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民法についての質問です。
民法についての質問です。 無権代理と相続の関係について 無権代理人を本人とともに相続した者が、更に本人を相続した場合について 最判63年3月1日で、「無権代理人を本人とともに相続した者がその後更に本人を相続した場合においては、当該相続人は本人の資格で無権代理行為の追認を拒絶する余地はない」としていて、 その理由として、「無権代理人が本人を相続した場合においては、本人の資格で無権代理行為の追認を拒絶する余地はなく、右のような法律上の地位ないし効果を生ずるものと解するべきものであり、このことは信義則の見地からみても是認すべきものであるところ、無権代理人を相続した者は、無権代理人の法律上の地位を包括承継するものであるから、いったん無権代理人を相続した者が、その本人を相続した場合においても、この理は同様と解すべきであって、自らが無権代理行為をしていないからといって、これを別異に解すべき根拠はない」からというようなことをいっています。 「無権代理人を相続した者は、無権代理人の法律上の地位を包括承継するものであるから、いったん無権代理人を相続した者が、その本人を相続した場合においても、この理は同様と解すべき」とありますが、いくら包括承継したとしても、あくまで無権代理人とは異なるので追認拒絶しても信義に反しないのではないでしょうか? 仮に包括承継によって、無権代理人を相続した者が、無権代理人と同視されると考えれば、本人を相続した者は本人と同視できるので、その後、無権代理人を相続した場合には本人の地位を主張して追認拒絶できることになり、結論が異なることになります。 このように、相続の順序という偶然の事情により、相続人の法的地位が左右されるということは、同判例の原審でも指摘されていることです。 このような批判があるにも関わらず、なぜ、判例は追認拒絶をすることを否定したのでしょうか。何か実益があると思うのですが、わかりません。 分かる方がいらっしゃいましたら、是非回答をお願いします。
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- minpo85
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「もしも無権代理人が本人を単独相続して、後に第三者がそれを単独相続した場合は追認拒絶できないが、本人が無権代理人を単独相続して、後にそれを単独相続した場合には追認拒絶できる」のは、民法の相続制度から当然そうなるのですから、現行民法では、偶然の事情で結果が変化することは相続制度上は通常であるということです。
- minpo85
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個人的には質問者と同じく判例の立場に反対ですが、あえて判例の立場を支持するとしたら ・もしも無権代理人が本人を単独相続して、後に第三者がそれを単独相続した場合は追認拒絶できないが、本人が無権代理人を単独相続して、後にそれを単独相続した場合には追認拒絶できることは認めるところだと思われるが、このように相続という偶然の事情で結果が異なるのはむしろ相続法の帰結として当然である。 ・無権代理人の責任を逃れたいのであれば、第三者は無権代理人の相続の際に相続放棄をしておけばよい。 まあ、普通に反論できそうですが、こんな感じです。 詳しくは「民法の基礎1 総則」佐久間毅(有斐閣)307頁
補足
「相続法の帰結として当然」とは具体的にどういうことなんでしょうか? 何度もすいませんが、分かりましたらお答えください。