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OSI参照モデルとTCP/IPの関係について
- OSI参照モデルはネットワークを理解するためのモデルであり、TCP/IPはインターネットで実際に使われるアーキテクチャである。
- OSI参照モデルはコンピュータとコンピュータをネットワークでつなぐために必要な処理を、細かい層別に列挙している。
- TCP/IPはOSIの5層から7層までの処理を一括りにしており、実際のアプリケーションにどのように実装するかを定義している。
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まず、OSIの歴史的経緯から説明します。 もともとOSIは、1980年代に汎用コンピュータのベンダー毎にバラバラで あった通信プロトコルを統一して、ベンダー間の相互接続を可能に しようという目的で進められたものであり、「OSIプロトコル」という、 TCP/IPプロトコルとは全く異なる別のプロトコル仕様が制定されています。 そのOSIプロトコルを策定していくための基本モデルとして決められたのが 「OSI参照モデル」です。 (参考) http://ja.wikipedia.org/wiki/OSI%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB 例えば、OSIのトランスポート層プロトコルはISO8073で制定されており、 http://www.banalyzer.de/ban/HTML/P_ISO/Eng/P_iso66.html にある通り、TCPプロトコルとは全く異なるものです。 このISO8073は多くの汎用コンピュータに実装されました。 しかし、実際にはオープン系システムの構築をするのに汎用コンピュータを 使うことはあまりなく、Unix系サーバが普及しました。 この結果、OSIプロトコルは普及せず、Unix系サーバの普及とともに その中に標準で実装されていたTCP/IPが普及し、現在はTCP/IPをベースに したインターネットが事実上のネットワークの標準になっています。 そういった中でも、OSI参照モデルは、ネットワークを理解するための いいモデルだねということで、ネットワークの解説書等ではよく引用されています。 つまり、「OSI参照モデルはネットワークを一般論として理解することに 向いているアーキテクチャであり、実装を意識したアーキテクチャではない。」 の「実装を意識したアーキテクチャではない。」は誤りです。 OSI参照モデルは、もともとはOSIプロトコルという実際のプロトコルを 策定するために作られたものです。 結局、OSI参照モデルとTCP/IPモデルは、それぞれ別々の実装を意識した 別々のモデルであると考えた方がよいと思います。 以下も参考になると思います。 http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc786900(WS.10).aspx
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- starbuckslove
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そんなに間違ってもないと思いますが、別にTCP/IPとOSIの間を対応付けなきゃいけないわけじゃないですよ。TCP/IPがOSIのサブセットであると考えるよりは、まったく別のモデルがふたつあると考える方が事実に近いでしょう。教科書には両者の対応付けが書いてあったりしますが、それはあくまでふたつを比較した時に「こことあそこは似てるよねー」って程度の話で、実際に中を見ていくと全然対応してませんからね。話をわかりやすくするための単なるアナロジーなのです。 実際、TCP/IPモデルについて概要を解説したRFC3439 http://www.ietf.org/rfc/rfc3439.txt にはそのようなことが書いてあります。 OSIが参照モデル(=規範的概念の定義)でTCP/IPが実装モデル(=具体的なプロトコルの定義)だというのはその通りでしょう。ただ「OSIを現実化したのがTCP/IPだ」とはとても言えないです。(たとえどこかの問題集にそんな回答が載っていたとしても)
お礼
OSIとTCP/IPは別物と思った方が良さそうですね。もっと勉強します!回答ありがとうございました!
お礼
なるほど‥UNIXの普及につれてTCP/IPも普及して、OSI参照モデルは淘汰されていく形になったのですか。そしてネットワークの勉強にはわかりやすいため、参考書ではよく引用されてたのですね。わかりやすかったです、ありがとうございました!