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3次方程式の1つの解から他の解を導く公式
有理係数の整式 f(x)=x^3+ax^2+bx+c は有理数の範囲で因数分解できなく, d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2) が有理数であるとする. このとき,方程式 f(x)=0 の1つの解をθとするとき,他の解をθの最低次の整式として表せ. (答)(-1/2)(θ+a)±(1/2d){2(-a^2+3b)θ^2+(-2a^3+7ab-9c)θ-a^2b-3ac+4b^2} dはどこから出てきたのかも含めて、最低次の整式が答えのようになる計算ががまったくわかりません。
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有理係数三次方程式 F(x)=0 が異なる3実解 α, β, γ を持つとして、 α, β, γ の内任意の1個を θ とすると、他の2個が f(θ), g(θ) と表されるような有理係数多項式 f, g で最低次数のモノを求める。 F(x)=0 の解集合が {α, f(α), g(α)} とも {β, f(β), g(β)} とも {γ, f(γ), g(γ)} とも書けることから、 f(α)=β, f(β)=γ, f(γ)=α または α=f(β), β=f(γ), γ=f(α) でなければならない。なぜなら、 例えば f(α)=β、f(β)=α だとすると、g(γ)=γ ということになり、 {γ, f(γ), g(γ)} の元が3個でなくなってしまうから。 α=f(β), β=f(γ), γ=f(α) の場合は g(α)=β, g(β)=γ, g(γ)=α となるから、f と g の名前を適切に交換することで f(α)=β, f(β)=γ, f(γ)=α とできる。このような f を求めよう。 ところで、題意ようなの多項式 f, g が存在したとすれば、 θ が三次の消去多項式を持つことから、f, g を夫々 F で割った余りも 題意を満たす。よって、最低次数の f, g は二次以下である。 f(x) = Ax^2 + Bx + C と置く。 f(α) = Aα^2 + Bα + C = β, f(β) = Aβ^2 + Bβ + C = γ, f(γ) = Aγ^2 + Bγ + C = α. となる訳だが、これは、α, β, γ についての一次方程式であり、 α, β, γ が夫々異なるという条件下では正則となる。 実際に解くと、 A = { (α^2 + β^2 + γ^2) - (αβ + βγ + γα) } / D, B = { (αβ^2 + βγ^2 + γα^2) - (α^3 + β^3 + γ^3) } / D, C = { (α^3β + β^3γ + γ^3α) - (α^2β^2 + β^2γ^2 + γ^2α^2) } / D, D = (α - β)(β - γ)(α - γ). となる。 A の分子は、α, β, γ の対称な多項式だから、解と係数の関係により F の係数の代数式で表される。よって有理数である。 したがって、A が有理数であることは、D が有理数であることと同値。 (α^2β + β^2γ + γ^2α) - (αβ^2 + βγ^2 + γα^2) = D, (α^2β + β^2γ + γ^2α) + (αβ^2 + βγ^2 + γα^2) = (α + β)(β + γ)(α + γ) - 2αβγ. という恒等式が成立つことから、D が有理数であれば、 (α^2β + β^2γ + γ^2α) と (αβ^2 + βγ^2 + γα^2) も有理数であり、 B も有理数になる。 連立方程式が C = { (α + β + γ)(1 - B) - (α^2 + β^2 + γ^2)A } / 3 と変形できることから、A, B が有理数であれば、C も有理数になる。 以上より、f が有理係数である必要十分条件は D が有理数であることと判る。 D は F の「差積」と呼ばれ、F の判別式の √ であることが知られている。 …後半、具体的な式計算の話にしてしまったので、 高次方程式への一般化には向かない考察になってしまった。
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- alice_44
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三次方程式が有理数の範囲で因数分解できると、 3個の解が、ひとつの解の有理係数多項式では表せなくなるから。 例: (x - 1)(x^2 - 3) = 0. √3 を 1 の多項式で表せない。 判別式は、何でだろう?
お礼
ありがとうございます。 僕はわからないことだらけです。 そもそも問題文に書いたθの整式とは、有理数係数に限定しているかどうかがあいまい。 http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/solution/solution3.htm のなかほどに、(記号は僕にあわせて) 3次方程式x^3+ax^2+bx+c=0が異なる3実数解を持ち一つの解をθとするとき、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)とおくと、他の解は、a,b,c,dの有理式を係数とするθの二次式で書ける、 とあります。 alice_44さまは前の投稿で、有理数係数3次方程式x^3+ax^2+bx+c=0が具体的に与えられて、有理数体上既約のとき、一つの解をθとすると、他の解は有理数係数のθの二次式で書けるとおっしゃいました。 しかし、上記のことが正しいとすると、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)が有理数でないとき、θの二次式は有理数係数でなくなると思います。 前の質問で、No.1さんが、3次方程式がθを解にもつなら、(x-θ)(二次式)=0と因数分解し(実際に割り算、もしくは組立除法)、二次式=0を解けば他の解がθを用いて表されるとおっしゃっていました。 ただそれだけだと、根号がついたままです。 根号内はθの整式ですが、3次方程式の解がθであることを用いて、必要なら簡約(次数下げ)すると、根号内はθの二次式になります。 他の解がθの整式で表されるためには、根号内がθの平方式であればよく、つまり、判別式が0のときに限られるようにも思います。 他の解がθの有理数係数の整式で表されるためには、さらなる条件が必要にも思います。 しかし、他の解がθの有理数係数の整式で表される条件は、 サイトでは、元の3次方程式が異なる3実数解を持ち、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)が有理数であること、 alice_44さまは、元の3次方程式が有理数係数だと限定して、それが既約であること、 この問題の出題者は、元の3次方程式が有理数係数だと限定して、それが既約かつ、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)が有理数であること、 と主張します。 4通りの意見があり、完全に混乱しています。
- alice_44
- ベストアンサー率44% (2109/4759)
前回質問の A N0.3 さんのリンク先(テキストの丁度まんなか辺り) に書いてありましたよ。
お礼
ありがとうございます。 紹介されたサイトでは、3次方程式が異なる3実数解を持つという条件で、また、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)においては何の条件もありませんでした。 この問題で、3次方程式が有理数の範囲で因数分解できなく,また、d=√(a^2b^2-4a^3c+18abc-4b^3-27c^2)が有理数であるという条件をつけるのはなぜでしょう?
お礼
ありがとうございます。 答えは分かりましたが、この問題は何かの意味があるのでしょうか。 x^3-3x+1=0 のひとつの解をθとするとき、他の解をθの二次式f(θ)、g(θ)とすると、 f(f(θ))=g(θ),f(f(f(θ)))=θ g(g(θ))=f(θ),g(g(g(θ)))=θ というような性質を持つと思います。 つまり、θの整式をmod θ^3-3θ+1で考えて、 f(f(f(θ)))=θ となるようなθの整式fを求める問題と思います。 つまり、f○f○fが恒等関数となるような合成関数の方程式と解釈できるとは思いました。