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ローパスフィルターとハイパスフィルターの作用とは?
- ローパスフィルターやハイパスフィルターは、スピーカーの周波数帯域を制限する役割を持ちます。
- これらのフィルターは設定した周波数までで音をカットすることができ、スーパーツイーターやサブウーハーによって使用されます。
- ただし、クロスオーバーパスや設定した周波数帯域によって、メインスピーカーの適切な設定が必要です。
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>> スピーカーのどの部分に作用することで、周波数帯域をカットしているのでしょうか? // 一般論として、コイル(インダクタ)は高周波に対して抵抗値が増える、という性質があります。逆に、コンデンサ(キャパシタ)は低周波に対して抵抗値が増える、という性質があります。 従って、スピーカーと直列にインダクタを挿入すれば、高周波の音声はスピーカーまで到達しなくなります。また、スピーカーと並列にキャパシタを挿入すれば、低周波はスピーカーまで到達しますが、高周波はより抵抗値の低いキャパシタを通ってショートします(ハイカット=ローパス)。反対に、直列にキャパシタを挿入し、又は並列にインダクタを挿入すれば、低周波を遮断するように働きます(ローカット=ハイパス)。 以上が、パッシブ型の帯域分割回路です(電子回路でインダクタはL、キャパシタはCと表記するので、LC回路・LCネットワークなどと言います)。 これに対して、多くのサブウーファーはアンプ内蔵型です。そのアンプの前段階でハイパス、ローパスを決めます。この場合、キャパシタはそのままですが、コイルの代わりに純抵抗を使います(純抵抗はレジスタ、Rで表すので、CR回路・RC回路と言います)。 これらは、いずれも「共振作用」という電気回路の作用を利用しています。 >> その値から減衰していくということなのでしょうか? // おおむね、そういう認識で合っています。 遮断の急峻さを表すのが、減衰率です。たとえば、クロスオーバー周波数が100Hzのローパスフィルタで減衰率が「-6dB/oct.」とあれば、1オクターブ下すなわち50Hzで6dB減衰、2オクターブ下の25Hzで12dBの減衰、という意味です。 「-6dB/oct.」を「1次のフィルタ」、「-12dB/oct.」を2次、「-18dB/oct.」を3次、「-24dB/oct.」を4次と言います。 1次のフィルタは、Cが1個(ハイパス)又はLが1個(ローパス)です。2次はCとLが1個ずつ(ハイパスならC直列・L並列)、3次はC2個・L1個(ハイパス)又はL2個・C1個(ローパス)の組合わせ、4次はCとLが2個ずつ、です。 一般的には、共振周波数が重なるとピーク/ディップが生じるので、2次以上では共振周波数をずらします。どの程度ずらすかには何種類かの流儀があり、同じ「4次のフィルタ」でも実際の動作は若干異なります。 さらに急峻なフィルタが必要な場合、「楕円関数フィルタ」などと呼ばれる方法で設計され、-120dB/oct.のローパスフィルタを持ったスピーカーなどもありますが、あまり多くはありません。コンピュータを用いれば、文字通り「ぴたりと出なくする」ことも不可能ではありません。 フィルタが急峻であるほど「カブリ」が減るので、位相のズレを気にする必要が少なくなります。しかし、ある周波数を境に突然音質が変わることがあるので、どちらが良いかはケースバイケースです。業務用のRCフィルタ(アクティブクロスオーバー。チャンネルディバイダ)は、何種類かの特性を切り替えられる機種があります。 >> クロスオーバーパスが40Hz~140Hzのサブウーハーとハイパスフィルターが20kHzまでのスーパーツイーターを用いるとき // (1)(2)いずれのケースも、「実際の製品次第」です。なぜなら、カタログ上の「周波数特性」というのは非常に曖昧なので、目安にはなり得ないからです。 すなわち、周波数帯域が40Hz~30kHzでも、「-10dBポイントでの値」だと、40Hzの音はほとんど再生されていないに等しい音量だと言えます。そのようなスピーカーよりは、50Hz~20kHz (-3dB)のスピーカーの方が、よりフラットな特性だと言えます。 しかし、それでもなお、「表記外の帯域でどうなっているか」は全く不明です。50Hz~20kHz (-3dB)のスピーカーの場合、その先で急激に減衰していて40Hz(-10dB)かも知れないし、あるいは25Hz(-10dB)かも知れません。 また、一定「以上」の音量が得られることは分かっても、反対に「不必要に出過ぎることがない」という保証もありません。たとえば50Hz~20kHz (-3dB)でも、2kHzで+5dBのピークがあるかも知れない訳です。高級なスピーカーになると「プラスマイナス3dB」といった形で、ピークがないことも保証しています。 スーパーツイーターに関しては、高音の品質が良くない大口径フルレンジ以外では、使用する必要はないでしょう。人間にはコウモリの声は聞こえないからです。大口径のスピーカーは、一般に高音の指向性が良くないので、ツイーターを付加する意味があります。 それ以外の場合、クロスオーバー周波数が20kHzのスーパーツイーターは、上述のように、ハイパスフィルタの「効きの甘さ」によって、その1オクターブ下である10kHzの音も再生しています。スーパーツイーターによる音質の変化は、これによるところが大きいと考えられるので、メインスピーカーの品質が高ければスーパーツイーターは不要で、むしろ干渉による音質劣化のほうが問題でしょう(もっとも、客観的には歪みの多い音のほうが好みに合う、という人もいます)。
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- bougainvillea7
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2wayを構築する時はLCネットワークと、マルチチャンネルデバイダーを使うことになりますが、音質面、スピーカーの能率を合わせる等LCでは問題も多いため低域分割にはchデバイダーを使った方が簡単かつ高性能のものが出来ます。 >設定した周波数までで、ぴたりと出なくなる値をしめしているのでしょうか? それとも、その値から減衰していくということなのでしょうか? 周波数を繋げるのですからぴたりと付くわけではありません。 -3dbを重ねると1になるというのは分かると思いますが、急峻な減衰カーブを得るために-24db/oct、-18db/oct、-12db/oct 、6db/oct のデバイダがあります。 マルチアンプはそれぞれスピーカーの得意帯域だけを再生させるので、低域再生はfoの低いほうが有利です。 >(1)のメインスピーカーでないとうまく設定することはできないでしょうか? したがってサブウーハーは高域再生を気にすることはありません。 人間の可聴帯域は40hz~20khzと言われているため、高域50khzというのは無意味?だと思います。 参考までに減衰カーブ表を載せておきます。
お礼
ご回答ありがとうございます。 chデバイダーですか…。良く分からないのですが、検討してみます。しかし、知らなかった情報を有難うございます。 マルチアンプはかなり上級者のような気がするのですが…。いつかはやってみるかな?
- HAL2(@HALTWO)
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(2) のスピーカーでも (1) と同様に設定できます。 サブ・ウーファーの方は 40Hz から 140Hz までの任意の設定値から下の帯域をメイン・スピーカーに重ねますが、サブ・ウーファーのクロスオーバー・ネットワークは通常 24dB/oct などといった急峻なロー・パス・フィルターを構成しているので設定値から上の帯域は殆ど重なりません。 一方スーパー・ツィーター用ハイ・パス・フィルターは 6dB/oct や 12dB/oct などの比較的減衰率の浅いハイ・パス・フィルターを用いますので、例えば 12kHz 6dB/oct のハイ・パス・フィルターを用いた場合、6kHz で 1/4、3kHz で 1/16 の電力がスーパー・ツィーターに供給されてスーパー・ツィーターからそれらの音が出ています。 つまりメイン・スピーカーとスーパー・ツィーターの音は (1) でも (2) でもハイ・パス・フィルター設定周波数の 1 オクターブ、2 オクターブ下の領域から音が重なっています。 スーパー・ツィーターが受け持つ帯域は本来「音色を判断できない」超高域なのですが、実際にはスーパー・ツィーターを加えることによって「高域の音色が変化する」場合が多く、その理由は大抵「音色を判断できる領域までスーパー・ツィーターからの音がメインス・ピーカーの音に被っている」のが原因です。 被っていてもその方が心地好い音がするのであれば、その方が正解であり、クロスオーバー周波数を 1 オクターブ以内で厳密に調整しようと考えたりする必要はありません。 参考に CR ロー・パス・フィルターの自動計算ページを記しておきます。 四角に適当な数値を入れて計算させると周波数特性グラフも表示されますので、御覧ください。
お礼
ご回答有難うございます。 スーパーツイーターの追加についてどうしようか迷っていたので、有難うございます。 周波数特性グラフも利用させてもらいます。 後は、やはり試聴して決めようと思います。
お礼
ご回答有難うございます。 ド素人なので、とてもわかりやすかったです。あとは、実際に聞いてみて決めようと思います。