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中国語のピンイン表記についての疑問
- 中国語の漢字の読み(音=ピンイン)について、ある疑問があります。
- 中国の首都「北京」と「台北」という単語の音の違いについて教えていただきたいです。
- 中国と台湾では、漢字の発音(ピンイン)が異なるのでしょうか?その背景も含めて教えていただけると嬉しいです。
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歴史的政治的背景をお答えします。 「ピンイン」は中華人民共和国政府がアルファベットを元に制定したものです。 なので、中華人民共和国の統治下にない台湾ではピンインは普通使いません。 「北」に限らず、漢字の標準中国語(日本では「北京語」と俗称されていますが、大陸では「普通話」、台湾では「国語」と呼びます。北京語が元になっていますが北京人の使う言葉とと完全にイコールではありません。)での発音は大陸でも台湾でも同じです。 Beijingはピンイン表記をそのまま英語表記に使っているのに対し、Taipeiは英語話者が耳で聞いた発音を写し取ったものを英語表記としたものです。 これらはあくまで英語表記であり、中国語の発音そのものを表しているのではないことをご理解ください。「Beijing」という表記は声調記号が付いていないのでピンインとはいえません。 なお、台湾では「注音字母」という発音記号を使って漢字の発音を表します。 どんな記号かはこちらをご覧ください。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A8%E9%9F%B3%E7%AC%A6%E5%8F%B7 注音字母は中華人民共和国建国前からありましたが、共産党政権(中華人民共和国)の敵であった国民党政権(中華民国)が使っていた記号だし、国民党政権は共産党政権成立後も台湾で生き残っていましたので、敵国の発音記号を使うのは癪だと思ってピンインを造ったのではないでしょうか? 上で書いたように台湾は中華人民共和国成立前は大陸も支配していた「中華民国」なので、大陸時代から使っている注音字母を今も使い続けています。
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- citycamel
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「北」の正しい発音は「bei」です。 では、なぜ台湾で「台北」という単語の音は「Taipei」ですか それは中華民国(台湾)における中国語などの言語のローマ字表記法のひとつである。通用拼音(つうようピンイン)と言います。1998年、中央研究院民族学研究所副研究員・余伯泉によって発表された。 1984年教育部(日本の文部科学省に相当)によって公布された国語注音符号第二式とは異なり、国語(北京語)のほか、台湾語、客家語、少数民族言語にも一応対応している。ただしその表記方法は改変が繰り返され安定していない。 通用拼音は考案後も中華民国政府に正式採用されず、2000年には行政院によって中華人民共和国式の漢語拼音が中華民国内でのローマ字表記として正式採用された。このため通用拼音はそのまま消滅にむかうかと思われたが、2002年には行政院が通用拼音の使用を推奨し、実際に新竹市では使用が推進されるなど復活のきざしもある。 しかしこのことは、複数の方式がもともと乱立していた台湾におけるローマ字表記にさらなる混乱をもたらす結果になっている。
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ご回答どうもありがとうございます。 民国では1998年に通用ピンインなる方式で書かれているため台北はTaipeiなのですね。ご解説ありがとうございます。 民国では1984年にも教育部によって国語注音符号第二方式というものが公布されたのですね。そしてその表記方法は安定していないのですね。 分りました。当方は、中国の人民共和国及び民国の双方に跨る中国人の言語が安定的に表記されているという前提を以て学習しようとしていたことが間違いだと分りました。 通用ピンインという方式の通用が地域的にも不安定なのですね。 だとすると、現在人民共和国か民国かというと民国の方で、中国語のラテン文字表記方法がより混乱しているということでよろしいでしょうか?
- shabana777
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そもそも中国語はたくさんの方言がありその違いは外国語も同然、互いに全く会話ができないほどです。 一般に中国語と呼ばれるのは北京語をベースとして中国共産党が制定した普通話です。中国本土の標準語です。 台湾の国語は中国国民党が制定したもので台湾の標準語ですが、これも北京語がベースなので普通話との違いはさほど違いはなく、普通に会話できます。 一つの言語、北京語に限定すれば漢字の読み方は一つですが、客家語、広東語、福建語、上海語など方言によって漢字の読み方は全く違います。 北方は他民族の侵攻を度々受けたので、北京語などの北方方言もアルタイ語族の影響を大きく受けたのですが、南方方言は古代中国語の発音や語彙、文法をよく残しています。入声という促音のような発音もそのうちの一つです。 「私は日本人です」の発音 北京語:ウォーシーリーベンレン(我是日本人) 上海語:ゴーズーザッペンニン(我是日本人) 福建語:ゴアシージップンラン(我是日本人) 広東語:ンゴーハイヤップンヤン(我係日本人) 客家語:ンガイヘイニップンニン(我係日本人) その方言差を埋めるために共通語としての北京語を学校で習うのです。現在、中国本土で北京語が分かる人の割合は7割程度と言われています。 台湾は元々は福建系の言葉を主に話していました。福建省からの移住者が大半を占めていたので。南方方言には巻き舌の発音が無いので北京語を話す際にもそれが影響しています。 海外の華僑は母語によって別々のコミュニティを築いています。 ちなみに香港は最近まで英国領だった関係で国民党、共産党どちらの政策も及ばなかったので北京語もあまり浸透しておらず、広東語が公用語です。なお広東語で北京はパッキンと発音します。 北京語以外の言葉はピンインのような正式な発音表記法が無いのですが、広東語は有名な表記法がいくつかあって、香港人がパソコンで漢字を打つ際にはそれを使用しているようです。 「香港」なんて中国語のピンインでは「xiang gang」ですよ。英語の「hong kong」は広東語の発音からきています。
お礼
ご回答どうもありがとうございます。 中国の方言が非常に相違していることを理解しました。
- SPS700
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下記に「北」は bei4 と表記されています。台湾語や広東語の発音も示されています。 http://www.chineseetymology.org/CharacterASP/CharacterEtymology.aspx?characterInput=%E5%8C%97 この b はハ表音に濁点を打った、バ行子音d(濁音、有声閉鎖音)ではなく、無気の無声音で、ハ行の半濁音に近い音です。下記に表があります。 http://dokochina.com/fayin.htm Taipei はピンイン表記ではなく、「北」が無声音で、欧米人には p に聞こえたためだと思われます。 台湾には、北京語、台湾語、広東語、など中国系の言葉と、下記のように原住民語のようなインドネシア語と同系の言葉が話されています。 http://100.yahoo.co.jp/detail/%E9%AB%98%E7%A0%82%E6%97%8F/、
お礼
ご回答どうも有難うございます。 ラテン式アルファベットを以てすると、中国語は単純に音声表記ができる訳ではない・・・ということを教えられました。感謝です。
お礼
ご回答どうもありがとうございます。 1)ピンインは中華人民共和国の独創。依って国民党支配地では通用しない。 2)中華人民共和国の言う普通語、国民党の言う国語、日本人の俗称である北京語はどれも発音は共通。 3)中華民国では今も注音字母を使い続けている 理解しました。 では、人民共和国の領域ではピンインから声調記号を取り除いたラテン文字表記というものがあるのですね。逆に民国では、外国人が綴った表記をそのまま民国の地名表記等に使用しているということですね。 感謝です。