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送電線の電圧と電流について
送電線では損失を少なくするために電圧を高くするとあり、疑問に思ってネットでいろいろ調べてみました。 すると、「損失は電流の2乗に比例するから電流を少なくする必要があり、(電力は一定なので)電圧を高くすることで電流が少なくなり、損失も低減できる」という趣旨の説明がたくさん見つかりました。 そこで疑問が2つあります。 (1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 電力というのは、○○ボルトの電圧をかけた結果、△△アンペアの電流が流れた時に、その2つの数値から結果的に算出される値だと思っているので(←この時点で間違いなのかもしれません)、最初から一定に決められるというイメージがどうも理解できません。 (2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、それに伴って電流も増えてしまうのではないか、という疑問です。(もしかすると私は「電圧」という概念について根本的な誤解をしているのかもしれません) 分かりやすく説明できる方、お暇な時で構いませんので、ご回答よろしくお願いします。
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- taunamlz
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(1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 家庭の電気と言うのは単純な抵抗で考えるよりも、消費電力で考えた方が都合が良くなります。 例えばドライヤーは1000Wが適切な温度だったとします。 日本では電源が100Vなので10A流れる様に設計します。 海外では200Vの所もありますが、そこでは5A流れる様に設計されます。 どちらも1000Wに調節されて居ます。電源電圧が上がったら、熱すぎるけど2000Wで使おうという話にはなりません。 他の家電製品も一緒です。適切な電力があります。 ゆえに、消費電力を一定として考えるのです。 (2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、それに伴って電流も増えてしまうのではないか、という疑問です。 1つめと同じ事ですね。 製品をその電圧に合った様に設計するから問題ありません。 逆に、これをしないと海外旅行に行ってドライヤーから火を出すことになります。 また、発電所から変電所まで超高圧電圧で送られますが、街中を通っている電線では6000V位まで落ちています。 更に電柱の上にあるトランスで家庭に入る前に100Vまで落としてから各家庭に送られます。 ゆえに、送電の電圧が高圧にしても、直接家庭に影響しない様になっています。 補足 送電の損失と言うのは電圧降下が原因です。 電線にも小さな抵抗値があります。この抵抗値が電圧降下の原因となります。 電力がどうのこうのと難しく考えるよりも、何A流れたら電線で何Vの電圧降下と考えた方が簡単でしょう。 例えば、1000Wのドライヤーを使う時、100Vと1000Vで送電したらそれぞれ電流は10Aと1Aです。 仮に送電線の抵抗が1オームだった時、 100V10Aの1000Wだと1オーム×10A=10Vの電圧降下です。 1000V1Aの1000Wだと1オーム×1A=1Vの電圧降下です。 これが送電の損失と言う事になります。 100Vで10Vも電圧降下したら10%ですが、1000Vで1Vの電圧降下なら0.1%です。
質問者さんの疑問が生じる根本原因は、電力の供給と消費とを混同していることにあるのではないでしょうか。 >(1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 まずネットで見つけたという解説の 「損失は電流の2乗に比例するから電流を少なくする必要があり」 という部分はよろしいのですよね? なおこれはあくまでも電力の供給側が考慮することだということにご留意ください。 さてそこで、電流を少なくするにはどうすればよいかですが、おっしゃるとおり 「電力というのは、○○ボルトの電圧をかけた結果、△△アンペアの電流が流れた時に、 その2つの数値から結果的に算出される値」 つまり 電力=電圧×電流 ですね(力率を考慮しなくても大筋の理解には差し支えありません)。 この式で電流を少なくする方法を考える際には、 電力も電圧も変化させたのでは訳がわからなくなりますから 電力か電圧のどちらかを一定とすることはよろしいですね? まず電圧を一定とすると、電流を少なくするには電力を減らせばよいことになります。 しかし電力会社が勝手に供給電力量を減らすことなど出来ませんよね? 電力会社は、日によって変動はあるものの、ある一定量の電力を供給しなければなりませんよね? 「電力が一定」という状態とは消費者側から見たものではなく、 供給側にたって考えるときのことなのです。 >(2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、それに伴って電流も増えてしまうのではないか、 電力供給側の電源と一般家庭とがじかにつながっていればそうなるでしょう。 そうなるどころか大事故になるでしょう。 オームの法則は、乾電池に豆球をつないだときのように、 電源と負荷とが直結しているような回路についてのもので、 発電所と一般家庭との間に変電所やら何やらが介在しているような 複雑なシステムにそのまま当てはめることは出来ないのです。
お礼
丁寧な説明ありがとうございます! 「電力が一定という状態とは、消費者側から見たものではなく、供給側にたって考えるときのこと」・・・なるほど、なんとなく分かった気がします。 「オームの法則は複雑なシステムにそのまま当てはめることは出来ない」・・・はい。そういうことでしたら納得できます。 つまり、「一定の電力を確保しつつ、損失を減らすために高電圧にする。その際、単純なオームの法則は成立しない」ということですね。さらに詳しい仕組みについては、また改めて勉強するとして、とりあえず今回の疑問はこれで納得できました。ありがとうございました。
- acasa
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NO.3です ちょっと説明が下手で・・・ 電化製品の抵抗は増えるのですが、送電線の損失が減ることを書きたかったのですが・・・ ちょっと分かりにくくなりましたね・・・
- acasa
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分かりやすく・・・ >(1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 実際に消費される電気エネルギーをあらわしています。 電力(W)=電圧(V)×電流(A)×力率 >(2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、それに伴って電流も増えてしまうのではないか、という疑問です 流れる電流は(W)÷(V)=(A)となります(実際の電流値は、機器の力率(電圧と電流の積に対する消費電力の比率をあらわす係数)により大きくなる場合があります。) そこで、電化製品1000Wで発電所からの送電線の抵抗を2Ωとし、トランスがないものとして計算してみましょう。 分かりやすく分かやすく・・・ 電化製品に100Vをかけたときの送電線の損失 電力は=1000W 流れる電流は=(W)÷(V)=(A) 1000÷100=10A 電化製品の抵抗=(V)÷(A)=(Ω) 100÷10=10Ω 送電線抵抗での電圧は=(A)×(Ω) 10×2=20V このときの送電線の損失は=(V)×(A) 20×10=200W 電化製品に200Vをかけたときの送電線の損失 電力は=1000W 流れる電流は=(W)÷(V)=(A) 1000÷200=5A 電化製品の抵抗=(V)÷(A)=(Ω) 200÷5=40Ω 送電線抵抗での電圧は=(A)×(Ω) 5×2=10V このときの送電線の損失は=(V)×(A) 10×5=50W これによって、電圧を高くした方が送電線の損失は減少することが分かります。 トランスを使用して2次側をいつも100Vとして固定すると、1次側と2次側の電力は同じなので、2次側で消費される電力だけを考えれば製品の抵抗を計算する必要はありません。
補足
とても丁寧な説明ありがとうございます。 疑問点を質問させてください。 「電化製品に100Vをかける」ということと、「送電線での電圧が20V」という結果がどうも理解できません。電化製品にかかる電圧と送電線にかかる電圧は、全く関係ない(別物)なのですか?(恐らくこの辺に私の根本的な混乱があるのだと思います) あと、「電圧を高くした方が送電線の損失は減少することが分かる」とありますが、ここで言う「電圧」というのは、電化製品にかかる電圧のこと(100Vや200V)のことですよね?「高電圧で送電した方が損失を抑えられる」というのは、送電線の電圧のことではないのでしょうか?・・・完全に袋小路にはまってしまいました(涙)
- kbtkny
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>(1)まず「電力が一定」という状態がいまいち分かりません。 「送電圧がいくらであろうとも、家庭や工場で使われる電力は同じ ですよね。」と言う意味です。 >(2)2つ目には、電圧が高いと、オームの法則から言って、 >それに伴って電流も増えてしまうのではないか、 電圧x電流が電力ですので、電力が一定とした場合、電圧を上げると 電流は下がります。例えば、100Vx10A=1000Vx1Aで、電圧が高い方が 電流は少ないです。 以上、参考まで
補足
No1の方への返事と同じですが、やはり送電線ではオームの法則を適用できないということでしょうか? 100Vの電圧で10A流れる時と、1000Vで1A流れる時では、抵抗が異なると思えて仕方ないんです。(電力一定ということから導き出されることは理解しています。悩んでいるのはオームの法則が成立しない、または抵抗が一定とは思えないという点です)
- gonbee774
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こんにちは。 私の説明ではわかりにくいかも知れませんが… まず受電側(家庭など)で必要とする電力があります。 電力とはおっしゃるように電圧と電流の積ですが、これがすなわち電気によってなされる仕事の量(モーターでオモリを上げる、電熱器でお湯を沸かす)になります。 送電線での損失を低減するために電圧を変えて送電しても、受電側で必要な電力は当然同じですよね。 これがすなわち(1)です。 いま送電線の抵抗をrオームとします。 100ボルトで200ワット必要なら負荷には2アンペア流れます。 100ボルトのまま送電すると、損失は2x2xrワットです。 次に、たとえば1000ボルトの高電圧で送電することを考えます。 このとき受電側では1000ボルト→100ボルトのトランスが入ります(電信柱の上にあったりするやつ)。 質問者さんはこのトランスを忘れているので、(2)の疑問が生じてしまうのでは?と思いました。 このとき送電線に流れる電流は0.2アンペアで、トランスの2次側(100V側)では2アンペアとなります。 (トランスの1次側でも2次側でも、同じ200ワットですね。(1)です。) なので送電線での損失は0.2x0.2xrワットと、100ボルトで送電するのに比べ小さくなります。
補足
ご回答ありがとうございます! 「送電線の抵抗をrオームとします」以降の文章が、やっぱり疑問です。 「送電線の抵抗が一定ではない」か、「そもそもオームの法則は成立していない」か、どちらかだとしか考えられないのですが、どちらなのですか?それとも全く見当違いでしょうか?
お礼
丁寧な回答ありがとうございます!