「日の出、日の入りを見たことがない」という言葉の意味
よく、小中学校の生徒を対象とした調査に関する記事や意見が新聞やサイトなどに載っていて、
「生まれてから一度も日の出、日の入りを見たことがない」と答えた小・中学生が過半数にのぼる
などと紹介されることがあります。(※1)
実際の質問は「生まれてから一度も」という質問ではないそうです(※2)が、それはともかく、
ここで言う「日の出、日の入り」とは何を指しているのでしょうか。
gooの国語辞書では、「日の出」とは
「朝、日が東の空に現れ出ること。また、その時刻。天文学的には、太陽の上縁が東の地平線に接する時。」
となっています。
私がこのような質問を受けたら、悩んでしまうと思います。
「日の出とは、太陽の縁が地平線に現れた瞬間のことだろうか。そもそも地平線自体見たことがあるだろうか。」
「日の入りとは、見えていた太陽がビルの後ろに隠れたときでもいいんじゃないか?」
「近くにあるビルはだめで、遠くにあるビルならいいのかもしれない。」
「ビルはだめだけど、森ならいいのかもしれない。」
「夕方、歩いていたら、見えていた太陽がビルの裏に隠れた、という場合もあるかもしれない。」
「何年か前、初日の出を見ようとしたときは、雲の隙間から光が見えたんだよなあ」
「夕方、見えていた太陽が隠れるなどという日常的な出来事の回数を、他の人はいちいち覚えているのだろうか。」
「太陽の動きをしばらく観察していなければ、正確に日の入りかどうか判断できないよなあ。だけど、まぶしくって見続けるものじゃないよなあ。」
もし、あなたなら、どう考えて調査に回答しますか。
※1
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20041128/m20041128002.html
※2
http://rnalength.exblog.jp/1208540/