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なんにもない状態から生命は誕生するのか?
- 太古の昔、海中深くの 圧力が高く熱水が噴出している場所で最初の生命が誕生したらしい。現在の海水と成分が異なるため、そのような生命の誕生は起こっていないと考えられる。
- 生物のほとんどは生殖行為によって子供を作りますが、最初の生命はどのように誕生したのでしょうか。細胞分裂によって増える細菌でも、最初の一個がなければ増えることはできません。
- 海中の高圧で熱水が噴出している場所で最初の生命が誕生したという説がありますが、現在の海水の成分が太古の時代とは異なるため、そのような生命の誕生は起こっていない可能性があります。
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Saturn5が説明されているのは、1953年のミラーが行った実験のことでしょうが、現在では原始地球の大気はミラーが想定したような還元的環境ではなかったとされています。 しかしながら、ミラーの実験が無意味であったわけではなく、無機物から生命の元となる物質が自然環境の中でも合成される可能性を示した重要な実験とされています。 そこで、次にでてきたのが、ご指摘のとおり 「太古の昔、海中深くの圧力が高く熱水が噴出している場所で最初の生命が誕生したらしい」という説です。 たぶんrentacarさんの読まれた資料が出版された頃の説では「ブラックスモーカー」といわれる海底熱水噴出孔だと思います。 この周辺には太陽エネルギーに頼らない不思議な生物が多く見つかっています。 もしかしたら、こういう環境が生物誕生の舞台だったかもしれない、と思われた時期もありました。 ところが、ちょうど10年ほど前の2000年12月に「ロストシティー」と呼ばれるまったく新しいタイプの海底熱水噴出孔が発見されました。 ブラックスモーカーと呼ばれるそれまで見つかっていた噴出孔からは強酸性で400℃以上のまさに熱水が黒い煙のように噴き出ていました。 新しいタイプの噴出孔は、強アルカリ性で、温度は90℃まで。何と、ここでは生物の力を借りずにメタンやプロパンなどの有機物が作られています。 そして、エネルギーに富んだ水素ガスが噴き出ていたのです。 さらに太陽エネルギーにも、それを利用した光合成の産物である酸素にも頼らない微生物たちが独自の生態系を作っていたのです。 最初の生命が誕生した場所は、このような還元的環境だった可能性があると注目されています。 (現在エネルギー問題で注目されているメタン菌のエネルギー代謝が、最初の生命のエネルギー源だったと考えられています。) 「ロストシティー(失われた街)」という奇妙な名前は、カルシウムの溶けた熱水が海中に噴出するとき炭酸カルシウムの沈殿物となり、それが高さ20メートルの塔を形成します。 それが無人の街のように見えるところから名付けられました。 生命ができるには生物の中と外を隔てる膜と遺伝子が必要ですが、膜が先にできたのか遺伝子が先か同時か謎です。 ただ、ga111さんのご指摘のとおり地球上の生物はすべて遺伝暗号が共通なので、すべての生物のご先祖様は共通なのでしょう。 現在の生物は大きく3グループに分類されます。 最初のグループが細菌(真正細菌)、次に分かれたのが古細菌(名前に「古」と付いていますが人類の誤解で古いのは真正細菌のほうらしいです。) この2グループにはミトコンドリアがありません。 われわれが属する3番目のグループである真核生物は、古細菌に酸素を使って効率的にエネルギーを作るミトコンドリアとが共生関係になって誕生しました。 しかしながら、3グループともご先祖様は同じと考えられています。 では、われわれの共通の祖先以外に生命は誕生しなかったのか? これはまたga111さんのご指摘のとおり、先に生まれた生命が食べちゃった・・・と思われています。 生命同士の競争か生命の材料となるアミノ酸の段階で最初の生物に取り込まれたのかわかりませんが、われわれのタイプの遺伝子を持つ生命だけが現在残っています。 そして、現在でも生命の材料になる物質があれば、たちまち既存の生物に取り込まれてしまいます。 (日経サイエンス2010.3月号)
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- unEtiquette
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生物の起源は非常に興味深いです。 一時期少し勉強したのでそのときの知識で回答します。 ・生物の原初は単細胞生物です。 ・この単細胞生物が生まれたきっかけは、細胞膜を形成できたことです。 ・細胞膜を獲得することで、内と外を区分けすることができ、細胞質という小宇宙を作り出すことになります。 ・さらに細胞膜がもつ選択的透過性により外部からのエネルギーを膜内に蓄積することが可能になります。 ・こうして原始地球が持っていた豊かな反応系のエネルギーを細胞質という小宇宙にそのまま取り込むことになります。 ・この反応系のエネルギーは、アミノ酸(低分子)→タンパク質(高分子)をつくりだすエネルギー源で、ATP→ADPに変化する過程で発生しますが、その供給者こそ原始地球の熱エネルギーだと考えられます。 ・実際生物が高エネルギーを獲得していく(単細胞⇒多細胞化⇒群態化)につれて、地球のもつポテンシャルは低下(低エネルギー=安定化)に向かっていきます。 ・つまり生命の誕生と同時に地球はそのエネルギーを生物に委ねることになったのだとおもいます。 >「太古の昔、海中深くの 圧力が高く熱水が噴出している場所で最初の生命が誕生したらしい」 というのは現在の生物学の定説です。 今現在も新しい生物が誕生しているかどうかは謎ですが、原始スープと呼ばれる非常に高エネルギー状態がきっかけにあったと考えられています。
- Saturn5
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Kunfuさん、そんなことで謝罪しなくてもいいですよ。 「~説明されているのは~」と表現が敬語になっているので、変換ミスか 編集ミスで消えたことは推定できます。 私は年を取ってから勉強を始めたので、全ての分野がまだ学習中です。 Kunfuさんから専門的な知識を教えて頂いて感謝しています。 今の高密度に生物がいる環境では新しい生物は食べられてしまいますね。 初期の生物は絶対に単細胞のはずで、現在の生物は進化を重ねて大型化 してきました。ですから、勝負をすれば新しい生物が補食されるでしょう。 しかし、現在のタンパク分解酵素に体勢を保ち、逆に強力なタンパク分解 酵素を持つ細胞が現れると、捕食されても内部から消化できるようになり、 現在の生物との力関係が逆転するかも知れません。 それが10億年後か100万年後か100年後かはわかりませんが... 地球の進化をゴルフの打ちっ放しに例えると、10億年で原始生命が誕生した のは10球目にホールインワンが入ったのと同じだと思います。10球目に 入ったからといって、20球目に2つめのホールインワンが入る訳ではなく、 現在は46球を打ってまだ1球入っただけだと考えています。
- Kunfu
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失礼いたしました。 Saturn5さんに敬称を付け損なっておりました。 申し訳ありません。 お詫び申し上げます。
- Saturn5
- ベストアンサー率45% (2270/4952)
ギリシャ神話では初期の世界はカオス(混沌)のみありました。 そこに秩序(コスモス)をもたらしたのは天神ゼウスです。 ゼウスは雷を武器に以前の巨神族(ティターン)を平定しました。 日本の神話でも、上賀茂神社の主神は別雷大神(わけいかずちのおおかみ) です。これはかなり初期の神で、雷からいろんな神(の本神話では神=物質) が生じたとされています。 チッ素、酸素、二酸化炭素、メタン、水蒸気をガラス容器に入れて放電させると アミノ酸ができることは実験によって明らかになっています。でも、それが タンパク質になったいう報告はありません。普通はできないのです。 地球が誕生して46億年になりますが、初期のバクテリアのような生物が 発生したのは35億年前です。最初のタンパク質を生成するまで10億年 以上の時間を要したのです。 ga111さんが、ジャック・モノーの「偶然と必然」を上げておられますが、 アミノ酸ができるまでが必然で、そこから遺伝情報をもつタンパク質ができる のは希な偶然が重なったからです。 また、ga111さんの述べられているように、地球上の全ての生物の遺伝情報は 異なりますが、その遺伝情報を伝えるシステム(コドン)は同じものです。 ですから、背全ての生物は1種類の生物から進化したと考えるのが妥当です。 ただ、不思議なことは25億年前の生物は海中の高温噴水に生息するバクテリア です。これは硫酸を還元することによってエネルギーを得ています。 これに対して、今の地球上の生物は有機物を酸化することによってエネルギーを 得ています。この違いはいつ頃生じたのか、それとも全く違う生物が現れて、 遺伝システムだけを取り込んだのかは謎です。 15~20億年前には生物はミトコンドリアというエネルギー生産効率の良い 原生生物を細胞内に取り込む、共生するようになって今に至っています。
- ga111
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遺伝暗号(コドン)が、全生物にほぼ共通なので、たぶん生まれていないというのが通説です。 新しい生物はまったく新しいのですから、遺伝暗号が違っていてもいいはず(暗号の対応付けに必然性がないように見える)です。 たとえば、新しい生物が発生しても、それは効率的でなく、競争に勝てず、現在の生物の餌食になってしまうことが考えられるでしょう。 http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/essay.html >生物学の公理ともいうべき遺伝暗号(トリプレット)や遺伝物質の構造などは物理学の法則か ら導かれる必然的様式とは言えない。J. Monod が「偶然と必然」で述べたように、 今日の生命体の原理は多くの偶然が重なりあって生じた原始生命体によって、極めて 多数の可能性の中から偶然選ばれた一つの様式である。最初に選ばれた情報体系によ って以後の生物現象はその仕組みを規定され、その枠組を抜け出すことはできない。
- debukuro
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起こっていないとは言えないでしょうね 地球の誕生から生命らしい物の誕生まで20億年以上かかったらしい だから仮にそういうことが起こったとしても今の環境は原生生物にとっては過酷すぎると思います
- cowstep
- ベストアンサー率36% (756/2081)
生物が無生物質から発生する過程は、自然、実験の両方で、観察、再現されていない。また理論的にも、生命の起源に関しては、決定的な解答は得られていない。 http://c.oshiete.goo.ne.jp/kotaeru_reply.php3?q=6103869
- konoha_0224 ヤフー(@konoha0224)
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現在でも太古と変わらず、新しい生命体は生まれ続けています。もちろんそれは大きなものではなく、細菌やバクテリアといった肉眼では見えないような生命体です。 まず自然界の中で何もない状態というのが有り得ないことです。人間が作り出した無菌室くらいでしょう。自然界では空気があればその中に必ず何かしらの菌やウィルスがいますし、水の中も同様です。 その中では、様々な生命体が生まれ死んでいくのです。これは太古も現在も変わりません。
お礼
みなさま、回答 ありがとうございました。 地球で(地球の海底で)誕生したのではないとすると バクテリア状のものが隕石に乗ってやってきた?? それが数十億年かかってヒトに進化した? とするならば、地球人と宇宙人は遠い遠い親戚になるのかな。