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合成関数の微分の証明
- 合成関数の微分の証明についての質問です。やさしく学べる微分積分では、以下の式変形を経て証明しています。
- g(u+k)-g(u)/k = g'(u)+O(k) (lim k→0 O(k)=0)
- この式は、k=0のときも成立しkはどんな値でも良いため、k=f(x+h)-f(x)とおけます。
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たしかに、質問文の「ゆえに」からの流れはかなり端折ってますね。(しかも質問文にはちょっと誤植がある気がします。「ゆえに」の段落の一番下の等号 f(x+h)-f(x)/h ・k{g'(u)+O(k)}のところ) ものすごく丁寧に書いてみましょう。 まず、ちょっとさきほどの回答は、厳密さを欠いていました。 ちゃんと書くと k≠0のときは、 g(u+k)-g(u) = k{g'(u)+O(k)} でO(k)を定義する。 k=0のときは、O(0)=0と定義します。 すると、 g(u+k)-g(u) = k{g'(u)+O(k)} が、k=0のときも含めて、全てのkについて成立する。(この「k=0のときも含めて」というのが重要です。) k=f(x+h)-f(x) とおけば、 lim[h→0] k = lim[h→0] {f(x+h)-f(x)} = 0 したがって、h→0とすると、k→0になるわけです。 ゆえに、 lim[h→0] {g(f(x+h))-g(f(x))}/h = lim[h→0] {g(f(x)+k) - g(f(x))}/h … ( k=f(x+h)-f(x) と置いた ) = lim[h→0] {g(u+k)-g(u)}/h … ( u=g(x)より ) = lim[h→0] k{g'(u)+O(k)}/h = lim[h→0] k/h・{g'(u)+O(k)} = lim[h→0] {f(x+h)-f(x)}/h・{g'(u)+O(k)} … ( k=f(x+h)-f(x) より ) = lim[h→0] {f(x+h)-f(x)}/h lim[k→0] {g'(u)+O(k)} … ( 後述 ) = f'(x)・g'(u) です。 【後述】の部分は、 lim[h→0] k=0 てのと、lim[h→0] {f(x+h)-f(x)}/h と、lim[k→0] {g'(u)+O(k)} がともに収束することからですね。 ちなみに、高校の教科書なんかでは、合成関数の微分の公式の証明を、 lim[h→0] {g(f(x+h))-g(f(x))}/h = lim[h→0] {g(f(x+h))-g(f(x))}/{f(x+h)-f(x)} ・{f(x+h)-f(x)}/h = lim[h→0] g(u+α)-g(u)}/α・{f(x+h)-f(x)}/h … ( α=f(x+h)-f(x)と置いた ) = g'(u)・f'(x) としている場合がありますが、この証明は誤りです。 どこが間違っている分かりますか? f(x)が、xの近傍で f(x+h)-f(x)=0 の場合はどうするんだ(0で割ってる)、ってところがおかしいわけです。 質問文の証明で、O(k)なんていうわけわからない関数を導入して、しかも >g(u+k)-g(u) = k{g'(u)+O(k)} >が、「k=0のときも含めて」成立する なんてわざわざ断っているのは、この「f(x)がxの近傍で f(x+h)-f(x)=0をとる」場合にも論理が破綻しないようにするためです。
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- rabbit_cat
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いまいち、質問者さんが、何を疑問に思っていて、結局質問したいことが何なのか、がよくわかりませんが。 g(u+k)-g(u) = k{g'(u)+O(k)} この式は、単に左辺を右辺のように書き換えてみた、と言っているだけです。 もっと正確にいえば、この式で、kの関数O(k)を定義した、ということです。つまり、 O(k) = {g(u+k)-g(u)}/k - g'(u) と「定義」したわけです。前提として、g(x)はx=uで微分可能ということはすでにあるので、この定義は、well-definedです。 で、O(k)をこう定義すれば、g'(u)の定義から lim k→0 O(k)=0 が成り立ちますよね。
お礼
ありがとうございました。式の読み取り方は参考になりました。 今後の勉強に役立てたいと思います。
補足
なるほど、左辺を右辺のように書き換えることができて、かつO(k)を定義したということなんですね。 多分、直観的にわからないので質問したんだと思います。 結局、k{g'(u)+O(k)}置けることは理解でき、かつ式変形していけば、lim k{g'(u)+O(k)}/hとなり、kがどんな値でも良いならば、微分上都合のいいようにk=f(x+h)-f(x)と置けば、極限を取ったとき、 =f'(x){g'(u)+0}=f'(x)g'(x)となる、これは流れを見ればわかります。 ただ、いまいちこれをどう解釈していいのかよくわからなかったんですね。そのまま考えると、h→0ならばlim k→0 O(k)=0が成り立つことが条件てことですかね。それともkは自由に決めることができるから、微分においては確率分野の事象の独立と同じような感じで、積の法則みたいなのが成り立つってことが言いたかったのか、何が言えるのか?が判然としないので聞いてみたかったわけです。勉強していると、どうも同時分布とか2変数の微分とか行列とかでも、直交、独立、積の法則などなんか同じような概念が目に付き、なんか関係があって、もっとすっきりするのではないかという気がしていたのです。 まあ、またもう少し先に進んで勉強してみます。
お礼
なるほど。ありがとうございます。だから、well-definedなのかな? 数学の公理?上、論理破綻しないようにするためにO(k)を使って表現しているということなんですね。 では、意味とか考え方としては高校の教科書の証明でも問題はないというか、直截に示せているという面があって、そっちの方がわかりやすいともいえるのでしょうか? なんだか、2重3重に質問してもうしわけないですが、もしお暇でしたら教えてください。 懇切丁寧に説明していただけて、とてもよくわかりました。 ありがとうございました^^