- 締切済み
損害賠償請求について善意と悪意の違いはありますか?
いくつか前の質問で損害賠償請求の質問をさせていただいたものなんですが、納期の遅れによる、債務不履行について善意での不履行と悪意での不履行の場合、損害賠償請求に違いはありますか? どうかお願いします。
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
みんなの回答
#2です。 不法行為じゃなくて債務不履行なので条文上は「故意または過失」ということは要件にはなっていません。しかし、過失責任主義が民法の大原則であり、債務不履行における損害賠償についても故意または過失が必要とするのがほとんど異論のない圧倒的な通説です。 そして「故意または過失」と「善意、悪意」とは「別概念」です。同じなら区別する必要がありません。重なる領域があることは否定しませんが、あくまでも「善意、悪意」とは「ある事実に付き知らないこと、知っていること」という意味であり、「故意、過失」は「意図的、意図的でないが不注意」という意味です。 債務不履行における損害賠償請求権を認める債務者の主観的要件は「故意または過失」です。それだけ。 まあ何にしても、「何についての善意悪意か不明だが、債務者の主観事情が賠償額について斟酌する要素とは絶対にならないとは限らない」という意味で「ひょっとしたら影響するかもしれない」ということは言えなくはありません。基本的にはそんなの債権者の知ったことではないので関係ないのですが、最終的な賠償額の決定は「個別具体的な事例において決まる」ものですから。
- ken200707
- ベストアンサー率63% (329/522)
民法では、以下のように規定されています。 第七百九条 (不法行為による損害賠償) 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 ここで、“故意”は“悪意”と同じ意味を持ちます。悪意であればその“侵害する行為”を知っていることで、その上で“行為を行った”のであれば、それは“故意”に行ったと道義です。 次に“善意”の場合は“過失”の有無が問題になります。 この場合、“その事情を知ることに付いての過失の有無”が問題になります。 例として“下請け会社”が過去10年に渡る数百回の取引で“納期を約束して、それを守ってきた”のであれば、今回も同様な取引でかつ特段の事情(今回に限って、下請けが原料を購入していた会社が倒産していることなどを知っている)が無ければ、“知ることについて過失が無かった”といえるでしょう。 しかし、“下請け会社”が過去において“納期破りの常習”であったのであれば、“今回に限り、下請け会社の納期の約束を信じたから、無過失である”との主張は認められないでしょう。 第七百九条で、損害賠償義務を負うのは、“故意又は過失”が条件なので、無過失ならば賠償義務は発生しません。 しかし、“善意での不履行”が“無過失だが契約が履行できなかった”のであり、その場合の規定が“契約(書)”にあれば、それは第七百九条の問題ではなく、契約の問題なのでその条項(例えば、違約金を支払うとか、損害を補填するとか)に従う義務(その内容が公序良俗に反していないとの前提)があります。 そして、その“契約”に従わないことは、第七百九条の“故意”に相当するので、その場合は、“故意に契約に従わなかった”という理由で、損害賠償義務を負います。
- outerlimit
- ベストアンサー率26% (993/3718)
>私が代理店だとして、下請け会社が納期に必ず間に合うと言ってきた場合それを信じて、相手方に伝えた納期が遅れた場合などはどうなるのでしょうか? 相手に伝えた以上(約束したことになる=契約成立) 履行する責任が生じています それが履行できなったのですから、債務不履行=契約違反です 下請けの言ったことを信じたのは、質問者の勝手ですが、それを伝えた相手から見れば、質問者が約束したことです 質問者が下請けが言ったことが実現可能かの確認を行わなかったことが、故意と見られるか過失と認められえるかは交渉しだいですが、過失が無いとの主張は認められないでしょう 余談ですが 一昔前は 不祥事の際、経営者は 報告を受けていない/知らなかった で許されましたが 昨今では 報告を受けていない/知らなかった は職務怠慢・力量不足の証明といわれます
債務不履行と言うのは「すべきことをしなかった」ということでしかないので「知っていようが知っていまいが」「すべきことをしなかった」以上は「しなかったことを正当化する事由がない限り」債務不履行になります。 その上で、「債務不履行責任として損害賠償責任を負うには債務不履行について故意または過失(もしくはそれと同視しうる事情)が必要」です(*)。「故意」とは「履行できるのにわざと履行しない」場合であり、「過失」とはわざとではないが「履行できないのが債務者の責任」である場合です。この「故意または過失」があれば債務不履行に基づく損害賠償責任を負います。つまり問題なのは、善意とか悪意とかではなく、その不履行につき、「故意または過失があるかないか」です(細かい話をすれば他にも要件は色々あります)。 (*)金銭債務には特別の定めがあります。
- outerlimit
- ベストアンサー率26% (993/3718)
質問者は 善意 と 悪意 の違いを承知されていますか ?? 悪意とは承知していて行った行為 善意とは知らずに行った行為です ですから 納期遅れ に善意はありえません
お礼
たとえばですが、私が代理店だとして、下請け会社が納期に必ず間に合うと言ってきた場合それを信じて、相手方に伝えた納期が遅れた場合などはどうなるのでしょうか? 少なくとも悪意ではないように思うのですが・・・
お礼
あなたは「善意はありえません」と下で答えていますよね? この話と少し矛盾すると思うのですが、ありえないのか交渉次第なのかどちらなのでしょうか? 念のため・・・