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言語で記述される「問題」の分類手法は?
- 言語で記述される「問題」の分類手法は、類似性や共通性で分類し、根本原因を抽出することが重要です。
- 問題の性質が事前に想定できる場合は、分類コードを考えてグループ化することが行われます。
- しかし、性質が想定しにくい問題に対しては、適切な分類フラグの設計が難しいです。数学者ならどのような分類法を考えるのか教えてください。
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「問題解決」と呼ばれている分野と「言語理解」という分野とにまたがる話、いずれも「人工知能」の古典的対象ですが、そういう話のように思われ、数学とはあんまり深い関係がない気がします。 > 「会社に着いてから入館章を持っていないことに気付いた」という問題と、 > 「家を出るときに定期入れを持たずに出たことには気づかなかった」という問題は、 知らない人に突然そんなこと言われたら「それで?」と尋ねたくなる。どちらも「問題」になっていないということこそが、最も顕著な共通点でしょう。これらの文の背景には何らかの「暗黙の了解」がある。それを完全に書き出して初めて、一体何がどう問題なのかが明確になります。 > これらの問題点には共通性があるので、原因や対策は共通(同一)である場合があります。 そういう「場合」に該当するかどうかも、専ら「暗黙の了解」の部分に掛かっています。たとえばA氏, B氏, C氏がいずれも 「家を出るときに定期入れを持たずに出たことには気づかなかった」 という「問題」を仰ったとして、文言は全く同じであるけれども、それぞれの人で「暗黙の了解」の部分が異なっているために、同じ「問題」になっているとは限らない。試しに、「それで、どうなさいました?」と訊いてみると、たとえば A氏:「切符を買った」 B氏:「虫を払うのに使おうとしただけなので、ハンカチで代用した」 C氏:「あれがないと不安神経症が出てしまう。その場で卒倒した」 それぞれまるで問題が違うけれども、「問題」の文言は一致している。その文言だけを取り出しても意味が定まりません。 結局、「言葉で報告された300の問題」を、それが一体どういう問題なのかはっきりする所まで詳細に記述する作業が欠かせない。これは難しい仕事でしょう。「300人の方」全員にその作業が出来るとはとても思えないから、「暗黙の了解」の部分(すなわち「本当の所どういう話なのか」)をインタビューして回る必要がある。これは「知識工学」の手法です。 さて、それが出来たとして、すると「問題」のほとんどは、「あるgoalへあるrouteで到達するのに必要なsubgoalのうちのいくつかが未達成である」という構造を持っている。そして「解決方法」のほとんどは、「未達成だったsubgoalを達成する」か、「goalに到達するための別のrouteを見つける」か、「goalを変更して達成可能なgoalを設定し直す」のどれかである。と、こういう風にgoalを階層的にsubgoalに分割して(従ってsubgoalもまた更に下位のsubgoalに分割されて、木(tree)構造になるわけですが)問題を捉えるやりかたはGPS(General Problem Solver)という最も初期の人工知能で使われたアプローチで、古いけれどもある一面においてツボを突いている。 「問題の性質が事前に想定できる場合」に限定しない、まったくバラバラの「問題」を統一して扱おうとするのなら、ここまで抽象化する必要がおそらくあるでしょう。明確な文章できちんと問題が記述できていれば、goal - subgoalの階層的分割は、原理的には機械でもやれる作業です。もちろん、書いてないこと(誰でも持っているような、世界に関する知識)をどこまで援用できるかは機械の側の大きな課題で、言語理解における「フレーム問題」と関わってきます。また、情報科学において「オントロジー」などと呼ばれる分野(哲学で言うオントロジーとは全然違うので注意)の話や、言語学では「関連性理論」と関係が深そうです。 ともあれ、ここまで抽象化すると、goalやsubgoalのノードを矢印でつないだグラフだけが残り、個別の具体的事項は見えなくなる。しかし、個々の「問題」に対峙する当事者からしてみれば、むしろ具体的な「解決方法」をリストアップする事(つまり解決のためのアイデアを出す事)、さらにそれら「解決方法」のコストやリスクを計算して比較する事の方がよほど重要ですね。 「解決方法」とはgoal-subgoalの木そのものです。もしその木が与えられ、されらに個々のsubgoalの達成に伴うコストやリスクを数値化できれば、「解決方法」のコストやリスクは機械的に計算できます(実はGPSはこの計算の部分だけしかできず、goal-subgoalの分割はプログラマの仕事なんです。なにしろ大昔のシロモノですから)。が、しかし個々の数値はそれぞれの「問題」における非常に個別的な事情・価値観によって異なっている。各subgoalがどれほどのコストとリスクを伴うかを評価するのは、その具体的な「問題」を共有している人だけにしかできない。そのために深いインタビューが必要というわけです。 ご質問をひとつの「問題」として捉えてみたらどうでしょうか。最終的なgoal Gは記述されていませんで、一体何のために何をやりたいんだかさっぱり分からない。しかし、そのgoal Gに至るのに必要なsubgoalとして、subgoal S1:「言葉で報告された300の問題から少数の根本原因を抽出する」が必要らしく、それは未達成である。このsubgoal S1はS2:「多数の問題の文言を収集する」, S3:「収集した文言を類似性や共通性で分類し、フラグを付ける」, S4:「フラグを誰でも同じように付けられるような客観的スキームを設計する」などのsubgoalに分割されている。S2は達成できる見込みがある(実際、たとえばこのサイトで「質問」の文章を収集すれば良い)が、S3, S4が達成できない。で、採られた解決手段はというと、「S3, S4に代るsubgoalを探す」という(別の)問題を取り上げることである。これを解決する一つのrouteが「誰かに訊いて答を得る」というsubgoalを達成することである。もしこれが達成できたら、元の問題のG-S1-(S2 & S3 & S4)という構造がG-S1-(S2 & S3')(S3'は回答者から得られた新たなsubgoal)という構造に置き換えられるだろう。 こう分析するとご質問が含む「問題」の構造は分かりやすくなるけれども、すぐさま解決に繋がるわけではないですね。やはり、質問者にとって意味のあるS3'を回答するには、背景となる「暗黙の了解」の部分を回答者が共有する必要がある、ってことでしょう。少なくともそれが出来ないうちは「問題」の提示が曖昧なのであって、回答も曖昧ならざるを得ないわけです。
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- alice_44
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数学者がどうやるかは知らないが、私なら、 30000件のうち300件を自分で読んで 10~20 の問題パターンを抽出し、 30000件がどのパターンに属するか アルバイトに分類させる。 どのパターンにも属さなった問題は 「その他」に分類させ、対象を30000件から 「その他」だけに絞って、同じ手順を繰り返す。
お礼
ありがとうございます。 論理的な思考に強い数学者は普通の人と違った取り組みを売るのかと思い質問してみました。
お礼
ありがとうございます。 サブゴールを適宜選定し、問題を整理しながら途中でサブゴールを加筆修正するアプローチがよさそうに思えてきました。 言語処理を記号処理に変換するのはとても困難のようですから、諦めます。