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AB型の人にA型の血液を輸血して死亡した理由とは?
2007年2月2日の河北新報に以下のような記事がありました。 ---- 東北大病院(仙台市)で、血液中の造血幹細胞の移植手術に伴う輸血を受けて死亡した青葉区の理容業男性=当時(49)=の妻(59)ら遺族が、同大に1100万円の損害賠償を求める訴えを1日までに、仙台地裁に起こした。 遺族側は「死因は肺炎で、輸血との因果関係は不明」としながらも、治療で存命が望める患者の「期待権」が損なわれたと主張している。 訴えによると、男性は白血病で同大病院に入院し、2001年3月21日、姉(57)の造血幹細胞を移植する手術を受けた。その後、約1ヵ月半に10回、輸血を受けたが、免疫力が低下して肺炎になり、手術の約10ヵ月後に死亡した。 男性の血液型はAB型、姉はB型で、輸血は時期に応じてAB型、B型の血液を注入しなけれならないが(原文のまま)、病院は誤ってA型を輸血し続けた。 造血幹細胞移植の生存率は約20%で、その限度で存命が望めたが、輸血ミスのせいで命を落としたとしている。 造血幹細胞は血液に含まれ、白血球や赤血球、血小板に分化する。同大病院は「現時点ではコメントできない」としている ---- なぜ、AB型の人にA型の血液を輸血することが不適合なのでしょうか? 多くのサイトで調べると、この場合はやむをえない場合には行なっても大丈夫だと書いてありますが、今回不適合が起こった理由は何なのでしょうか? なお、朝日新聞でも同じ記事があり、そちらでもAB型を輸血すべき所にA型を輸血したのが原因と書いてあったと思います。
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- NETPC
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AB型の患者が姉(B型)の造血幹細胞移植を受けると、AB型の人が徐々にB型に変わってゆくことになります。 よって「時期に応じてAB型、B型の血液を注入しなけれならない」事になります。 移植後約1ヵ月半なら白血球(血小板もそろそろ)は姉の物に置き換わっていると思われますが、赤血球は自分のABがまだ残っている可能性が高く、血液型の検査をしてもまだAB型であった可能性が高いです(赤血球は120日生き続けます)。 輸血したA型に免疫反応が起きていたとするならば、自分のA型抗原に対してもGVHDが起きていた可能性があり、それくらいの免疫抑制はしていたはずです。 よってクロスマッチは絶対やっているはずですが、免疫抑制剤や白血球(抗体)が極めて少ない状況では正確な検査ができなかった(目では確認できない)と思います。 「血液型検査ではAB型の人でクロスに異常なく~あてにならない状況で、白血球が置き換わった(生着)時点からはB型のみ輸血可能な状態」と言うことになってしまいます。 しかし赤血球の寿命から言って早々にB型にしておくべきだったのでは無いでしょうか。 「時期に応じて」はそう言った事を(検査だけでなく)ぼやかして指摘していると思います。 どれだけの不利益を被ったのかは分かりませんが、何れにしても望ましく無い事は事実であり訴訟の理由になり得るのでしょう。 3月21日。入れ替わりの時期。注意事項に漏れでも有ったのでしょうか。
- USB99
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たとえば、B型の新生児には最初は抗A抗体はありません。が、次第に抗A抗体ができてきます。どうして抗A抗体ができるのかは分かっていないかと思いますし、いつから抗A抗体ができるかも一定ではないかと思います。 男性は最初、AB型だったのなら抗A抗体、抗B抗体はなかったはずですが、B型の骨髄移植をしたので次第に抗A抗体ができる可能性はあります。その場合は、クロス試験で反応があるはずと思います。クロス試験ででなければ、特に問題はないと思うのですが..?? B型赤血球を輸血していればもちろん、問題なかったのですが、B型赤血球は少ないのでA型赤血球を輸血したのでしょうか? 興味深い話題?をありがとうございます。当院には認定輸血検査技師がいるので何か知らないか火曜日にでも聞いてみます。 裁判の結果はどうだったかご存知ではないですか?
補足
免疫系については詳しくないのでよく分からないのですが、かなり複雑な話なのですね。 血液型についても、まだ解明されていないことがあるというのは意外です。 裁判結果はよく分かりません。 この記事をネットで探してもないくらいですから、多分あまり大きく扱われない内容なのでしょう。
- ko_chu_ten
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造血幹細胞を移植すると、患者の血液型はドナーの血液型に変わります。したがって手術後B型に変わったにもかかわらず、A型の血液を輸血したことが間違いだった、という意味と思われます。
補足
なるほど。 しかし、記事ではあまりそういう説明がなく、背景が分からないですね。
補足
同じ人でも血液型が変わるため、特殊な対応が必要になるのですね。 河北はまだヒントがありますが、朝日の記事では読んだ人は理解できない書き方だったと思います。 残念ながら朝日の方は手元に残っていないですが。 本人の血液型検査が困難である状況というのは難しいですね。 判断基準がまったくない状態なので、これだという正解がない状況ですから。 せめてO型を輸血していたら……とは思いますが、最初から輸血ミスを想定するわけにも行かないのでしょうね。