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偏導関数
二回連続微分可能な任意の関数f(x)に対して、関数 u=u(t,x)を u(t,x)=f(x+ct)+f(x-ct) c:正の定数 と定義すると、uは次の式(弦の振動方程式)を満たすことを示せ utt(二回微分)=c^2uxx uttはu=u(t,x)の高階偏導関数 の解き方がわかりません。
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utt=c^2uxx (0) の一般解を求めるやり方でやってみましょう。 これは1次元の波動方程式ですね。第1ステップ、第2ステップ、第3ステップと順を追っていきましょう。 <第1ステップ>・・・変数についての微分 ξ=x+ct (1) η=x-ct (2) と置きますと、u(t,x)は ξ、ηの関数であると考えることができますね。uをxで微分します。合成関数の微分より ∂u/∂x=(∂u/∂ξ)(∂ξ/∂x)+(∂u/∂η)(∂η/∂x) =∂u/∂ξ+∂u/∂η =(∂/∂ξ+∂/∂η)u (3) が得られます(∵(1)、(2)より∂ξ/∂x=1,∂η/∂x=1)。 (3)をよく見るとxの微分演算子が(4)のようになることが分かります。 ∂/∂x → ∂/∂ξ+∂/∂η (4) (3)を再度xで微分すると、(4)の関係を使って ∂/∂x(∂u/∂x)=uxx =(∂/∂ξ+∂/∂η)(∂u/∂ξ+∂u/∂η) (5) (5)の右辺を展開すると 右辺=uξξ+2uξη+uηη (6) となります。但しuの右側の記号はそれぞれの変数での偏微分を意味します(uξη≡∂/∂ξ(∂u/∂η),・・・)。 <第2ステップ>・・。時間について微分 uを時間tで微分します。 ∂u/∂t=(∂u/∂ξ)(∂ξ/∂t)+(∂u/∂η)(∂η/∂t) =c{(∂u/∂ξ)-(∂u/∂η)} (7) (7)を再度時間tで微分すると utt=c^2(∂/∂ξ-∂/∂η)(∂u/∂ξ-∂u/∂η) =c^2(uξξ-2uξη+uηη) =c^2uxx-c^2(2uξη) (8) となります。これから、方程式(0)は結局(8)の右辺第2項を0と置いたものと同等になることが分かります。つまり、 uξη=∂/∂ξ(∂u/∂η)=0 (9) ここがミソ。従って、微分方程式(9)の一般解が方程式(0)の求める一般解となります。 <第3ステップ>・・・一般解を求める ∂/∂ξ(∂u/∂η)=0 (10) ですからφ1(η)を任意関数として ∂u/∂η=φ1(η) (11) と置けますね。従って ∂/∂η{u-∫φ1(η)dη}=0 (12) となりますから、今度は、ψを任意関数として u-∫φ1(η)dη=ψ(ξ) (13) と書けます。(13)よりφ(η)、ψ(ξ)を任意関数として u=ψ(ξ)+∫φ1(η)dη=ψ(ξ)+φ(η) (14) となります。ψ、φは任意の関数ですから u(t,x)=f(x+ct)+f(x-ct) (15) と書けますね。これが求める一般解です。 [P.S] 波動方程式 utt=c^2uxx (c:光速度)は一般にヘルムホルツ方程式と呼ばれています。この偏微分方程式はグリーン関数を用いて解きます。この辺の話しはまた機会があった時にでも勉強されるとよいでしょう。例えば松浦武信他著「物理・工学のためのグリーン関数入門」東海大学出版会など、分かりやすい参考書が沢山出版されています。
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- mmky
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参考程度に 二回連続微分可能な任意の関数f(x)に対して、関数 u=u(t,x)を u(t,x)=f(x+ct)+f(x-ct) c:正の定数 と定義すると、 ですから、例えば u(t,x)=a*(x+ct)^2+b*(x-ct)^2 と置けば、 u'(t)=2ac*(x+ct)-2bc*(x-ct) u"(t)=2ac^2+2bc^2=c^2(2a+2b) u'(x)=2a*(x+ct)+2b*(x-ct) u"(x)=2a+2b=(2a+2b) になりますから u"(t)=c^2*u"(x) になりますね。 つまり、(x±ct)は1次の線形結合ですから f(x±ct)をxまたはtで微分しても符号のみ 変化で同じ形式になりますね。 tで行うときは係数Cが前に出るだけですね。 二回微分するとc^2 が出るだけです。 そんな感じですかね。