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ミニシアターにくる映画は?
- ミニシアターには主にお金をかけてない映画が上映されています
- ミニシアターでは上映期間が短く、ガラガラの場合も多いです
- 近年、ミニシアターは相次いで閉鎖されており、リバイバル上映も行われています
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NO1です。 返礼の書き込み、ありがとうございます。 映画の興行用語でブロックブッキングというのがあるのですが、映画館が映画会社と契約を結び、その会社の作った映画を一定の期間、上映するというシステムです。 映画の全盛期には多くの映画館がこのシステムで成り立っていて、映画館側は上映する作品には困らない、けれど客が少なくても決められた期間は上映を続けなくてはいけなかったわけです。 これに対してフリーブッキングというのがあり、こちらは映画館側で好きな映画を選んで上映できました。が、これは想像ですが、大手映画会社からしたらブロックブッキングの方が好ましいわけで、「ウチと契約結ばないなら、この作品は上映してくれなくてもいいです」ってな感じで、ヒットしそうな映画をまわしてもらえないことも多かったんじゃないかと思います。 1950年代には人口数万人の街にも2~3は映画館があったくらいですから、映画の数よりも映画館の方が圧倒的に多くて、映画館は上映作品を手に入れるのが大変だったんじゃないかと思います。 現在1年間で公開される映画は邦画も洋画もアジア映画もあわせてぜんぶで750本くらいで、そのうちの4割くらいが邦画だと思います(ちゃんと割合を数えたことがないのですが)。 これが1970年代までは全公開映画のうち6割以上が邦画で、上記のブロックブッキングのシステムがあったから、公開本数に関しては邦画を保護することに役立っていたようです。 ブロックブッキングシステムはどうも日本独自のものらしく、ヨーロッパやアメリカでは映画館(興行主側)が好きな映画を選べたんじゃないかと思います(なかには例外もあるでしょうけど)。 アメリカはUIP、20世紀FOX、ブエナビスタ(ディズニー)、ソニーピクチャーズ(コロンビアピクチャーズ)、ワーナーブラザースの5大映画会社があり、各社はニューラインシネマとかフォックスサーチライトピクチャーズとか傘下にも映画会社をいくつも持っています。 これらは配給網もあるので、全世界を対象にビジネスをしていますし、実は5大会社のどれも、もっと大きな組織のグループ下の会社でしかありません。 例えば20世紀FOXなどニューズコーポレーションという巨大なメディア組織の傘下で、このグループは世界に新聞社を10以上持ってますし、TV局も世界中にいくつも所有しています。 ディズニーもABC Television Network という全米放送の巨大なTV会社を持ってますし、会員制の高級リゾートクラブとか豪華客船、それに大リーグの球団まで持っています。 これに対して欧州にはこんなに大きな映画会社(というか組織)はありません。 あまり詳しくないのですが、よく見るのはフランスのカナル・プラス(Canal+)という有料TV放送会社で、ここはよく映画も作っています。映画祭の中継なんかもここが取り仕切っていますし、最近は映画のDVDも発売していて、日本でもスタジオカナルコレクションというシリーズ名で最近「エレファントマン」や「勝手にしやがれ」などが発売されました。 ほかにはフランス国営放送のフランス2がアンテンドゥという名前だったときによく映画を作っていたように記憶しています。 どちらもTV局なので映画館までは持っていないでしょうから、良質な作品を作ってもフランス全土で上映するのは難しいんじゃないでしょうか。 やっぱ多くはハリウッド作品で、このあたりは日本と大差ないように思います。 日本だと東宝などの大手映画会社以外に東京テアトル、角川シネプレックス、などは製作・配給・映画館という3つを持っていまして、邦画、洋画あわせて独自の映画を上映してます。 ”ミニシアター系”は、シネコンなどの大手の映画館では”ちょっと上映しなさそうな映画”って感じでしょうか? ただ先の回答にも書いたように、松竹系のシネコンで新宿ピカデリーでは現在「サンザシの樹の下で」という中国のチャンイーモウ監督の作品を上映してます。どうみてもミニシアター系の映画なんですが、都内ではここ1館の上映で、こうした例外もあるということです。 シネコンは、ひとつの建物に6から10くらいの映画館があるわけですから、その中のひとつくらいはミニシアター系の映画をやってもよさそうなんですけどねぇ。 フィンランドの「4月の涙」、見たことがないので、今度見てみます。
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- y321419
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こんにちわ。 A-1の方の回答が完璧なので、ちょっと違う角度から^^ 大体のミニシアターは映画館の主人が趣味や映画館の規模を考えて上映作品を探してますが、大作のようないいっぱい集客が見込めるような作品は優先的に大手のシネコンが持って行ってしまいます。 目黒シネマというミニシアター系の映画館はDVDのレンタル開始時期くらいにその大作を2本上映したりしてます。 そのころにはフィルムも安くなっているので。 逆にスターウォーズとかは音響設備が整っていなかったり、小さいスクリーンの映画館では上映させないようにしたりしてますよ。
お礼
回答ありがとうございます。 ミニシアターというのは、本来、映画好きな主人が、自分の趣味、こだわりでやってるものなんですね。 フィルムにも値段というものがあるわけですね、当然ですね。 そう言えば、こちらでもDVDレンタルの頃に上映してるミニシアターあります。 3Dとか、最近の映画は、やはり設備が整ってないと上映できないでしょうね。 何の世界でも、カネの力には敵いません(笑) となると、やはり、「質」で勝負するわけですね。
- isoiso0423
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>シネコンにくる映画は、全国一斉封切り(ロードショー?)の大手資本の映画で、 >ミニシアターにくる映画は、大手の映画製作会社ではなくて、お金かけてない >(お金かけられない?)映画ってことですか? >製作会社、配給会社?の問題なんでしょうか? だいたいおっしゃるとおりではありますが、シネコンでもミニシアター系の映画を上映することもありますし、ミニシアターでも製作費を掛けた映画を上映することもあります。 けっきょくはお客さんが来ないことには話しにならないので、どんな映画を上映するかは映画館の問題になります。 また配給会社によっては映画館と親密な関係にあり、○○配給会社の作品はだいたい●●館で上映する、ってこともありますし、配給会社で映画館を経営していることもあります。 またハリウッドのメジャー映画会社は製作から配給まで行うので、より多くの映画館、それも大きな映画館で上映してもらった方が多くのお客さんに見てもらえるわけですから、日本全国のシネコンや座席数が1000席あるような映画館で上映してもらえるようにします。 それに対して欧州のアート系の映画を作っているような会社は、製作のみで配給網を持ってはいません。となると、映画祭などで営業して世界の配給会社に買ってもらわないといけません。 で、シネコンや大きな映画館にはすでにメジャーの手がまわっているので、どうしてもミニシアター系の映画館で上映するしかなくなります。 映画が観客に届くまでに、 製作会社→配給会社→映画館(興行主)というそれぞれ3つの会社がかかわるので、この3つを持っているところがやはり一番強いわけです。 日本だと 東宝・松竹・東映はこの3つを持っているので、自社の作品は自社のシネコンで上映することが多く、全国一斉封切りも当たり前になっています。 東京では長い歴史のある有名なミニシアターが近年立て続けに閉館しました。 映画館に足を運ぶお客さんが、より内容の濃いアート系の作品よりもTVドラマの延長作品やド派手なハリウッド映画を好んでみるわけで、この流れはどうしようもないようです。 レンタルDVDもそうですが、大作話題作はひとつのお店で何十枚も仕入れるのに、小粒な作品は1枚だけですよね。それとまあ同じようなもんなのかもしれません。
お礼
回答ありがとうございます。 >映画が観客に届くまでに、 製作会社→配給会社→映画館(興行主)というそれぞれ3つの会社がかかわるので なるほど~、そういうことですね。 やはり、大手シネコンで封切りされる映画は、大体、ハリウッドのメジャー映画会社のもの、と思っていいみたいですね。製作から配給まで行うのは、ハリウッドのメジャー映画会社だけ、と思っていいのでしょうか? >東宝・松竹・東映はこの3つを持っているので ということは、欧州などでも、自国内では、その3つを持ってたりするのでしょうか? >シネコンでもミニシアター系の映画を上映することもありますし、ミニシアターでも製作費を掛けた映画を上映することもあります そうですよね~。その辺が、、、ミニシアター「系」というのが、今一よく分かりません。アート系と言われるような、内容の問題なのか、製作会社の問題なのか。 今度、ミニシアターに、今をときめくナタリー・ポートマンが出る映画が立て続けに来ますし。。 >東京では長い歴史のある有名なミニシアターが近年立て続けに閉館しました。 そうなんですね、、本当に残念ですね。ここ福岡でも、次々閉館しました。 ハリウッドの大作や名作も、勿論好きですけど、ミニシアターで観るマイナーな映画も大好きなので。 最近、ミニシアターで観たのは、「4月の涙」フィンランド映画で超マイナーですが、映像、音楽などとてもよかったです。 isoiso0423さまは、大変お詳しいのですね。プロフィールを拝見させていただきました。 おすすめの映画、観てないものが多いのですが、最近、DVDで「ライアンの娘」「雨月物語」を観て、とても良かったです。観てない映画も少しずつ観ていきたいな、と思います。
お礼
再度、大変詳しい専門的な内容まで回答いただき、ありがとうございます。 お礼が大変遅くなってしまい、申し訳ありません。 映画を製作して、映画館で上映するまでには、色々なシステムがあるのですね。 ブロックブッキングというシステムは日本独自のものなんですね。 ヨーロッパなどは、映画館(興行主側)が好きな映画を選ぶ…これは、ミニシアターのシステムですね。 アメリカの5大映画会社、想像を遥かに超えます。 巨大資本で、あくまでビジネスであり、世界中の才能を買って投資してきたのでしょうね。 アンテンドゥという言葉、聞き覚えがあって、懐かしいです。。 「勝手にしやがれ」も、デジタルリマスター版ということで、最近、改めて観ました。 本当に、シネコンでも、1つくらい、採算度外視で、ミニシアター系の良質な作品を上映したらいいのに。 地味だけど、良質な作品ってあるのに、そんなの好むのは、やはり極々少数の変わり者なのかな。。 時々、ミニシアターに行くと、あまりにもお客さんが少なくてビックリします。 これじゃ、また、止むを得ず閉鎖に追い込まれるんじゃないかと心配になります。