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OPアンプについて

差動入力オペアンプ(一般的にオペアンプと言われているもの)と 電流フィードバックオペアンプの違いはなんでしょうか? 私は以下の違いだと思っています。 電流フィードバックの方がスルーレートが良い、帯域が広いなど利点が ある。 差動入力オペアンプは電圧を帰還する。 オペアンプのICの中身はどうなのでしょうか?差動入力オペアンプのようにいくつもある回路(差動増幅、減算、加算回路)は電流フィードバックオペアンプでも実現可能でしょうか?

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  • inara1
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回答No.2

「OPアンプ回路のインピーダンスマッチングで困っています」でお答えしましたが・・・ >電流フィードバックオペアンプの違い 最も大きな違いは入力インピーダンスだと思います。電圧帰還型オペアンプでは2つの入力端子(+-)の内部回路は全く同じです(したがって電気的特性も同じ)。さらに入力インピーダンスが非常に大きい(数GΩ以上)のが特徴です。一方、電流帰還型オペアンプの入力端子の内部回路は、反転入力と非反転入力で全く違っています。非反転入力(+)の入力インピーダンスは比較的大きい(数百KΩ)ですが、反転入力(-)の入力インピーダンスは小さく(数十Ω)なっています。 (電圧帰還型オペアンプ) 電圧帰還型の動作は、資料 [1] にあるように、2つの入力端子間に抵抗がついていて(この抵抗値は非常に大きい)、この抵抗の両端の電圧(2つの入力端子間の電圧)が何倍かされた電圧が出力端子に出てくるという原理になっています。この何倍というのは非常に大きくて、10万倍とか100万倍もあります。つまり、非反転入力端子(+)の電圧を V1 [V]、反転入力端子(-)の電圧を V2 [V] としたとき、出力電圧 Vout [V] は    Vout = A*( V1 - V2 ) --- (1) で表わされます。この A のことを「オープンループ利得」といいます。A は10万とか100万という大きな数値です。 (電流帰還型オペアンプ) 電流帰還型の内部は、資料 [2] にあるように、非反転入力端子(+)は利得1倍のアンプ(ユニティーゲインバッファ)の入力につながっていて、アンプの出力は抵抗(RI)を介して反転入力端子(-)につながっています。アンプの入力インピーダンスは比較的高い(数百kΩ)ので、非反転入力端子のインピーダンスも比較的高くなります。アンプの出力インピーダンスは RI になりますが、反転入力端子のインピーダンスがこの RI になります。RI は数十Ωと低いので、反転入力端子のインピーダンスは低くなります。オペアンプの出力電圧は、RI に流れる電流値を何倍かした電圧値になります。非反転入力端子(+)の電圧を V1 [V]、反転入力端子(-)の電圧を V2 [V] としたとき、抵抗 RI に流れる電流 IERROR [A] は    IERROR = ( V1 - V2 )/RI ですから、出力電圧 Vout [V] は IERROR を何倍かした電圧    Vout = G*IERROR = (G/RI)*( V1 - V2 ) --- (2) で表わされます。この式の形は電圧帰還オペアンプの出力の式(1)と同じで、G/RI が電圧帰還オペアンプのオープンループ利得に相当します。 電流帰還オペアンプの G/RI は電圧帰還型ほど大きくありません。例えば MAX4225 の場合、データシート(http://datasheets.maxim-ic.com/jp/ds/MAX4223-MAX4228_jp.pdf)2ページの「Open-Loop Transresistance」が G になります。RI は「Input Resistance (Negative Input)」になります。G = 1.5MΩ、RI = 45Ω なら G/I = 33333 となります。これは電圧帰還型のオープンループ利得よりも小さな値です。しかし、式(1) と(2) は同じ形で、A や G/RI は大きな値なので、減算回路などを作るときの計算方法は、基本的に電圧帰還と同じです。つまり、差動増幅、減算、加算回路も電流フィードバックオペアンプで実現可能です。 ただし、電流帰還型オペアンプの入力バイアス電流がかなり大きい(数μA)ので高抵抗は使えません。しかし、電流帰還型の周波数帯域は、反転入力端子と出力端子間の帰還抵抗だけで決まるので、加減算回路で入力を増やしても利得帯域幅は変わらないという特長があります [3]。スルーレートが高いというのも特長の1つです。資料 [4] に電圧帰還と電流帰還の違いがまとめられています。電流帰還型はDC特性(バイアス電流や入力オフセット電圧、オープンループ利得など)が良くないので高精度回路には不向きです。 [1] 電圧帰還オペアンプの内部構成(1ページ、図1) http://inside.gunma-ct.ac.jp:8080/elc-labos/Subjects/Denji/2nen/opamp_amp/opamp.pdf [2] 電流帰還オペアンプの内部構成(3ページ、図1) http://focus.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja072/jaja072.pdf [3] 減算回路で入力を増やしても利得帯域幅は変わらない http://www.ednjapan.com/issue/2008/02/u3eqp3000001m6vb.html [4] 電圧帰還オペアンプと電流帰還オペアンプのメリット・デメリット http://www.nsm.co.jp/products/bunya/hanyouopamp/vfb-cfbopamp.html

  • tadys
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回答No.1

電流フィードバックアンプに対して通常のアンプは電圧フィードバックアンプといいます。 差動入力アンプというのはオペアンプとは別です。 オペアンプは+入力と-入力の電圧が等しくなるような使い方をしますが 差動入力アンプでは+入力と-入力の電圧が異なるような使い方をします。 オペアンプを利用して差動入力アンプを作る事はできます。 電流フィードバックアンプと電圧フィードバックアンプの一番の違いは入力インピーダンスです。 電圧フィードバックアンプでは+入力と-入力のインピーダンスは同じ値でバランスが取れています。 それに対し電流フィードバックアンプでは+入力インピーダンスは高い(例えば100kΩ程度)のに-入力は数Ωと低い値になります。 また、ゲインが決まるとフィードバック抵抗もほぼ決まります。そのため反転アンプにした時の入力インピーダンスもゲインにより決まってしまいます。 フィードバック抵抗は通常数百オームですので10倍のゲインをとると反転アンプの入力抵抗は数10Ωになってしまいます。 理屈の上ではどんな回路でも構成は出来ますが。入力抵抗が数10Ωのアンプを組み合わせて使うのはあまりメリットが無いでしょう。

参考URL:
http://www.nsm.co.jp/products/bunya/hanyouopamp/vfb-cfbopamp.html