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スパイ衛星はどの程度進んだ技術なのでしょうか?
映画やコミックスでは、軍事衛星で、地上の人間の放尿まで見える・・・みたいなシーンが出てきて、ホントかな?みたいな疑問を思うことがあります。 民間の「IKONOS」衛星について調べてみると、日本法人サイトに基本性能が出ておりましたので、それを下にちょっと計算してみます。 http://www.spaceimaging.co.jp/profile/eisei.html 1)光学特性 軌道距離 680km(WEBより) 最高分解能 82cm(WEBより) これより、安直にNAだけから計算されるレンズ直径は約60cmになり、大気ゆらぎが問題にならなければ、達成可能な技術に思えます。 2)CCD モノクロ時 13,816画素ラインセンサー 視野は、概略11km これより、計算される対地上1画素分解能は、80cmで、光学分解能に合わせこんでいるように思います。 3)AD変換 スペックは11bitAD 秒速平均7kmで1画素80cmを実現するとすると、 CCDの蓄積時間は 110μ秒以下 変換時間は 120MHz程度となり、高級なデジタイザー程度の回路となります。 最初私は、軍事スパイ衛星の技術は、まだ一般人が知らないような光学超解像技術(たとえば、強度相関信号の画像化とか)や、空気揺らぎをランドマークを利用して補正する高度な画像処理技術などを用いているのかも?と期待してみたのですが、分解能50cm程度までなら、通常の技術の範囲内で丁寧に製作されたもののようにも思えます。 皆様のお持ちの知識・情報で、どのあたりが民間技術と違うのか?わかりましたら教えていただければ幸いです。 特に大気ゆらぎの解消や、画像回復技術あたりに興味があります。 よろしくお願いいたします。 参考質問No.No.408571、No.408306、No.215164、No.82433
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スパイ衛星の軌道として,680kmとは高い部類だと思います. 大体高度200km,多少の軌道修正用スラスタは搭載していても, 非常に短命でしょう. 或いは,ここぞと言う施設を偵察する場合には,更に短命の衛星を わざわざ打ち上げている可能性もあります.旧日産のMTロケットでも, 高度100kmとかで数周程度は周回させることは可能ですから, その可能性は更に高いと思います. 私が昔に聞いたのは,「ブレジネフのあくびが見える」ほどである,と. それから10年ほど経って(今から10年くらい前でしょうか), 新聞の見出しなら読める,とも聞いたことがあります. 民間技術との差異はやはりあるでしょう. しかしそれよりも,非常に短命な衛星を次々と打ち上げることにお金を使える 状況がかなり大きいと思います.
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- mmky
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#3です。追伸まで 大気層はせいぜい数十Kmの高さまでです。エベレスト(8.8Km)でも酸素マスク必要ということですね。 600Kmもあれば宇宙空間ですね。ハッブルは大気の影響を受けないということですごいものなのです。それから、スペースシャトルで修理できる高さにあるということで、これも静止衛星(36000Km)とは違ったメリットがあります。自動車みたいなものですね。衛星は予算を気にしなければ低高度にたくさんあるほうがいいのです。GPSも軍事衛星ですがたくさんあるから、全世界で利用できるのです。(註:軍事衛星だけど民間利用に開放されています。) それから、大陸弾道ミサイルを打ち落とすというようなSDI計画というのが ありましたが。大陸弾道ミサイルを打ち落とすような巨大な衛星(装置)は、当然地上数百キロに打ち上げておかないと、打ち落とせないですよね。 計画があったということは、実現性があったと考えるべきですね。多分何かはすでにあるんでしょうね。(軍事評論家ではありませんよ。) 日本の国家予算ほどの軍事予算を使っているお国の事情は、なかなか想像 できませんね。でも、B-29でもスペースシャトルでも作る国なんですね。 この感覚は日本人には欠けているように思います。 必要とあれば何でも実現するのですね。予算で縛られるお国ではないという ことで、だから発想も豊かですね。 ということで想像してくださいね。 追伸まで
お礼
どうも、重ねてのご回答ありがとうございます。 ご主張にように、金をかけなかればできないことがあり、すでに(極秘裡に)完成していることもあるのでしょうね。 私の専門はレーザ応用なのですが、この世界には、米国で秘密裏にどんな研究がなされている(いた)か?自体を研究の対象にしている方もおられるようで・・・まあ、米国の底力にはおそれいるばかりです。 たとえば、画像処理にしても、単純な相関演算ではなく、世界の全ての車の形状を記憶した上で、道路上の全ての車のパターンマッチングしながら解析を進めれば、他の風景を回復する演算精度は飛躍的に向上するでしょうね。 きっとそれは、地上で撮影された建造物、船、農地・・・etcでも応用されることでしょう・・・なんてのは想像のしすぎでしょうか??。 今回はどうも丁寧な解説、ありがとうございました。
- mmky
- ベストアンサー率28% (681/2420)
参考まで ハッブル宇宙望遠鏡が口径2.4m 600km上空ですね。 それをスペースシャトルで修理するわけですから、望遠鏡の口径はかなり大きいと想定できますね。秘密でしょう。軍事衛星はたくさんあるが払い下げ利用まであるかないかさえも秘密だそうですから。 それから、解析のコンピュータは15年ぐらい前からスーパーコンピュータ 使っている。はず。人工の木か自然の木ぐらいまで判別可能かの程度までいっていると思います。静止画ですから相関が大きいので積分すれば#1さんの指摘程度までいくのでしょう。あとはスパコンでの画像パターン相関の利用でしょう。画像処理技術はかなり進んでいます。日本ではテレビへの利用ぐらいですが。多分日本人の想像以上にすごいものです。だから秘密なんでしょう。たまにスパイ映画や戦争ものの映画にその一端がでています。 参考まで
お礼
ありがとうございます。 ハッブル望遠鏡は600kmですか!、宇宙を見るわりには、意外と低いんですね?寿命面でも、大気面でも少しでも高い方がいいような気がしていました。どちらかというと、一日にどれだけの範囲を見るか?を軌道周期で決めているって感じなんでしょうか? おかげさまで、少し理解が深まり、衛星の中身と、データ処理をなんとなく想像できました。 わたしのいいかげんな想像では、 1)スパイ衛星の高度は低く、解像度の理論制約を小さくしている 2)光学系も、超解像・輪帯光学系など、通常のものより解像度が良い 3)1箇所を見続けるように「首フリ」ができる 4)サブ画素計測ができるように画素ピッチ以下での「首フリ」をやっている。 5)首フリで得た多数の画面を、たとえば 座標変換 → 大気擾乱・ボケ修正 →重ね合わせノイズ対策/サブ画素演算 って感じで、解像度向上をしている 6)波長特性を積極的に利用している なんて事を思いました。(あくまで、想像です) これならば、高度600km以上の軌道の民間リモートセンシング用衛星よりも、1桁以上、上の解像度(~数cm)が得られそうです。 ただ、多少、世の中のマスコミなどは、「分解能」と「見える物の大きさ」を混同して報道しているような雰囲気も、今回、色々なサイト情報を読んでみて感じました。 そのあたりに気をつけて、今後も情報を集めていきたいと思います。 ほんとうに、どうもありがとうございました。
- First_Noel
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こちらは日本のNALが開発した手法です. デブリ観測技術ですが,応用可能かも知れません. ご参考まで.
お礼
どうも興味深いサイトの紹介、ありがとうございました。 そうですか、デブリ観測開発って、こんなふうな開発なんですネ。 ほとんど地上の光学系の開発と同様なシンプルな開発手法なんで 理解しやすく、なじめる感じがいたしました。 (もちろん、オリジナルな部分は多々あるのでしょうが・・) 一度、宇宙ステーションを、冷却CCDで撮影してみたいな~ なんて思いました。 また、なにかありました時にはよろしくお願いいたします。
お礼
明快で適切なご回答、どうもありがとうございます。 そうですか、100km(=10万m!)という低い軌道も使い捨て覚悟で利用することがあるんですネ! 実は質問が長文すぎて、システムにケラレタので、削った文がありまして、 「もし、人間の姿がおぼろげながらわかるようにする場合、この10倍程度のスペックにする必要があるので、たとえば、軌道を1/5くらいに下げ、レンズを2倍サイズくらいにすることになりますが、この実現は、予算的にはかなりギリギリな感じがします。」 ということを考えていました。 昔、ソ連の人工衛星が華やりし頃、「コスモス」っていう一連のシリーズがあり、数百台は打ち上がっているんだと記憶していますが、あれの一部はそうゆう超低空利用だったのかもしれませんネ。 どうもご指摘ありがとうございました。しかし、人の顔が見分けられる程度の分解能って・・・やはり、なにかスゴスギル気がします。もし本当なら、どんな光学技術と、ソフトが使われているんでしょうか?! 興味はつきません。 今回はどうもありがとうございました。