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不斉合成
不斉合成を研究テーマとした研究室に所属しています。 ある子が、不斉合成を行って、ある化合物を合成しました。その化合物がプロトンNMRを測定したところ、その化合物は目的生成物であることがわかりました。目的生成物の量が少ないからと言う理由で、このデータを論文に投稿するとき、プロトンNMRとHPLCチャート以外の機器データ(13Cなど)をラセミ体で合成する方法で得られた化合物で集めると言っていたのですが、これってありなのですか? 教えてくださると幸いです。
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理屈でいえばラセミ体でもNMR,IRのデータは同じです。 なので、そういった方法も可能だと思います。 ただし、道義的な問題と言うのはあるかもしれません。 しかし、その場合でも、13C NMRとIRに関しては別途に合成したラセミ体を用いた旨をかけば問題ないと思いますよ。 なお、得られたもののエナンチオマー過剰率(%ee)などはHPLCで確認してあると言うことでよろしいですよね。これができていないのであればデータねつ造につながりかねませんね。
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- fullerer
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残念ながらご想像の通り一種の捏造だと思います。例え全く同じスペクトルが得られるとしてもそこに書いた実験項に関しての生のデータを載せるのが当たり前です。もしラセミの化合物が既知物質であればH-NMRとHPLCチャート以外を他の論文から持ってきているのとさして変わりのない行為なので、その論文を引用してスペクトルが一致したと書けば13C-NMRなどは強制されないはずです。また、新規化合物であるならラセミ体の合成法と各種スペクトルも論文に載せて、キラルな方はH-NMRとHPLCスペクトルだけ載せる、あるいは正直に13C-NMR等はラセミのもので測定した事を明記すれば問題ないと思います。そもそもH-NMRがとれたなら、MSとIRは十分可能なはずですが…
お礼
コメントありがとうございます。はやり、捏造にあたるのですね。修論のこともあるので、黙っています。しかし、論文のためならなんでもやってよいみたいな感じがあり、残念な気持ちがあります。
>プロトンNMRとHPLCチャート以外の機器データ(13Cなど)をラセミ体で合成する方法で得られた化合物で集める 意味が良くわかりません。 いずれにせよ不斉合成では合成した化合物の光学純度を付記しますから、ラセミ体を幾ら作っても意味は無いです。 ラセミ体を光学分割しているならラセミ体の収率と分割能を共に書く事になり、結局は光学純物の収率を書く事になります。
補足
論文に投稿するときは化合物のプロトンNMR、IRのスペクトルデータ、マススペクトル、カーボンNMRのデータ、HPLCデータを一緒に提出すると思います。 その人は、不斉合成を行いプロトンNMRから化合物が出来ていると判断し、HPLCにより不斉収率を決定しました。しかし、その不斉合成で得られた化合物は、量が少なく、IRのスペクトルデータ、カーボンNMRのデータが測定できないことに気がつきました。普通なら、その不斉合成をスケールアップして、化合物を合成し、IRのスペクトルデータ、カーボンNMRのデータを測定するとおもいます。しかし、その人が言うには、不斉触媒は金がかかるから、簡単に合成できるラセミ体の化合物を利用してIRのスペクトルデータ、カーボンNMRのデータが測定すると言い出したのです。 それをおかしいのではないかと思い質問させていただきました。
お礼
どうやら、別途に合成したラセミ体を用いた旨を論文で書いてないみたいです。しかも、ラセミ体を合成せずにエナンチオマー過剰率(%ee)などはHPLCで決定しているものもあるようなので残念でたまりません。