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シャーロックホームズについて

シャーロックホームズの冒険にある赤毛同盟で、赤毛の店主を午前中に別の場所に誘い出し、その間に銀行の金庫室まで穴を掘って金貨を盗むという話であることはわかりました。 赤毛は、イギリスでは文化的に差別の対象となっていること(植民地の虐げられた人たち)とトンネルを掘ってフランスのナポレオン金貨を盗むことは、当時のフランスからの英仏海峡トンネル構想による侵略恐怖をもじっているのではないかと思うのですが、考え過ぎなんでしょうか。 また、どうしてシティ(特別区)において、メトロポリタン警察の管轄なのに、スコットランドヤードが出てくるのでしょうか。 詳しい方、ご教授お願いします。

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  • DieMeute
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回答No.1

真実は今は亡き原作者のコナン・ドイルにしかわからない事でしょう。 何かしらコナン・ドイルの未発表の小説に関する文章が発見でもされれば、わかる時がくるかもしれません。 赤毛やトンネルについて質問者様の考えのとおりかもしれません。 スコットランドヤードもただコナン・ドイルが管轄を知らないか間違っただけかもしれません。 ただ、次のような考え方もできると思います。 まず赤毛と差別の関係を意図的に盛り込んでコナン・ドイルが小説を書いたかどうか問題です。 赤毛の店主はワトソンによれば、太りすぎで平均的な英国商人に見えたとあります。 太っているのだから食事に困ってはいないでしょうし、服装もそこそこのものを着ているという事でしょう。 また、商売がうまくいってはいないと言っても自分で店を持ち使用人がおり、料理と掃除をする娘(メイド?)を雇っているとあります。この暮らしぶりは、この時代で中流階層に属する人の生活です。 さらにはこの店主は秘密結社フリーメーソンの会員です。フリーメーソンは誰でも入れるわけではないのに、その組織に属しています。 これらの事からは店主が赤毛ゆえに差別されているとか、差別ゆえに困っているとは読み取れません。 赤毛と差別の関係を意図的に作品に盛り込んだとしたのなら、店主のこうした設定が不可解です。 なお、赤毛と植民地が果たして強い関係で結びつくのかも疑問です。 イギリスで古くから赤毛への差別はあったそうですが、そもそも赤毛が一番多いのは白人だそうです。つまり植民地の人だから赤毛というわけではないし、赤毛が多いわけでもありません。植民地に白人が入植したから赤毛が生まれるというわけでもありません。植民地とは関係なく赤毛の差別はあったという事です。 英仏海峡トンネルと銀行の金貨についてですが・・ コナン・ドイルの生きていた時代にあったトンネル計画は、イギリス・フランス合同の計画であり1881年にはイギリス側からもトンネルが掘られています。 結局、計画は中止になりますが、イギリスからも掘っていたのにそれを無視し、フランス側からのトンネルだけを取り上げ、その侵略の懸念という意図を作品に反映させる事が果たしてあるのか疑問です。 そもそもイギリス侵略という事なら奪われる財産はイギリス独自の物でなければ、フランスに利益はありませんし、イギリス市民にしても危機感と懸念が生じないと思います。 しかし、それを反映させるにしては、作中の銀行にあるのは、イギリス独自の財産ではなく、フランスから借り入れたナポレオン金貨です。元はフランスの財産だし、借り入れだから、後には返さないといけません。そういう類の金貨で、フランスの脅威の存在を果たして表現するものなのか疑問です。 シティにスコットランドヤードが出てくる件ですが、銀行はシティですが、赤毛の店主のお店はシティに近いコバーグスクエアで、シティではありません。ここに関してはスコットランドヤードの管轄であり、銀行はシティですから二つの管轄に跨った事件という事になります。 ですからスコットランドヤードが出てきてもおかしくありません。まして犯人はスコットランドヤードが長年追いかけていた犯罪者です。 ただシティも出てきておかしくない筈の事件だと思います。これに関しては良い方向で考えれば、作中の名も無いない警官の何人かはシティの警官だったという捉え方もできると思います。あえて所属を書く必要もないとコナン・ドイルが判断したとか。 また、スコットランドヤードとシティで何らかの交渉が行われ、この時の全権をスコットランドヤードが握る事になったとか。 またはスコットランドヤードの警部が手柄欲しさに独断で動いたとか、色々可能性は考えられると思います。 長々と書きましたが、これらの解釈の仕方は全部間違ってる可能性も勿論あります。 結局、小説を書いた作者コナン・ドイル本人にしか真実はわからない事なのだと思います。