- ベストアンサー
期中の在庫評価方法の変更について
期中で先入先出法から移動平均法に変更する際の考慮点について教えてください。 弊社は4月~3月を1会計年度としています。 この10月より在庫評価方法を先入先出法から移動平均法に変更することを考えております。 移動平均法に変更した場合、変更時点の在庫数と在庫残高をセットして計算することで問題無いでしょうか? それとも4月まで遡って移動平均法で計算をし直す必要がありますか?
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
こんにちは。 貴社が「棚卸資産の評価に関する会計基準」の強制適用法人なのか適用外中小法人なのかは分かりませんが、私としましては法人税法の立場から記させていただきます。 最初に大切な事を確認したいのですが、 >この10月より在庫評価方法を先入先出法から移動平均法に変更することを考えております。 既に棚卸資産の評価方法として「先入先出法(原価法or低価法)」を届けておられる場合において、今事業年度から別の評価方法を適用されたい場合は変更しようとする事業年度開始の日の前日までに変更の承認申請書を出す必要がございます。 現時点ではまだ変更を考えておられる段階にすぎず承認申請書が未提出であられる場合は、今事業年度にかかる申告上は変更は認められないため、仮に決算上で変更処理を行ったとしても申告調整が必要となります。 また、現在採用されておられる評価方法の変更は、採用後3年を経過しないと出来ない事になっております。 >移動平均法に変更した場合、・・・ 法人税法が規定しております移動平均法は、いわゆる「その都度移動平均法」といわれるものです。 法人税法施行令 第二十八条1一ホ 移動平均法 棚卸資産をその種類等の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、当初の一単位当たりの取得価額が、再び種類等を同じくする棚卸資産の取得をした場合にはその取得の時において有する当該棚卸資産とその取得をした棚卸資産との数量及び取得価額を基礎として算出した平均単価によつて改定されたものとみなし、以後種類等を同じくする棚卸資産の取得をする都度同様の方法により一単位当たりの取得価額が改定されたものとみなし、当該事業年度終了の時から最も近い時において改定されたものとみなされた一単位当たりの取得価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40SE097.html この場合において、払出および残高に使われる単価は、取引の都度ではなく1ヶ月毎に区切って計算する月別移動平均法も認められております。(法人税法基本通達5-2-3) 以上から結論付けられますことは、変更自体が期首からというのが前提でございますので、4月からその都度もしくはひと月毎に計算する事になろうかと思います。 http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/05/05_02_01.htm http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/05/05_02_02.htm http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/05/05_02_04.htm http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/mokuji.htm これらの点をよく確認し、ご判断下さい。 ご参考にしていただけましたら、幸いです。
お礼
ありがとうございました。 大変参考になりました。