 内殻の電子が原子核の正電荷を完全に打ち消しているのではありませんが正電荷の増加(+11から+19への変化)が生に効いてきているのではないということの理由になっています。 Mgの場合、最外殻の電子は2個です。2つの電子はほぼ対等です。その内側に内殻電子が存在します。 NaとMgを比べる時は Na=(Na^+)と電子1つ・・・この電子を1つとる Mg=(Mg^2+)と電子2つ・・・この電子を1つ取る で考える必要があります。正電荷の増加が強く出てくるという理由になります。 (Na^+とMg^2+は同じ電子配置です。) ※「Mg=(Mg^+)と電子1つ・・・この電子を1つ取る」とすることはできません。 2つの電子のうちの残りの1つは核の電荷の打ち消しの役割を果たしているとは考えられません。2つの電子は同等だとしました。取り去る電子に比べて内部に存在していたはずだとは言えないからです。(同じ電子殻内の離れた位置に存在するだろうということは言えるでしょうが。) ※原子は正の電荷を持った原子核の周りに負の電荷を持った電子が存在しているという構造です。 正の電荷の荷数(陽子の数)と負の電荷の荷数(電子の数)は同じです。 正の電荷は原子核という狭い範囲にまとまって存在していますが電子は1つずつバラバラです。 (「私は原子は陽子1つと電子1つでペアになっていると思っているのですが」は誤りです。数で考える時はペアと言ってもいいでしょうが存在の仕方を考える時はペアではありません。) ※全ての電子は原子核との間に働く引力を受けています。 この電子を原子から取り除くためにはエネルギーが必要です。 イオン化エネルギーと言います。イオン化エネルギーは常に「正」です。 電子を取り除いた後の構造が閉殻になるかどうかとは関係がありません。 電子1つを取り去る時に必要なエネルギーを第一イオン化ネルギーと言います。そこからさらに電子を1つ取り去る時に必要なエネルギーは 第二イオン化エネルギーと言います。(#3 「イオン化エネルギーは電子が入って閉殻になるのに必要なエネルギー」は誤りです。)
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- kaniza_dayo
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まずイオン化エネルギーは電子が入って閉殻になるのに必要なエネルギー(周期表の左のほうが小さい) 周期表を右に行くと電子と陽子の引力が大きくなって半径が小さくなる 族を下に行くと半径が大きくなって引力が小さくなる それはK殻L殻と増えていくことで増える半径に比べて電子と陽子の引力で小さくなる量が微々たるものだから、基本的に半径の大きさで引力を考えるか横どうしで考えるとおなじ最外殻で比べれ無い→引力は増えてるから右に行くほど半径が小さくなってることを利用する そう考えればいいでしょう
お礼
ありがとうございます(>_<)
- Tacosan
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「原子は陽子1つと電子1つでペアになっている」ってどういう状況なんだろう. 「原子核」なんて存在しないという立場?
- tengenseki
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稀ガス元素は安定。原子は稀ガス型原子模型を取ろう とします。Vllb(ハロゲン)族は電子1個を受ければ、 稀ガス型原子模型となる。その電子1個を受けやすさ は原子半径が小さい程大。 同一周期の原子なら稀ガス型原子模型を取ろうとすると 原子核の正電荷が大きいほど電子を引き付けようとする。 原子核の正電荷が小さいほど電子を除こうとする。 中央の第lV族は、半分引き付け、半分除く即ち共有結合 を取る。
お礼
ありがとうございます(>_<)
お礼
分かりやすかったです! ありがとうございます(>_<)