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電気・電子回路学の質問です。
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かなり大雑把に説明いたしますね。この図のようにオペアンプの出力を反転入力端子(-の入力のこと)に戻す形の回路を負帰還ループと呼びます。負帰還ループを組むと反転端子の電圧を非反転端子(+の入力端子)の電圧と等しくなるように出力電圧voは決まります。ここで、非反転端子はGNDに繋がってますから0Vです。ですから図の回路の反転端子は、0Vになるようにvoが出力されるように動作します。また、オペアンプの入力端子には電流はほとんど流れないように動作します。これを踏まえてみてみます。 今、回路にはviが与えられています。そしてこのviが正(プラス)の電圧がかかってるとします。反転端子は0Vになるように動作しますので、R1には電圧viがかかっている事になります。ですから、抵抗R1には電流 i=vi/R1・・・(1) の電流が流れます。 さて、この電流iは、理想的なオペアンプでは入力端子には流れませんから(実際のオペアンプは入力バイアス電流といって微小は電流が流れる)抵抗R2が無ければ、コンデンサCへ流れるわけです。ここで、コンデンサ(コンデンサの初期状態として電荷Q=0)の両端の電圧Vは、V=Q/C,(Q=∫idt) V=1/C∫idt・・・(2) となります。 さて、回路の電流の流れる方向から見てみると、viが正(負)であれば、反転端子を0Vにするためにはvoは、負(正)になるはずです。ですから今、+viなら-voと表せます。 すると、(2)の式は、vo=-1/C∫idt ・・・(3) と表せます。 よって、(1),(3)より vo=-1/C∫vi/R1 dt=-1/(CR1)∫vi/R1 dt・・・(4) となり、出力電圧voは、入力電圧viの積分したものとなります。そして、その比例定数が-1/(CR1)となりました。 >完全積分回路の問題点って何かあったら教えて下さい。 ここまでの説明は、理想オペアンプの入力端子には電流が流れない、“0”として計算してきましたが、実際には微小な電流(入力バイアス電流)が流れています。すると、式(2)にiにバイアス電流Δiが加算されるのが現実となります。Δiが微笑であってもコンデンサに時間と共に電荷が溜まって行きコンデンサの両端の電圧として現れてきてしまいます。これが完全積分回路の問題点です。ですから、現実的には大きなR2 (R1<<R2) を入れて、Δi分お電流によって溜まったコンデンサの電荷を消費するようにします(ちょっと厳密ではないですがイメージとして理解しておいてください)。 分かりにくい説明ではありますが、こんな感じでなんとなくイメージとしてつかんでいただければ幸いです。
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- e-eg6_001
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No1です。式(4)を書き間違えてました。 申し訳ないです。式(4)は、 vo=-1/(CR1)∫vi dt でした。。。 参考になれば幸いです。
- inara1
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「完全積分回路の問題点」というのは、R2 を取り去った積分回路を、現実のオペアンプで作ったときの問題点という意味でしょうか。だとしたら以下の点になると思います。 (1) オペアンプの利得が無限大でないための誤差 ・入力信号にステップ状に変化する電圧を加えたとき、出力電圧の変化率が、完全積分器と異なる ・入力信号に高周波信号を加えたとき、出力電圧の振幅や位相が、完全積分器と異なる (2) オペアンプの入力オフセット電圧と入力バイアス電流がゼロでないことによる誤差 ・入力電圧がゼロのときの出力電圧がゼロにならない ・周囲温度が変わったとき、入力電圧がゼロのときの出力電圧が変動する ここ(http://www.riam.kyushu-u.ac.jp/gikan/report/04/sekibunki.pdf)に、そのような完全積分回路の問題点を解析した結果が出ています。
お礼
なるほど、実験中でR2を取り除いて実験した時に、オシロスコープに変なバイアスが出たのは零じゃないからだったのか。。。。 ありがとうございます!!
お礼
ありがとうございます! これを生かして、これからの実験にも取り組んでいきたいと思います!!