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監査論の監査手続きについて

監査論の監査手続きで、 「次期の売上を当期に計上していないかどうかを調べるために、 期末前の売上伝票と、該当する商品の出荷報告書の日付を比較する。」 というのがあるのですが、出荷報告書と照らし合わせるとなぜ、次期の売上を当期に計上していないか? 分かる事が出来るのでしょうか? 出荷報告書と売上伝票の関連が良く分かりません。 よろしくお願いします。

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回答No.3

>当期の売上伝票と該当する出荷報告書を確認して、出荷報告書が次期の日付になっているものを探す?という事なのでしょうか? その通りです。 >次期の売上伝票を見たとしても、出荷報告書が当期の日付になっている事はあったとしても?(こんな事はあるのでしょうか?) あり得ます。これは当期に計上すべき(出荷日が当期なので)売上なのに、次期に繰延べている場合です。とはいっても、上場企業は収益が多いほうがよいと考えられているので、あまり行われません。上場企業で行われるのは、次期に売上が急速に落ちることが分かっている場合です。他方、監査を受ける必要のない企業では節税のためよく行われ、税務署に見つけられることが多いです。 >次期の売上伝票を見たとしても、次期の売上伝票の日付と該当する出荷報告書の日付は次期になっているのは当たり前なので、見ても仕方が無いという事でしょうか? 当たり前ではありません。手続を行うと期間帰属の適切性のチェックに役に立ちます。 上述の通り、売上伝票の日付は次期でも、対応する出荷報告書の日付が当期ということはあり得ます。当期に収益が発生し過ぎたから、次期に回そうという場合です。したがって、期末日前の日付が書かれた売上伝票(先行売上発見のため)と期末日後の日付が書かれた売上伝票(繰延された売上を発見するため)をそれぞれ対応する出荷報告書と突き合わせて、初めて売上の先行計上も繰延もない→売上の期間帰属は適切といえるのです。 具体例を示します。 現在は×1年度末であり、当社は売上の認識基準として出荷基準(出荷報告書の日付)を採用しているとする。当社の×1年度・×2年度の取引は下の6つのみとする。 売上の期間帰属の適切性を調べるために、まず売上伝票から3月31日と4月1日の売上分を拾う(もう少しチェックする日付を増やすこともある)。次に、対応する出荷報告書の売上日付を拾う。両者の日付を突き合わせ、×2年度に計上すべき売上を先行計上していないかor×1年度に計上すべき売上を繰延べていないかチェックする。 ×1年度 売上高(会社が示すP/Lの売上高…4,500円 P/Lのあるべき売上高…6,500円)  売上伝票日付           出荷報告書日付  3月31日   A社 1,000円    3月31日  3月31日   B社 1,500円    4月1日※×2年度に計上すべき売上。  3月31日   C社 2,000円    3月31日 ×2年度 売上高(会社が示すP/Lの売上高…9,000円 P/Lのあるべき売上高…7,000円)  4月1日    A社 2,500円    4月1日  4月1日    B社 3,000円    4月1日  4月1日    C社 3,500円    3月31日※×1年度に計上すべき売上。 この表からわかるように、次期に計上すべき売上が当期(×1年度)に先行計上されていないか調べるには、×1年度中の日付が書かれた売上伝票と対応する出荷報告書を突き合わせる必要があります。問題文のように次期の日付が書かれた売上伝票と対応する出荷報告書を突き合わせても、×1年度に計上すべき売上の計上漏れが判明するだけです。

sinkocyo
質問者

お礼

本当に詳しく教えてくださったおかげで、 やっと理解出来ました。 例などもかなり丁寧に書いてくださり、イメージしやすかったです。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

回答No.2

追加の質問に対する回答です。 売上伝票の日付ですが、日付のズレは起こらないと考えてもらって結構です。なぜなら、伝票の日付欄には取引発生日を記入するのであって、作成日を記入するのではないからです。 多くの企業では伝票を作成した日付を伝票の日付欄に書くのではありません(もちろん作成日を記入しても間違いとまでは言えませんが、P/Lに載せる売上の範囲は実際の引渡日で判断するので、企業にとって集計が面倒になるだけです。記入日と計上日両方書くフォームはありえます。)。その企業がとっている収益認識基準に照らして実現した日を記入します。 例えば、出荷基準を採用している場合で、クロネコに渡したのが3月31日の19時とします。出荷報告書には(時間まで書くかどうかは企業によるが)3月31日と書きます。この日、経理担当者はもう帰宅し売上伝票を起こせないとします。そして、翌日の4月1日に経理担当者は売上伝票を書くとします。この場合、経理担当者は売上伝票の日付欄に出荷日の3月31日と書きます。 余談として…フロー項目ではなく、現金などのストック項目で考えるとわかりやすいです。 例えば、支払手形の決済金を手渡しで払うとして、3月31日に手持ちの現金1000のうち現金100を支払いました。出金伝票は4月1日に書きました。じゃあ伝票書いたのが来期だから、当期末の現金残高は1000でいいか…何か変ですよね?B/Sの現金は900だろ!と言いたくなります(笑)

sinkocyo
質問者

お礼

詳しい回答ありがとうございました。 分かったようで分からないというのが今の現状でぼやけた状態です。 問題を解いていて、人に説明しようとしてもうまく言えないからです。 このような疑問を持ってしまった問題に関して教えてください。 問題. 「当期の損益計算書に計上されている売上高の中に、次期に計上すべきものが計上されていないかどうかを 確かめるために、次期の売上伝票の日付と該当する商品の出荷報告書の日付を確認する。」 回答.× 「監査人が当期の売上高の中に次期に計上すべきものが計上されていないかを確かめるのであれば、 次期の売上伝票を母集団とせずに、期末日近くの売上伝票を母集団として 関連する出荷報告書の日付と比較する必要がある。」 ――――― 当期の売上伝票と該当する出荷報告書を確認して、出荷報告書が次期の日付になっているものを探す?という事なのでしょうか? 次期の売上伝票を見たとしても、出荷報告書が当期の日付になっている事はあったとしても? (こんな事はあるのでしょうか?) 次期に計上すべきものが計上されていないかどうかを確かめたければ、次期の売上伝票を見たとしても、 次期の売上伝票の日付と該当する出荷報告書の日付は次期になっているのは当たり前なので、 見ても仕方が無いという事でしょうか? ぼやけているので、日本語がうまくまとまっていませんが、何かアドバイスください。 よろしくお願いします。

回答No.1

 販売に関わる部門には、(1)販売部門(お客からの注文を受けたり、勧誘に行くいわゆる営業)・(2)出荷部門(販売部門から連絡をもらい、実際に製品・商品を倉庫から送り出す部門)・(3)経理部(出荷部門から連絡をもらい、売掛金/売上の仕訳を切る部門)の3つがあります。    業務の流れは、上記の部門を順に回っていきます。業務の流れを説明します。 まず、(1)販売部門がお客からTEL・FAX・相対で注文を受けます。そして、TELの場合は受注メモを作り(作るというより、電話の内容を紙の切れ端とかに書き留めることです)、FAX・相対の場合は注文書をもらいます。この受注メモ・注文書を見ながら、(1)販売部門では出荷指図書((2)出荷部門に、受注したからA商品5個をクロネコヤマトに渡してとお願いする紙)を作成し渡します。これと同時に、注文請書(確かにA商品5個の注文を承りましたと得意先にお知らせする紙)を作り、得意先に渡します。  (2)出荷部門は出荷指図書に基づいて、A商品5個を倉庫から引っ張り出し、クロネコに渡します。しばらくして、(2)出荷部門は得意先から商品受け取りましたという受領書を受け取ります。受領書・出荷指図書に基づいて、(2)出荷部門は出荷報告書(A商品5個を××社に売り上げたので仕訳してくださいと経理部門にお願いする紙)を作り、(3)経理部門に渡します。  (3)経理部門は出荷報告書に基づいて売上伝票を作ります。これが会社側の行う出荷報告書と売上伝票の照合です。そして、得意先に売掛金の請求書を送ります。売掛金が入ってきたら、入金伝票を作ります。  なぜ出荷報告書と売上伝票の照合で期間帰属の証拠を得られるのかといえば、予め、会社業務がミスなく行われているという証拠を入手したうえで、出荷報告書と売上伝票の日付・金額を照合するからです。  詳しく言うと、会社の業務の流れの中では、その都度部門責任者等の上司からチェックを受けます。このチェック(いわゆる内部統制の一つ)がうまく機能していれば従業員不正やミスを防ぐことができます。売上取引量は通常膨大ですから、内部統制に依拠した監査を行わざるを得ません。内部統制に依拠するために、内部統制の整備状況・運用状況を確かめる手続きが行われます。これにより、業務は正確に行われているとの確信を得ることができます。そのうえで、会計士も経理部で行われたように出荷報告書と売上伝票の照合を行います(もちろん一部のサンプルのみ)。その結果、日付・金額の整合がチェックし不正・ミスが無ければ、売上の期間帰属を確かめられます。ミスがあれば、内部統制の評価を引き下げ、実証手続のサンプル数を増やすなどします。    補足として、会社業務を部門に分けているのは、毎日同じことをさせて慣れさせ、効率を追求する(経営学でいう専門化の原則)とか、上司が面倒を見きれる範囲を限る(統制の幅)とか色々ありますが、会計との絡みでいえば特に横領・不正を防止すべく相互チェックするためです。また、共謀が起きにくいように何年か経てば、部門異動させられることが通常です。

sinkocyo
質問者

お礼

詳しい内容ありがとうございます。 確認の為の質問なのですが、 >(3)経理部門は出荷報告書に基づいて売上伝票を作ります。 >これが会社側の行う出荷報告書と売上伝票の照合です。そして、得意先に売掛金の請求書を送ります。 >売掛金が入ってきたら、入金伝票を作ります。 売上伝票を作った時に、売上が計上されるから、 出荷報告書の日付<=売上伝票の日付 となっており、 期末前の売上伝票を調べるから3月末締めの会社なら、 3/30,31等の売上伝票を調べる。 (4/1,2等の売上伝票を調べても、これは次期の売上だから調べなくてよい。) 3/30,31の売上伝票を調べて、出荷報告書が4/1だったら、これは次期の売上だから、修正を行うという事でしょうか? あくまでも売上伝票を日付の中心と考え、出荷報告書の日付が3/31とかだとしても、売上伝票が4/1だったら次期の売上となるのでしょうか? よろしくお願いします。

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