- ベストアンサー
退職時の誓約書の法的拘束力について
このたび、身内の者が転職をします。 そこで、退職をする企業から誓約書が送られてきてサインをするよう求められています。 「退職後1年間、在職時に担当したことのある地域や隣接地域にある同業他社に就職して、貴社の顧客と取引しないことを誓約する」 とありますが、退職する企業の顧客は転職先企業での顧客にしてはまずいのでしょうか。 退職する企業は本当に顧客満足度が低く、 顧客のことを考えると対応の良い他企業でサポートを受けたほうが幸せになる。 と考えています。 もし、退職した企業の顧客を転職先で顧客にしてしまった場合、なにか法的な処罰はあるのでしょうか。 そもそも、この誓約書というものに法的拘束力はあるのでしょうか。 ご存知の方、ご回答よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
競業禁止規定が誓約書や就業規則に規定してあったとしても、競業禁止契約の内容の如何に関わらず(不正競争防止法等の法令違反の行為は除く)、裁判所という国家機関が賠償命令等によって強制することはできません。職業選択の自由や営業の自由は公共の福祉に反しない限り保障されています。逆に言えば職業選択の自由・営業の自由は公共の福祉による制約を受けますが、公共の福祉のための憲法上の人権制約は法令によってしか行うことができません。1私企業の就業規則や誓約書ごときが公共の福祉の根拠になるなどありえないのです。私企業の分際で「公共の福祉」の範囲を定めることなどできません。範囲の指定があろうとなかろうと国家権力が強制はできません。誓約書や就業規則の内容の如何にかかわらず、法令以外で職業選択の自由の制約をすることはできません。(不正競争防止法等に違反しない限り裁判権力が賠償等のような公権力による制裁を加えることはできません)。もっとも憲法は国家権力を規制するものであって私人間には適用されませんが、仮に会社側が訴訟を起こして国家期間である裁判所が賠償命令を下せば国家権力が職業選択の自由を侵害することになるので違憲です。場合によっては有効という回答をされる方は、「公共の福祉」による人権制約を私企業の就業規則等で行えるはずがないという根本的点を見落としています※『国家機関』である裁判所による賠償命令は私人間効力の問題ではなく、「公権力による人権侵害」ですよ。
その他の回答 (5)
競業禁止規定が有効とされるには、高度のノウハウ、営業秘密の漏洩等が起こる恐れがある必要があります。なんでもかんでも禁止できるわけではありません。一般の営業マンが、以前の顧客と取引することまでを止めることはできません。 従って、そのような誓約書にサインさせるような義務を負わせることはできません。就業規則にそんな規定があったとしても、これは皆さんおっしゃるとおり無効です。 私なら既に退職した会社なわけですし、そんな誓約書にサインする義理もありませんから、無視またはサインを拒否しますね。それでいいんじゃないでしょうか。 ただし、前勤務先の顧客名簿等を使用してしまうと窃盗罪(紙媒体)または不正競争行為(電子データ)とされる恐れがありますので、それは止めておいた方がいいでしょうね。
- neKo_deux
- ベストアンサー率44% (5541/12319)
> もし、退職した企業の顧客を転職先で顧客にしてしまった場合、なにか法的な処罰はあるのでしょうか。 誓約書に関係なく、業務妨害という事になるかと。 業務妨害とする合理的な根拠があればですが。 刑事的には、元の会社の悪口を伝えたのなら、信用毀損罪、威力業務妨害罪とか。 民事的には、普通に損害倍総請求される事になるかと。 > そもそも、この誓約書というものに法的拘束力はあるのでしょうか。 拘束力はありませんが、前の会社がそういう問題解決のための努力を行っていたという事の根拠になるかと。 誓約書は強要ではなかった、事前に相談してくれていれば相応の対応を取った、誓約書の内容に合意した上で競業他社に転職する事は詐欺行為だ、とか。 期間や地域を制限する事で、ある程度の合理性を補足している事になりますし。
- genraishin
- ベストアンサー率27% (5/18)
どの企業も営業権は貴重な財産です。あなたが転職先の企業で、退職した企業の顧客と取引を始めた結果、退職した企業に売上げ減少等の実害を与えると、同企業からあなたや転職先の企業に損害賠償の責を問われる可能性があります。また情報の類でも窃盗罪が認められた事例もあります。 法的拘束力よりも、退職した企業へも筋は通しておきたいものです。
基本的には、職業選択の自由ですから、同業他社への転職を禁止することはできません。 そのような誓約書は、一般的には何の拘束力も無いです。 しかしながら会社としては、給与を支払って社員を育てたあげく、顧客をごっそり奪って同業他社に行かれたらたまったものではなく、判例では、「競業避止義務(同業他社への転職禁止規定)」を合理的な理由があれば有効としており、これはご質問者が現在の会社でどのような地位にあり、どれくらいの待遇を受けていたかで違ってきますから、何とも言えません。
- zorro
- ベストアンサー率25% (12261/49027)
職業選択の自由は保障されています。拘束力はありません。 http://www2s.biglobe.ne.jp/~otasuke/q292.htm
お礼
ありがとうございます!