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先行行為による罪とは?
- 先行行為による罪に問われるケースは、適切な努力をせずに誤った方法で救助を試み、結果的に死亡に至らしめた場合です。
- 法律によると、助かる可能性のある状況であっても、適切な救助努力をしなかった場合には罪に問われます。
- 個人の意見としては、目の前に死にそうな人がいて自分が救助できる知識がない場合でも、近くに専門家や救助を求められる人がいる場合は、その人に救助を依頼する方が良いと思われます。
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詳しく考えると難しい点なのですが 保護責任者遺棄等罪(致死罪も含む)における犯罪行為の主体、すなわち保護責任者とは、老年者、幼年者、身体障害者または病者を保護する責任のある者です。 具体的には、法令の規定、契約、慣習、事務管理、条理によって発生します。「知り合いを見捨てた場合」だけ成立するなどという見解は、判例・学説上ありません。 行為者自身の先行行為によって被害者を何らかの扶助を要する状態にした場合や、行為者が客体を保護する責任を引き受けたと認められる場合には、条理に基づく保護責任が発生します。もっとも、倒れている人を救護しようとして声をかけただけではさすがに法律上の保護責任は発生しないでしょう。なぜなら、声かけしただけで客体を保護する責任を引き受けたとは社会通念からしてもいえないからです。 先行行為とは保護責任という保護責任者遺棄致死罪の要件の一つを根拠付けるに過ぎず、先行行為があるからといって直ちに犯罪が成立するわけではありません。 救助努力をして結果的にだめだった場合には、保護責任者遺棄致死罪の遺棄行為または不保護行為がないことから、犯罪は成立しないでしょう。 押尾被告人(被告ではなく被告人)の事件は、事案を詳しくは知らないのでなんとも言えませんが、例えばすぐに救急車を呼べば十中八九助かったのに、麻薬を使用したことが発覚するのを恐れて自分で心肺蘇生を試みたが結局ダメだったという場合には、個人的には保護義務を果たしたとはいえないと考え、その他の要件を充足すれば、保護責任者遺棄致死罪が成立すると思います。 あと、関連して、不真正不作為犯における作為義務(保護義務)について、より実質的に先行行為や排他的支配を基準に判断し、保護責任者遺棄致死罪の保護義務も同様に解するという考えもあります。
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- jkpawapuro
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遺棄罪の遺棄というのは、どこかに連れていっちゃうっことだから、今回はあたらないです。 ですが保護責任者遺棄罪の遺棄だと、放置が遺棄になってしまいます。 (wikiに書いてありますよ。) それで保護責任者が何者かというのが、非常にややこしいいんです。 家族とかはわかりやすいんですけど、行動を共にしていたものとか、自分の行動の結果相手が保護を必要とした状態に陥ったものも含むんです。 知り合いの範囲ですが、ぶっちゃけ他人でも一緒に行動してたらアウトかと思います。 あと先行行為をしたものということで、倒れてる人を救護しようとして声かけした、これだけで保護責任者になってしまいます。 誤った救護で死んだ場合、保護責任者遺棄致死にはならないでしょう。 なるとしたら過失致死ですが、罪に問うだけの過失となると相当なものです。 告訴や起訴のケースあるのかな? なお私見ですが、今回のケースでは心配蘇生を行っていたようなので、保護責任者遺棄致死は無理があると思います。心配蘇生を行いながら通報は無理があるし、死体になってから119番しなかったからといって保護責任者遺棄致死ではないので。 まあ法律カテなんで、目の前に死にそうな人がいたら放置するべきと答えるのが正解でしょうねえ。 いざ死にそうな人を見たら、おもわず手を差し伸べてしまいそうですが。 もし綺麗な姉ちゃんなら尚更。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。 よくわかりました。 一応法律文には目を通しているのですが、頭の中で統合できなくて、「このケースは?」といった疑問がわいても、演繹して自分で答えを出す事ができません。余談ですが、法律関係の文は読むたびにそう思います。 厳密に法律にあてはめて考えると、先行行為をしてしまった場合、罪になる可能性は「ゼロではない」ので、自分の損得だけを考えると、放置するのが一番合理的という事になってしまうのですね。 ただ、そういった事件が裁かれるにあたっては常識というものも考慮されるので、善意を持って蘇生の努力をした場合、よほどとんでもない事をしていなければ、実際には罪になる事はあまり無いという事で良いんでしょうか。 それと、おそらく私の意図は回答者さまに伝わっていると思うのですが、自分の質問文を読み返すとうまく書けていないので補足しますと、私の質問は「先行行為を行ったために罪になる場合」についてで、押尾被告の事件とは何ら関係ありません。たまたまこの事件でこういう法律があるよと知っただけです。まぎらわしくてすみません。
- kumap2010
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>罪になるのは、適切に努力していれば助かったかも知れないものを誤った方法で救助しようとして死に至らしめた場合なのでしょうか。 違います。 罪になるのは「知り合いを見捨てた場合」だけ。 路上で目の前に知らない死にそうな人がいて、それを見捨てても罪にはなりません。 一緒にいた友人が死にかけているのなら、見捨てたら罪になります。 救助内容はあまり関係無く、助けようと思う気があったのなら罪にはなりません。 まあ普通は救急車を呼ぶことが第一の救助知識だと思いますが、 到着までに間違った心臓マッサージをしても罪にはなりません。
お礼
ありがとうございます。 その場合「知り合い」というのがどこまでなのかという事も難しいですね…。一緒に出かけた連れ、とか、ある程度人間関係があった事が証拠立てられる場合、ですかね。 知らない人が死にかけているのを拾って救助しようとして、結果的に死んでしまっても、善意でやった事が客観的に認められるなら普通は罪にならないのですね。
お礼
回答ありがとうございます。 読んだ上でよくわからないから質問したのですが、「扶助を必要とする者を遺棄した者は~」とあるので、それは「助ければ助かったはずの人」という事だから、それに手を出して助けられなかったら罪になるという事なんでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 まあつまり、法律や慣習上、保護する責任がある人という事ですね。 被害者を何らかの扶助を要する状態にした場合というのは車ではねてしまった場合とかそういう事ですね。 行為者が客体を保護する責任を引き受けたと認められる場合というのは、自分が病院に連れていきますと申し出た場合とかでしょうか。 その場合にも、よほど非常識な事をしない限りは(車に放置して遊びに行くなど)しなければ罪はならなく、予期できないトラブルや、高度な医学的判断ができなかったばかりに結果的に救助できなかったというような事では罪にはならないととらえて良いのかなと思います。 押尾被告の事件では、「救急車を呼ぶ」が最善策だという認識がありながら自己保身のためにそうしなかった事がポイントになるのでしょうかね。