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何故、欧米列強は日本・中国を植民地化しなかったのか
近代において、欧米の列強は、アフリカなどを植民地としていきましたが―― 日本や中国に対しては、不平等条約の締結や土地の租借程度に済ませました。 それは半ば植民地と同等の扱いではありますが、逆に言えば、形式的ながら日本や中国を国として認めているわけですよね? そこで疑問なのですが、何故、列強は、日本や中国を侵略して、植民地化しなかったのでしょうか?
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時代が明記されていないのでぼんやりとした回答にならざるを得ませんが、コストパフォーマンスと国力の限界が主因と考えます。 東アジアは欧州からすれば最も離れた土地であり、そこへまとまった兵力を送り込み、かつその戦力を維持するには膨大なコストが必要です。 中国は中世末期は世界一の先進国でしたし、国土も広く人口も多いため強国とみられています。アヘン戦争に敗れてからはその評価は一気に低下しますが、それでもあれほどの広大な国土と膨大な人口を有し、かつ一応近代的な兵器を持った軍隊を有する以上、中国を占領するにはどれだけ少なく見積もっても数十万の陸上戦力を送り込まねばなりません。 日本も欧州にその存在が具体的に知られたのは戦国時代に入ってからであり、当時の日本は毎年国内で戦闘を繰り返しながら経済成長を続け(経済成長云々は欧州と交流が出来てから以降に限定しての話です)、群雄割拠の時代にあって一人の武将だけで二十万もの常備軍を有し、しかも小さな島国の癖に短期間で世界一の鉄砲保有国(当時の欧州全土にある鉄砲の数より日本一国が持つ鉄砲の数の方が多かったと言われています)になった・・・当時の欧州の常識からは考えられない、まるで悪魔のような側面を持つ国です。 その後、幕府という統一政権の支配が確立してからは鎖国し、その実力は低下の一途をたどります。しかし戦国時代の日本の状況を想定すれば、この島国を植民地支配するためには少なく見積もっても数十万もの陸上戦力を送り込まねばなりません。 地球の反対側に数十万もの兵力を送り込み、そしてその戦力を支えるための海上補給線も含めて戦力を維持するコストと、植民地化した中国や日本から得られるであろう利益は到底吊り合いません。 欧米が植民地化できた地域は少ない戦力で支配可能な地域に限られています。 欧州は欧州で互いに戦争もありましたし、アメリカも隣国との戦争や内戦を繰り返しています。新たな植民地獲得に乗り出せるほどの強大な戦力の余裕などそもそもありません。 もしも中国や日本に侵攻できるほどの戦力に余裕が出来たら、隣国とのミリタリーバランスが明らかに崩れてしまいますから軍拡競争が始まって結局侵攻できなくなるか、先に隣国との戦争が始まってしまいます。 だから、最小のコストで最大の利益を享受するためには、不平等条約や土地の租借程度しか出来なかったのです。
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- Shin1994
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当時すでに発展していたからではないでしょうか? 戦えば勝てたでしょうが、犠牲が大きい。ならばいっそう、認めてしまえばいい。そして、中国も日本も欧米と戦って勝てる見込みはないから、認めてくれるのは願ってもないこと。攻められて植民地化されるくらいなら、不平等でも認められた方がいい。両者の利害が一致した。結果ではないかと思います。 当時、アフリカまともな文字すらない状態。むろん軍事などは欧米より遅れていて、大砲も鉄砲もなかった。しかし、日本にも中国にも遅れてはいるけど大砲も鉄砲もあった。この違いは大きいと思います。 「攻めやすかったから攻めた。」ということでしょうね。
お礼
「攻めやすかったから攻めた。」とは、実に分かりやすいです。 ご回答ありがとうございました。
お礼
なるほど。コストパフォーマンスと国力の限界ですか。 確かに、いくら欧米とは言え、それだけの力があるとは思えませんですしね。 ご回答ありがとうございました。 また、時代を書かなかったというのは失礼しました。