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高速道路が無料になるとどうなるの?
民主党がマニフェストに高速道路無料をうたっていますが、土日しか車を使わない者にとってどういう影響があるのでしょうか? あまりメリットがないのであれば税金が無駄に使われている気がしますがどうなのでしょうか?
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高速道路の無料化というのは、民営化されたかつての道路公団などが絡むので、なにやら特殊なことのように思えますが、端的にいえば、自動車専用国道に変更するだけの話です。 日本には高速道路の何十倍の総延長を持つ国道があり、それらはもちろん税金で賄われています。それは、道路というものは、誰がどこのルートをどれだけ使おうと、あるいは自分では直接使わなくても、国民全体の共有財産であり、誰もが少なくとも物流等で間接的恩恵を日々受けているという認識が前提にあるからです。 たとえ、通行料金で払っていようと、それはクルマを使わない人間(土日だけとかあまり使わない人間もこれに近いですね)には無関係だとはいえません。自給自足で生活しているのでない限り、人は物流サービスの便益から離れて暮らすことはできません。商店でものを買って消費する等物流サービスを利用している限り、物流コストの一端が高速料金無料化で低下することは、人々にも一定の恩恵があります。 その一方で、その分を税金で負担することになる訳ですが、税金は収入の多い人のほうが金額が大きくなるので、金持ちも貧乏人も同じ金額を徴収される通行料金よりはフェアな負担となることが期待されます。国民みんなが便益を享受しているものは、税金で一人一人の収入に応じてフェアに負担しましょう、ということです。 自民党政権がやってた土日1000円のようなやり方だと、いつ終わってしまうかわからない、また、お盆は平日もやってみたりと運用が恣意的なので、みんなあせって「お得な今のうちに利用しよう」と集中して渋滞が激しくなったりしますが、ずっとタダなら、利用状況も平準化しますから、渋滞も1000円高速の現状よりは確実に緩和され、土日ドライバーにとってはメリットがあるはずです。 また、料金所がなくなれば、高速出入り口はアプローチの道だけ作ればいいので、ずっと安い建設費で出入り口をどんどん作ることができます。日本の高速は20KMにひとつぐらいしか出入り口がありませんが、これが欧米並みに3-5KMにひとつとなれば、高速道路の利便性が大きく向上し、地域活性化にもつながります。地方の中小土木建設業者にとては出入り口工事のメリットは大きいでしょう。 ちなみに、日本の高速道路建設費がべらぼうなのは、ピラミッド型の元請・下請構造の頂点にある道路会社(かつての道路公団)とスーパーゼネコン・大手ゼネコンレベルでのピンはね部分がべらぼうだからで、それらを出入り口工事に介入させず、地元業者に直接発注すれば建設費ははるかに安上がりとなります。大きな工事では無理でも、出入り口工事程度のちいさい規模ならやれるはずです。地元業者には干天の慈雨となることでしょう。 さらに、現状バッテリー容量の限界から、高速に乗れない電気自動車(EV)も、増加した出入り口ごとに給電所があれば、高速道路にも安心して乗れるようになりますから、普及に拍車がかかり、環境問題にもプラスです。 まとめますと、土日しかクルマを使わない人にとっては、渋滞緩和という直接のメリット以外に、道路コストのフェアな負担、出入り口増加による利便性の向上・地域活性化、EV普及による環境改善といった間接的メリットも大いに期待できるのです。
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- phj
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税金が無駄(受益者負担)という考え方から言えば、鉄道・バスだって税金が使われている部分があります。大都市圏の立体交差工事などは自動車関連税から支出されますし、地方の新駅誘致なら自治体が誘致のための補助金を支出、第三セクター方式なら自治体の支出があります。市バスなどは税金で赤字補填しているところがほとんどでしょう。 ですので道路を受益者負担というのなら、電車・バスにまったく乗らないから、100%受益者負担でやってくれ、という論理が成り立ちます。 ですので高速道路も同様に「土日しか乗らないから、メリットはどのくらいあるのか?」というのは、あまりに近視眼的な考え方です。 道路が無料化になる影響は、一国の経済を根本的に変えるぐらいの威力をもっていると考えるべきです。 まず物流コストが安くなれば、野菜や米など日用品の価格が下がることが考えられます。つぎに、工場生産などでジャストインタイムのための物流コストが下がりますので、今のように最終組立工場の近くになくても、土地代が安い・人件費が安い、という利点が物流コストよりも高く評価されれば、今までぺんぺん草の生えていた誘致失敗の工業団地にも企業がやってくる可能性も出てきます。 高速に自動車が流れて一般道路の商店がつぶれる、という意見もありますが、その前に駅前のシャッター通りを放置しているのですから、根本的に中小零細企業への援助の仕方が間違っていますし、商店店主も企業努力が足りないといえます(ちなみに私も零細企業の経営者です) また、鉄道運賃のあり方も根本的に見直されるかもしれません。一例ですが北海道にスキーに行ったときに、千歳空港からニセコまでバスで移動しました。この区間はバスしか走っていないぐらいスキー客を乗せたバスが往復しています。羽田からだけでも各航空会社合わせて毎時500人程度が千歳に来るのですから、バスだけも毎時10台以上必要になるわけです。ところが同じ区間を走っている鉄道は1時間に500人運べる能力を持ちながら、まったく乗客がいません。単純にバスとの価格競争に負けているからです(当時鉄道を使って倶知安駅まで行くと5千円プラスでした) モーダルシフトを考えるなら、膠着した鉄道運賃の許可の仕組みを変えて、バスと競合できる運賃体系(たとえば旅行会社による大量販売ならぐっと安くするなど)を考えてもいいはずなのに、行政も動こうとしませんし、鉄道会社もそのままです。かくして毎冬スキー客を乗せたバスが排ガスを撒き散らすことになっているわけです。安全面を考えても、もっと安全が重要な航空会社が格安販売を行っていますので、出来ないことは無いはずです。 このように大きく長い目で見て、高速無料化が日本の経済にいい影響、非効率なところを効率化して国際競争力を高める、ことにつながる可能性も否定できないのです。 騒音・渋滞問題も大げさ過ぎる部分があります。これはやってみなくてはわかりませんが、すでにアンケートで6割の人が「高速無料化になっても車の使用は増やさない」と答えているものもあります。また、一般道のように信号や交差点などに日常的に渋滞(または一時停止によるアイドリング状態)し、無駄なCO2を発生させていることを考えれば、高速道路の渋滞はスムーズに流れるといえます(高速道路の渋滞の定義は平均時速40km以下の状態です) 確かにフェリー会社などがつぶれるのは困ったことですが、本四架橋やアクアラインなどだけ有料にすれば、それも回避できるでしょう。またこのようなところは建築物の管理運営や非常時のパトロール、保守技術の蓄積など、一般的な道路構造より費用がかかっていますので、有償でも納得を得られやすいと思います。 最後に私の疑問ですが、高速道路が無料化になってそんなに台数が増えるだろうか?と思っています。 もちろん今よりは台数が増えるでしょうが、1000円で行楽に行けるお得感というのは、あくまでも200km程度走って本来なら往復1万円かかるところが8千円浮く、という前提です。 しかしこれ以外に泊まりなら1泊最低一人1万円程度かかりますし、日帰りでも食事などで1万円程度はつかうでしょうから、ずっと高速無料なのにそんなに土日の行楽に殺到するのか?そんなに毎週行楽だけにお金を使うのか?と考えています。 いつでもずっと無料、今日も1年後も10年後も無料だとしたら、そんなにあわてて行くものなのでしょうか。
お礼
ご丁寧な回答ありがとうございます。 確かに、道路は流通の基本インフラですからいろいろと影響は有りそうですね、大変参考になりました。
- suroeste
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車社会がさらに進み以下のようなことになる。 (1)フェリー航路が廃止となる (2)高速バスも廃止路線が増える (3)路線バスも廃止路線が増える (4)鉄道も廃止路線が増える (5)航空機も廃止路線が増える (6)交通事故が増える (7)空気が悪くなる (8)騒音がひどくなる (9)街の中央商店街などがすたれ、郊外大型店だけとなる (10)道路をますます作らなければならなくなる
- osanem
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本来、高速道路は建設費の回収が終わったら無料になるもの。これを本来の形に戻そうというのが一つの考えにあります。 メリットがないといわれますが直接的には仰る通りかもしれません。しかし、社会生活において物流をトラックが担っている実情を考えると間接的にはメリットがあると考えてもよいのではないでしょうか? 確かに現在の週末千円というのは使わないと損、と言う気がしないでもありません。しかし、いつでも無料となりそれが普通となれば現在のような混雑はなくなるのではないでしょうか?但し、GW、お盆などの混雑時はどうなるか分かりかねますが。 何か民主よりのコメントになってしまいましたが、段階的な無料化に私は賛成です。
- nakayan57
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あなたのように土日祝日しか車を使わない人が多いのではないでしょうか? 平日も無料になれば分散するという人が居ますが、 平日休みで長距離移動する人ってどれだけ居るでしょう?? 平日じゃ、子供は学校ですしねぇ。 1000円であの混雑。それが無料へ。 混雑はより深刻化するでしょう。 あなたのような方には、メリットよりデメリットが多いかも。 税金が高速へたっぷり流れる。 土日、どこへ行っても車があふれてる。
- nicoco120
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あまり高速を使わない人にとっては損ですね。 維持費は他の財源から取られるんですから。 経済効果があるとおっしゃっていますがデメリットも多いでしょう。 高速道路の渋滞なんかは運送業者にとっては非常に困り者だそうです。 ただ、車の数は年々減っているらしいのでだんだん渋滞も起こりにくくなるんじゃないですかね。
- ftm_c
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>>土日しか車を使わない者にとってどういう影響があるのでしょうか? 土日に集中していた交通量は分散され、土日に限った渋滞は多少緩和されるのではないでしょうか? 因みに、平日の高速はその分混雑するでしょうが、相対的に一般道の慢性渋滞箇所などは緩和されるところもあると思います。 >>税金が無駄に使われている気がしますが 国土交通省の試算(自民党政権時代)によれば、2.7兆円ぐらいの経済効果が期待できるようです。 (1)走行時間の短縮(2)燃費など走行経費の減少(3)交通事故の減少などをもとに算出しているようです。 その他にも物流コスト低減や、交通費減によるその他の支出増によるものもあると思います。
お礼
ありがとうございます。 言われてみると確かにいろいろなメリットがあるんですね! 目からうろこという感じです。 何か世の中いいことがありそうな気がしてきました。 丁寧な回答を頂きありがとうございました。