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電源のプルダウン抵抗やコンデンサの定数の決定方法
レギュレータからデバイスに電源を供給する回路において、 任意の時間以内に供給する電源を立上げる/立下げたい場合、 レギュレータ出力端子に配置する部品の定数を 計算から求める場合にはどのように考えれば良いのでしょうか? 例えば、レギュレータ出力に100uF、0.1uFのバイパスコンデンサと 1KΩのプルダウン抵抗を接続した場合に電源(3.3V)の立上がり/立下がり時間は どのように見積もればよいのでしょうか? (デバイス側の容量成分は数pF程度) 単にCxRで求まるという訳ではないと思っていますが。。。 ご回答お待ちしております。
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どれくらいの時間オーダでの立上がりが必要なのでしょうか。比較的短時間(0.1秒以下)であれば以下で計算できます。 出力側のコンデンサに電荷がない状態で三端子レギュレータに電源投入すると、規定の電圧に達するまで、コンデンサは定電流充電されます。その電流は三端子レギュレータの最大出力電流 Imax です(これは入出力電圧差と接合温度で変わります)。 出力側のコンデンサ C (F) と並列に抵抗R(Ω)がついているときの出力電圧 Vout (V)は、Imax が一定と仮定すれば Vout = Imax*R*{ 1 - exp(-t/C/R) } という変化になります。これが三端子レギュレータの規定の電圧 V0 (V) に達するまでの時間(立ち上り時間) Tr (s) は Tr = C*R*ln{ Imax*R/( Imax*R - V0 ) } で表わされます。この場合、R > V0/Imax としないと出力電圧は永久にV0に達しません。V0 = 3.3V、R = 1kΩ、C = 100μF のとき、Imax = 0.1A で Tr = 3.3ms、Imax = 1A で Tr = 0.33ms になります。 一方、三端子レギュレータの入力を遮断したときの出力電圧の変化は、三端子レギュレータの出力側から内部を見た抵抗(これも出力電圧で変わりますが)を Rout(Ω)とすれば、V0 で充電された C の電荷が、R と Rout の並列抵抗で放電されるときの電圧変化になるので Vout = V0*exp( -t/C/r ) という立下り特性になります。r = R*Rout/( R + Rout ) です。 V0 が完全に0になるには無限の時間がかかりますが、V0 の10%まで落ちた時間を立下り時間 Tf (s) と決めると Tf = ln(10)*C*r = 2.3*C*r となります。 Rout = ∞、R = 1kΩ、C = 100μF のとき Tf = 0.23s になります。 立ち上り時間を長くしたい場合、Cを極端に大きくしなければなりませんが、そうすると、三端子レギュレータの熱保護回路が働いてしまう可能性があるので、上述のような方法でなく、三端子レギュレータの電圧制御端子の電圧を徐々に上げたり下げたりする方法が良いと思います。ただし、この方法では、三端子レギュレータの最低出力電圧(出力電圧固定型はV0、可変型は1.25V)未満には出力電圧を絞れません。、別に負電圧電源を用意すれば、出力電圧を0に絞ることはできますが回路が複雑になります。 三端子レギュレータの最大出力電流はここ(http://www2.renesas.com/maps_download/pdf/G12702JJAV0UM00.pdf)の25ページの図6-4に一例が 出ています。電圧制御端子で出力電圧を徐々に上げる方法は、同じ資料の16ページ(8. スロー・スタートアップ回路)に出ています。
お礼
ありがとうございます。 まず、Vout = Imax*R*{ 1 - exp(-t/C/R) } にたどり着けませんでした。。。 もう少し頭の中を整理してから再度質問させていただきます。