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曲線座標でのdiv,rot,grad
div,rot,gradというベクトル解析の演算ですが、たいてい直交デカルト座標から入っていき、その後、発展として曲線座標に進みます。しかし、直交デカルト座標は曲線座標の特別なものですから曲線座標での表示式を示したら直交デカルト座標での表示は演繹的に示せるはずですね。それとも直交デカルト座標のdiv,rot,gradから曲線座標でのそれが演繹的に示されていると考えられるのでしょうか。一般曲線座標、直交曲線座標、直交デカルト座標の順に一般から特殊に向かっているはずですが。学びやすさがその逆ということは承知しています。よろしくお願いします。
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>一般曲線座標、直交曲線座標、直交デカルト座標の順に一般から特殊に向かっているはずですが ユークリッド空間の座標系についてならば、これは、一般とか特殊とかいうことではなく、単に変換の問題に過ぎません。ユークリッド空間は直交デカルト座標が本質的ですね。直交デカルト座標以外の座標系を使う場合には、そのユークリッド空間内に存在するベクトル場がどうなっているかによって、適切な座標系を選択すればよいばよいことになります。球対称なベクトル場であれば、直交デカルト座標よりは極座標の方が扱いやすくなるでしょう。それに伴って、div,rot,grad等の演算子もその座標系に適した形に変換すればよいのです。 ユークリッド空間でなく、曲がった空間を扱う場合には、空間を決定する基本計量テンソルによって、div,rot,grad等の演算子を定義する必要があります。回転演算子は共変ベクトルに、勾配演算子はスカラーにそれぞれ作用するように定義します。そして、この定義が、3次元のユークリッド空間に適用されたとき、上述のユークリッド空間で定義されたdiv,rot,grad演算子と一致するならば、曲がった空間での定義が、ユークリッド空間での定義の「拡張」になっているものと判断することができます。曲がった空間について論じるには、どちらかというと、「ベクトル解析」というよりは、「微分幾何学」の分野になります。
お礼
回答ありがとうございます。 例えば、地球表面と内部の現象を考えるとき、球座標で考えればよいわけですが、これは曲がった空間と言えるでしょうか。空間が曲がっているわけではなく、それを考えるためのリファレンスフレームが曲がっているということになるのでしょうか。ベクトルの実体としては同じであり、それを調べるための枠組みが曲がっているということになりますが。また、直交デカルト座標で記述された式(力学方程式)から変数変換によって演繹的に曲線座標での方程式が誘導できるでしょうか。テキスト的には、式を変換するというより方程式をdiv,rot,gradを用いて座標に依存しない形に直してから、div, rot, gradの曲線座標版をその部分に当てはめて書き換えています。これは変換というよりも座標系に依存しない一般式からの演繹であるように見えます。いかがでしょうか。